我慢のノンアルからポジティブ(積極的)な選択肢へ――。サントリーは、新開発のノンアルコールビール「ザ・ベゼルズ」を9月24日(水)に発売する。
サントリーによると、ノンアルコール飲料市場は、2024年に10年前の約1.6倍に伸張して過去最大規模になり、25年はさらに拡大するとみられている。一方、ユーザーからは「ノンアルは薄くて物足りない。もっと飲み応えがほしい」「お酒のような余韻がほしい」などの声があるという。
▽ノンアル市場の新ニーズ
9月18日に東京都内で開催した「ザ・ベゼルズ」の商品説明会で登壇した福本匡志ノンアル部長は「ビールで感じられるような飲み応えに(新たな)チャンスがある」と指摘。これまでの「お酒の気分を味わいたい」や「健康のため」といったノンアル飲料を飲むユーザーに加え、本格的なビール好きをノンアル市場に呼び込むことができるとした。
開発を担当したビール商品開発研究部の水口伊玖磨・開発主幹は、「これまでのビール醸造技術を生かし、脱アルコールのスピリッツエキスを活用して『熟成の旨(うま)み』を実現した」と説明した。
▽浅野忠信さんも「本物だ」
「ザ・ベゼルズ」のCMには俳優の浅野忠信さんを起用。同日の新CM発表会で浅野さんは「撮影なのに飲んでいいの、と思ったほど満足感があった」と初めて飲んだ時の印象を話した。発表会には、ビール好きだというお笑いタレントのヒコロヒーさん、俳優の松村沙友理さんも登場して浅野さんと一緒に缶を開けた。2人は「ノンアルって信じられない」「濃くて刺激がある」などと飲み応えに感心していた。
サントリーはノンアルコールビール「オールフリー」を展開しているが、福本ノンアル部長は「飲み比べたら、(ザ・ベゼルズは)より、お酒らしさを感じるはず」と強調。
「ザ・ベゼルズ」は350ミリリットル缶。店頭価格は「オールフリー」より少し高めを想定している。