考えていること、感じていることをうまく言葉で伝えるのは、大人でも簡単とは言えない。結論が分かっていることばかりではないし、まだ思案中の過程を伝えるのも大変だ。
言葉で気持ちを伝えるのが苦手な「なおくん」が主人公。なおくんが通う「くりのきえん」で、音楽発表会を開催することになり、みんなでやりたい楽器を決めることになったが、彼の頭の中に生まれた気持ちは「たまご」になって、どんどんと転がっていく。自分のやりたいことを探して「気持ちのたまご」は旅に出発。心を“目に見える”形で表現しているのがこの絵本の特徴だ。