日用品から芸術品まで、ガラスの用途は幅広く、その歴史はとても長い。現代に比較的近いところでは、アール・ヌーボーの優美な作品は見飽きない魅力を持っている。

岐阜県の飛驒高山美術館では、「開館2周年 飛驒高山美術館収蔵コレクション展 ~アール・ヌーボーから現代までのガラス芸術~」(リゾートトラスト・名古屋市)を7月26日(日)まで開催している。光によって完成する造形を、心ゆくまで堪能できる。

 展覧会では、自然光や展示照明を受けることで表情を変える作品が随所に配置されている。エナメル彩の繊細な陰影、照明と一体化した彫刻が生み出す光の揺らぎ、そして空間全体に色彩を落とす大型作品。ガラスが光を受けてはじめて立ち上がる素材であることを、時代の異なる作品を通して体感できる。色を重ねる、光を取り込む、空間に広げるなど、時代ごとにガラス表現の方法は大きく変化してきた。異なる時代の作品を通して、ガラス芸術が途切れることなく展開してきた流れが紹介されている。

 制作100周年を迎えるルネ・ラリック制作の「シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水」は必見。アール・デコ期を代表する大規模なガラス作品のひとつだ。また、エミール・ガレのエナメル彩花瓶「蝉(セミ)と蜻蛉(トンボ)」や、ルイス・C.ティファニーの花器「フラワーフォーム」なども並んでいる。

 開館時間は10時~18時(最終入館17時)。料金は大人2000円、大学・高校生1800円、中学生1300円、小学生500円(全て税込み)。

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