新型iPhone 16発売を機にiPhoneの買い替えを考えている人も多いと思います。でも、手持ちのiPhoneを売るならどこがいちばんお得なのでしょうか? そこで今回は、筆者が「下取り」と「買取」それぞれのポイントを解説しましょう。
そもそも「下取り」と「買取」はどう違う?
iPhoneを手放すときは「下取り」と「買取」の 2種類があります。下取りは新しいiPhoneを購入するとき、古いiPhoneの引取り額を価格から差し引いてもらう方式。あくまでも新たにiPhoneを購入するのが前提になります。
下取りは購入と売却が一度で済むため便利ですし、基本的に付属品がなくても、本体が壊れていなければOKなので、どうしても買取よりは値段が安くなってしまいます。
一方、買取は手持ちのiPhoneを買取業者に売って、現金や振り込みなどで代金を受け取る方式。新しいiPhoneを購入する必要はなく、下取りに比べると価格も高めで、査定額の高い業者を自分で選べます。買取額を調べたり箱や傷の状態を確かめる、ショップに足を運んだり梱包して発送する手間はかかりますが、買取価格は下取りよりグッと高くなります。
(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
下取りに出す場合の注意点は?
今回、筆者は独自にiPhoneの下取り価格一覧表を作成しました(24年8月28日調査時点)。まず注意してほしいのは、Appleの価格はそのモデルの最大額になっていること。実際にはストレージ容量で査定額が変わります。

筆者作成の「iPhoneの下取り価格一覧表」は2024年8月28日調査時点のものです(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
次に、ソフトバンクはストレージ容量に関係なくこの価格。買取額は「PayPayポイント」で還元されます。これは本体の値引きにも充当できるんですが、その場合は少し価格が安くなります。

iPhone 14 Pro MaxはPayPayポイントなら10万200円ですが、機種代金の値引きでは9万9,360円になります(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
そして、auは「Pontaポイント」、ドコモは「dポイント」、楽天モバイルは「楽天キャッシュ」で還元されますが、本体値引きに当てられるのはauとドコモだけです。ちなみに、楽天モバイルは下取りと言いつつ、新しいiPhoneの購入なしでも下取りしてくれます。
そのiPhone、どこで売る?!【下取り編】
それでは、下取り額の注目ポイントを解説しましょう。まず、iPhone 7の32GBモデルはauで2,750円ですが、ソフトバンクはストレージ容量に関係なく3,600円です。つまり、ソフトバンクはストレージ容量が少ないモデルの下取りがお得なんですね。逆に、256GBモデルではauのほうがお得になる点は注意しましょう。
auは古い機種でも高めです。iPhone 7の場合は、ドコモや楽天モバイルが1,000円~2,000円なのに対し、auは2,750円~4,400円となっています。

「iPhoneの下取り価格一覧表」は2024年8月28日調査時点のものです (画像は筆者YouTubeチャンネルより)
次に、AppleのiPhone XRの下取り最高額は1万9,000円ですが、これは256GBモデルのこと。実際に、Apple公式サイトで64GBモデルの価格を調べてみたところ1万6,000円でした。意外と差がありませんね。ソフトバンクでも1万2,000円なので、Appleの下取り額はかなり高いことが分かります。

Apple公式サイトでiPhoneXRの下取り額を調べたところ、1万6,000円で意外と高額でした(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
ただし、iPhone 13シリーズのような新しいモデルは、基本的にAppleよりキャリアの下取り額のほうが高くなります。たとえば、iPhone 13はAppleが5万円なのに対し、楽天モバイルは5万2,500円。13 ProもAppleが最大6万7,000円なのに対し、ドコモでは13 Proの1TBモデルが7万円となります。

「iPhoneの下取り価格一覧表」は2024年8月28日調査時点のものです (画像は筆者YouTubeチャンネルより)
各下取り会社の特徴まとめ

(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
まず、多くのモデルでAppleの下取りがもっとも高額です。下取り額は新しいiPhoneから値引きされますが、実はApple Gift Cardとして受け取ることも可能なんですね。
次に、ソフトバンクはストレージ容量で価格が左右されないので、容量が低いモデルがお得。また、PayPayポイント受け取りよりも、本体値引きのほうが少し安くなります。
auはiPhone 11までなら下取り額が高め。もちろん、本体値引きに適用できますし、Pontaポイントで受け取ることもできます。
ドコモの下取り額は平均的。もちろん、下取りは本体値引きもできますし、dポイントで受け取ることも可能です。
楽天モバイルは下取りなのにiPhoneを購入する必要はありません。下取り額は高めですが、楽天キャッシュでの還元は1カ月~1カ月半後になるので、現金化を急いでいる人は要注意です。
iPhoneの買取価格はどうなっている?
まず、フリマの「メルカリ」は実際の売買価格の平均値です。もちろん個人売買で価格は大きく変動するはずなので、あくまでも目安と考えてください。
次に、「イオシス」と「GEO(ゲオ)モバイル」「にこスマ」は、Webサイトに載っていた最高額を採用していますが、査定によってはもっと下がる場合もあります。

スマホの高価買取では定評のあるイオシス(画像はオトナライフ編集部撮影)

全国に600店舗以上あるゲオモバイル。写真はアキバ店(画像はオトナライフ編集部撮影)
そのiPhone、どこで売る?!【買取編】
iPhoneの買取価格一覧表も作成してみました。こちらも24年8月28日現在の価格ですが、Appleの下取り額も掲載して価格を比較できるようにしています。
基本的に買取は下取りよりも高くなります。たとえば、iPhone 7 PlusはAppleの下取り価格で7,000円ですが、メルカリ、イオシス、GEOモバイルなら1万円以上になります。

Appleの下取り価格より、ショップでの買取価格が高くなっています。「iPhoneの下取り価格一覧表」は2024年8月28日調査時点のものです(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
ショップのなかではイオシスが高め。iPhone 11 Proの64GBモデルは3万4,000円ですが、GEOモバイルとにこスマでは2万9,000円前後でした。ただし、イオシスの査定は厳しく、最大額Aランクの条件は「使用感が少なく傷はない」です。つまり、目立たない傷があってもBランクになるのが厳しいところ。

イオシスの査定は厳しめですが、基準を公表しているので自分でも判断しやすいでしょう(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
各下取り会社の特徴まとめ
買取の場合は、基本的に箱や付属品がないとか価格が安くなりますが、にこスマだけは付属品がなくても査定額に影響がありません。

(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
メルカリは基本的に高額で売れますが手数料が10%かかるので、それを考慮すると他社での買取価格と変わらない場合もあります。もちろん、商品の梱包や発送は面倒ですし、傷などを明記しないとトラブルになる恐れも……。
イオシスの最大買取額は他社より高めですが査定は厳しめ。付属品がひとつ欠けていても5%程度の減額、バッテリー最大容量が80%未満でも20%減額になりますので、古めのiPhoneは高額査定を期待できません。
GEOモバイルは基本的には動作不良とか傷の状態で査定されます。買取額は標準的ですが、最低額と最高額の範囲が他社より狭いので、査定額の目安をつけやすいでしょう。また、新しいiPhoneはイオシスよりやや高めに買い取ってくれる傾向にあります。

ゲオモバイルは新しいiPhoneの買取価格がかなり高めです(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
にこスマは買取額が低めですが、Webサイトで3つの項目に答えるだけでグレードが決まります。つまり、付属品の有無や細かい傷は査定に響かないんですね。
何より凄いのが「減額なし」というところ。先ほどの質問だけで買取額が決まるため、約9割のユーザーが申告どおりの金額で買い取ってもらえているようです。
基本的に買取額は安いのですが、他社の査定では減額されそうなときは、にこスマもアリでしょう。ただし、新しいiPhoneの買取額はかなり低いので、そこは要注意です。

にこスマはネットで3つの項目に答えるだけで簡単にグレードが決まります(画像は筆者YouTubeチャンネルより)
【関連動画】iPhone売るならどこかお得なのか徹底比較と各買取会社の特徴
こちらのチャンネルでも解説しています。