地理的にも文化的にも近しい他者として、長い歴史を歩んできた日本と韓国。ドラマや映画、音楽、ファッション、メイクといったKカルチャーはいまや世界を席巻し、韓国の文化はますます身近なものになっている。

横浜市の横浜美術館では、リニューアルオープン記念展の最後を飾る企画展として、「いつもとなりにいるから 日本と韓国、アートの80年」(横浜市芸術文化振興財団・横浜市)を開催中。横浜美術館と韓国の国立美術館との共同企画による展覧会。会期は2026年3月22日(日)まで。

 豊かな歴史を育んできた日韓両国のアートを通して、互いの姿や関係性を新しく発見することが狙い。1965年の日韓国交正常化から60年となる節目に合わせた、韓国の国立現代美術館との共同企画。横浜美術館リニューアルオープンの理念である「多文化共生、多様性尊重」の表現でもある。

 韓国の国立現代美術館の所蔵品から優品19点が来日するほか、日本初公開の作品、本展のための新作など、50組以上の作家による約160点の作品が日韓両国から集まる。韓国李朝時代の民画やヨーロッパの古いタイルをモチーフに、かわいらしい器や色鮮やかなアクセサリーなど型にはまらない自由な作陶が特徴の陶芸作家、オク・ウンヒさんの作品の展示販売や、展覧会の公式図録、日韓のアートや文化、文学などに関する書籍、グッズ、お菓子などの販売もある。

 また、関連イベントとして、出品される映像作品を横浜美術館のレクチャーホールで上映、作家本人と対談者らを招いて、制作背景やコンセプト、作品の持つ意味について語り合う「スクリーニング&アーティスト‧トーク」も予定されている。12月20日(土)14時~16時には、ナム・ファヨン氏の「イムジン河」の上映、そしてナム・ファヨン氏と、関西大学教授、国立国際美術館客員研究員の馬定延氏の登壇が予定されている。日韓逐次通訳付き。

 美術館の開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。

休館日は木曜日、12月29日(月)~2026年1月3日(土)。観覧料は一般2000円、大学生1600円、中学・高校生1000円、小学生以下無料、ペア券(一般2枚)3600円。

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