地域限定から全国展開へ――。サントリーは、東北エリア限定と東海・北陸エリア限定の新開発ビールを8月19日に発売すると発表した。
▽東北は「甘みとフルーティー」
東北エリア(東北6県)で発売するのは、フルーティーな味わいが特徴だというビール「ジューシーブリュー」。サントリーによると、東北の消費者は、ビールにフルーティーな味わいを求める割合が、全国平均(43%)に比べ51%と高く「フルーティーで甘みのある味わい」の新たなビールを開発したという。発表会に登壇した本山峰之ビール・RTD本部プレミアムビール部長は「ビールにジューシー革命だ」とアピールした。
▽東海・北陸は「共働き世帯」を意識
東海・北陸エリア(東海・北陸7県)で発売するのは、アルコール度数を3%に抑えたビール「ビアミー」。東海・北陸エリアは共働き世帯率が54%と首都圏(50%)、近畿(48%)より高く、家に帰ってからも家事などがあることから「度数の低いお酒を選んだり、飲む量を減らしたりする傾向がある」という。梅原武士ビール・RTD本部副本部長兼ビール部長は「一日の終わりに飲むビールではなく、『一息つくビール』を目指した」と話した。開発担当者は、高濃度醸造技術を使い「3%でありながら、しっかり味わえ、爽快に飲めるビールだ」と強調した。
▽酒税改正に向けビール市場活性化
「ジューシーブリュー」「ビアミー」ともに数量限定で発売。350ミリリットル缶(想定価格は税別195円)と500ミリリットル缶(同258円)で、消費者の反応を見て2026年には全国展開をしたい考えだ。
26年の酒税改正で、ビール、発泡酒、第三のビールの税率が一本化されることからビールには追い風だとみられている。