バーニーズジャパン(東京)は、9月19日にバーニーズ ニューヨーク銀座本店をリニューアルオープンするのに先駆けて、17日に報道陣向け内覧会を行った。
今回のリニューアルでは4つの新スペースが誕生した。
バーニーズが日本進出1号店の新宿店をオープンさせたのは1990年、35年前。筆者にとって、バーニーズでの買い物は、一種のステータスであり、そこで商品を手にすること自体が喜びだった。購入した商品を身に着けるだけで、気分が高揚したものだ。しかし時代の流れとともに、その新宿店が30年の歴史の幕を下ろし2021年2月に閉店。現在の実店舗は本店を含め、六本木、横浜、神戸、福岡の5店舗となっている。
内覧会プレゼンテーションで登壇した、バーニーズジャパンのPenny Luo代表取締役社長は冒頭、「過去の栄光のように聞こえるかもしれませんが、バーニーズは創業以来、新たなデザイナーズの発掘の場所であり、ジョルジオ・アルマーニやクリスチャン・ルブタンなどが初めて商品を置いた場所であります。単なるセレクトショップではなく、一つの時代を作り上げた、アイコン的な存在として世界中の人たちに愛されてきた」と振り返った。
そして、現在の立ち位置について「周りの人たちからは『昔はよく通ってたよ』などと過去形で語られることが多い」という。実際にコロナ禍以降、売り上げは、頭打ちだと説明。要因として、商品の差別化ができていない、競合が増えてしまったこと、入店数の大幅な減少、という3つの問題があるとしている。
今後は原点回帰し、ラグジュアリーストアの付加価値として心を動かす存在でありたいとし、“ワンダーランド戦略”(バーニーズという世界観に没頭できる大人のワンダーランドを設計し 商品軸だけではなく来店そのものを目的に昇華させる 感情価値の創出を軸においたリテール戦略)を掲げた。
ひとつの商品だけではなく、来店することでワクワクし、新しい出合い、一緒に行った人、周りの人を喜ばせたい。そういった感情価値を提供できる場所として店舗を強化したいと説明した。
銀座本店のリニューアルは“百聞は一見にしかず”ひさしぶりにぜひ一度、足を運んでみてはいかがだろうか。