食事や運動は大切、と分かってはいても、集められる情報は断片的かもしれない。例えば一人のアスリートが、どんな風に身体を作ってきたのか、具体的かつ総合的に読めるのは面白そうだ。
アスリートの身体づくりは別世界。でも、自分の身体を知り尽くしコントロールする、自分がイメージした通りに動く、自分の身体に何が必要なのかを見極めて、適切な食事とトレーニングで理想の身体を作っていく。そんなことができたら、自分の生活や人生は、随分違ったものになっていたのではないか――。そんな発想から、著者の取材はスタートした。大相撲の力士や親方、プロレスラー、陸上選手、バスケットボール選手などのアスリートたちや、サプリメントや体脂肪計の開発者、公認スポーツ栄養士など、アスリートたちをさまざまな方面から支えるプロフェッショナルたち28人に取材してまとめたルポルタージュが完成した。
テーマは「筋肉」「運動」「食事」。これらは単独で存在するものではなく、互いに影響し合うもの。身体を作るのは、食事とトレーニング。ではそれらは、どんなふうに行うべきなのか。
身体と向き合ってきた猛者たちの言葉や考え方は、一握りのアスリートたちだけのものではなく、多くの読者にとって、身体とよりよく付き合っていくための参考文献になる。