「コスパ」「タイパ」など、費用や時間に対する効率の良い成果が重視される昨今。そんな時代に、農業体験はどのような教育効果をもたらし得るだろうか?
このような点に着目し、JA共済連(全国共済農業協同組合連合会)は、全国のα世代の子どもを持つ親と、α世代の子ども本人を対象とした「α世代の農業体験と教育効果に関する調査」を実施。
調査はインターネットを通じて実施。まず、全国の4~15歳のα世代の子どもを持つ30~50代の親1万人(男性5035人、女性4965人)に行った予備調査で、子どもに農業体験させたいかどうかを質問。「子どもに農業体験をさせたい」と回答した、4~15歳のα世代の子どもを持つ30~50代の親2350人(各都道府県50人ずつ)と小学5年~中学3年生のα世代の子ども936人(男子496人、女子440人)に、具体的な調査を行った。
それによると、直近1年以内に半数以上(56.2%)の子どもが農業体験をしており、都道府県別の体験率は1位「長野県」(71.5%)、2位「青森県」(69.8%)、3位「福井県」「島根県」(いずれも69.3%)、僅差の5位が「宮崎県」(67.0%)だった。
また農業体験をさせたことがある親(2164人)の約9割(92.1%)が「体験させて良かった」と回答。さらに、農業体験をさせたことによる教育効果について聞くと、「子どもの成長を実感」(83.5%)、「子どもが達成感を経験」(82.2%)、「よい変化を実感」(81.1%)が8割を超えた。
具体的に身についたと思うことは、「自然や環境を大切にする心」(31.7%)、「感謝する心」(26.1%)が上位2位だった。
実際に農業体験をした子どもたちへの質問では約4割弱(38.6%)が、「将来農業をしてみたい」と回答。農業へのイメージ(複数回答)は、「社会の役に立つ」(91.3%)、「面白そう」(68.3%)、「楽しそう」(61.1%)などポジティブな意見も多く高い割合を占めた。
調査を受けて教育評論家の“尾木ママ”こと尾木直樹さんは、「教育現場では体験的な学びや探究的な学びといった、IQだけでなくHQ(Humanity Quotient)、いわゆる“人間力”を育む取り組みが注目されています。
「α世代の農業体験と教育効果に関する調査」調査概要
実施時期:2025年10月31日(金)~11月7日(金) ●調査方法:インターネット調査 ●調査対象:【調査①】4歳~15歳のα世代の子どもを持つ30代~50代の親10,000人(男性5,035人、女性4,965人)、【調査②】調査①のうち「子どもに農業体験をさせたい」と回答した、4歳~15歳のα世代の子どもを持つ30代~50代の親2,350人(各都道府県50人ずつ)と小学5年生~中学3年生のα世代の子どもn=936(男子496人、女子440人)●調査委託先:電通マクロミルインサイト ※本調査に記載の数値は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合や表記した数字の合算した値と異なる場合があります。
調査の詳細はこちら。











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