2024年4月より日本で部分的に解禁された「ライドシェアサービス」。一般ドライバーが自家用車で乗客を有償で運ぶサービスで、「タクシー配車アプリ」とともに利用者は増加傾向にあるようです。
2024年末の日本国内のタクシー配車アプリの利用者数は1664万人
「タクシー配車アプリ」の利用者は増加傾向にあり、2027年には2055万人が利用すると予測されています(ICT総研調べ)
株式会社ICT総研では、「ライドシェアサービス」や「タクシー配車アプリ」について、インターネットユーザー4355名を対象に、Webアンケートを実施。さらに、各種公開資料などとあわせて分析し、「2024年 タクシー配車アプリ・ライドシェア利用動向調査」の概要をまとめていました。
まずは、「タクシー配車アプリ」を活用した配車サービスの市場動向について調査を行い、現在の市場規模を推計しています。それによると、2024年末の日本国内のタクシー配車アプリの利用者数は1664万人と推計されています。このままアプリが普及し、配車サービス踏力車両が拡大すれば、2025年には1775万人、2026年には1915万人、2027年には2055万人が利用すると予測。さらに、「ライドシェアサービス」の利用者についても、2024年末には81万人、2027年末には452万人に達する見込みとなっています。
「ライドシェアサービス」は法整備が進み利用可能エリアや時間帯の制限が無くなっていくことで、利用者が増加すると考えられます。そのため、「ライドシェアサービス」と互換性がある「タクシー配車アプリ」も、さらなるサービスの拡大が見込まれます。
「最近1年以内のタクシー配車アプリの利用率」は3年前と比較して5.6ポイント増加

「最近1年以内のタクシー配車アプリの利用率」では、「利用したことがある」と回答した人は889人で、全体の20.4%でした(ICT総研調べ)
次に、「最近1年以内のタクシー配車アプリの利用率」に関するWebアンケートの結果を見ていきましょう。「最近1年以内にタクシー配車アプリを使って配車サービスを利用したことがある」と回答した人は889人で全体の20.4%、そのうちの74%が20代~40代という結果でした。
現状ではまだ約8割の人は「タクシー配車アプリ」を利用したことがないと回答していますが、利用率が14.8%だった3年前の調査と比較して5.6ポイントの増加が見られることから、ICT総研では、今後も需要が拡大していくと予測しています。
利用したことがあるタクシー配車アプリNo.1は「GO」

「利用したことがあるタクシー配車アプリ」を調査したところ、「GO」が545人で1位でした(ICT総研調べ)
さらに、「利用したことがあるタクシー配車アプリ」を尋ねてみると、最も利用者が多かったのは「GO」で545人、続く2位が「DiDi」で290人、3位が「Uber Taxi」で229人、4位が「S.RIDE」で126人、5位が「フルクル」で87人という結果となりました。
また、「タクシー配車アプリを月1回以上利用している」との回答した人は、“最近1年以内にタクシー配車アプリを使って配車サービスを利用したことがある人”の5割以上にのぼり、「S.RIDE」「フルクル」では65%以上のユーザーが月に1回以上利用していることもわかりました。
竹野内豊さんのCMでお馴染みの「GO」は、他を引き離して圧倒的な1位でしたが、リピート率が高いのは「S.RIDE」「フルクル」でした。
最も利用満足度が高いタクシー配車アプリは「らくらくタクシー」

「利用しているタクシー配車アプリの利用満足度」では、「らくらくタクシー」が1位を獲得。最も利用されている「GO」は満足度では5位という結果でした(ICT総研調べ)
続いて、「利用しているタクシー配車アプリの利用満足度」を尋ねると、最も満足度が高かったのは「らくらくタクシー」で76.1ポイント、2位は第一交通「モタク」で73.1ポイント、3位は「Uber Taxi」で72.8ポイント、4位が「S.RIDE」で70.6ポイント、5位が「GO」で70.5ポイントという結果となりました。
「らくらくタクシー」は定額料金を採用しており、渋滞などの交通事情により料金が変動することなく利用できる安心感があります。また、「観光タクシーフリープラン」や「ペットとおでかけプラン」といった特別なサービスや観光地への送迎プランなどもあり、さまざまな利用シーンに沿ったサービスが充実しているのも満足度につながっているのかもしれません。
「ライドシェアサービス」の認知度は6割未満

「ライドシェアサービス」について「知っている」と回答した人は2472人で全体の56.8%でした(ICT総研調べ)
一方、「ライドシェアサービス」について「知っている」と回答した人は4355人中2472人で56.8%と、サービスの認知度は6割未満であることがわかりました。
海外では急速に普及しているサービスですが、日本では2024年4月からタクシーの供給不足が見受けられるエリアで部分的に解禁されたばかり。今後「タクシー配車アプリ」のオプションや専用アプリなどが広がり、「ライドシェアサービス」そのものを目にする機会が増えることで、需要が高まっていくのではないかと期待されています。
ユーザーがライドシェアサービスを利用する際に重視するポイントは「料金の安さ」

「ライドシェアで重視する点」で最も多かった回答は「料金の安さ」で、2位が「アプリの使い勝手」、3位が「安全性・安全対策」と続きました(ICT総研調べ)
最後に、ライドシェアの利用に賛成した231人を対象に、「ライドシェアで重視する点」を尋ねると、最も多かった回答は「料金の安さ」でした。次いで2位が「アプリの使い勝手」、3位が「安全性・安全対策」、4位が「車両の清潔さ」、5位が「運転手の接客態度」という結果に。
この結果から、“タクシーよりも安い料金”である点が「ライドシェアサービス」に対して求められているとわかります。今後ライドシェアサービスをますます普及させていくには、料金やアプリの使い勝手など、今回あげられたようなユーザーからの要望に応えていく必要がありそうです。
これからの夏に向けて、旅行や行楽などを計画している人は、「タクシー配車アプリ」や「ライドシェア」を利用しながら観光地を巡ってみるのも面白いかもしれませんね。
出典元:【株式会社ICT総研】
参考元:らくらくタクシーについて
※サムネイル画像は(Image:「GO」公式サイトより引用)
By OTONA LIFE