名前に「馬」が入っていることもあり、午(うま)年にワクワクしています。しかも丙午(ひのえうま)。

迷信も何のその、私にとっては憧れの干支(えと)なんです。というのも…。

 九星気学という占術をご存じでしょうか。陰陽五行説をもとに、生まれ年によって九通りの「星」に分類し、吉凶の方位などに活用されています。古文に出てきた平安貴族たちの「方違(かたたが)え」も陰陽道による風習ですし、江戸時代には家相にも用いられたそうです。

 神社庁が発行している神社暦をいただくのが初詣の楽しみなのですが、最初のページに九星早見表があり、素人には見方が分からないものの方位盤も載っています。暦には大安などの六曜よりも上に九星が記されています。

 九星ごとの毎月の運勢では、西洋占星術と違い、戒めの言葉が多いのが面白いところ。私は八白(はっぱく)土星なのですが、たとえば今年は「大いに発奮して良い結果につながる時ですが、動き過ぎたりすると空回りすることがある」と締めくくられていたり、2月は「余裕が出来るため気が大きくなってあれこれと手を出したくなる傾向があるから注意を」といった具合です。

 そんな九星の中で最強なのが、帝王の星とも呼ばれる「五黄(ごおう)」。そこに十二支最強と言われる寅が重なる「五黄の寅」は、36年に一度、最強の運勢を持つとされています。NHKの朝ドラ「虎に翼」の寅子(ともこ)でも話題になりましたよね。

 吉田茂、与謝野晶子、前畑秀子、笠置シヅ子、細川たかし、梅沢富美男、伊集院静、和田アキ子、八代亜紀、ジュディ・オング、レディー・ガガ、ダルビッシュ有、本田圭佑、北川景子、石原さとみ、イモトアヤコ(敬称略)、田中みな実ちゃんらです。ご本人の努力なくして語れませんが、寅の中の寅の皆さま、眩(まぶ)しく輝いています。

 同じ寅なら五黄に生まれたかった…という八白の寅にとって、火と火が重なり最強と言われる丙午もやはり憧れの干支、という単純な話(笑)。

 さて、丙午は「飛躍」「革新」の年として知られていますが、その一方で「実り」という側面もあるそうです。馬は、高く跳び疾(はや)く駆けるだけではなく、農耕では労働力として豊かな収穫をもたらしたことから、地道な積み重ねが大きな成果として結実するという意味もあるそうです。「丙」の火には照らし出す力があり、これまで見過ごされてきた努力や貢献が正当な評価につながるとも言われています。

 ワクワクの丙午ですが、実りも飛躍も、日々地道に歩み、誠実に向き合ってこそと、神社暦の戒めとともに肝に銘じておきます。

【KyodoWeekly(株式会社共同通信社発行)No.4からの転載】

馬場典子(ばば・のりこ)/ 東京都出身。早稲田大学商学部卒業。1997年日本テレビに入社し、情報・バラエティー・スポーツ・料理まで局を代表する数々の番組を担当。2014年7月からフリーアナウンサーとして、テレビ・インターネット番組・執筆・イベント司会・ナレーションなど幅広く活動中。大阪芸術大学放送学科教授も務める。

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