神田外語大(千葉市)の学生が、福島県内を取材し、東日本大震災からの復興状況を日本語版と英語版にまとめた震災復興新聞「福島とともに(英語版は「Together with Fukushima」)を、震災発生から15年を前にした3月4日、東京・霞が関の復興庁で瀬戸隆一副大臣に手渡した。

 新聞を制作したのは同大グローバル・リベラルアーツ学部の柴田真一特任教授のゼミに所属する3年生19人で、同大が進める「震災復興発信プロジェクト」の一環。

津波と東京電力福島第1原発事故で大きな被害を受け、復興途上にある福島県浜通り地域を2025年夏に訪れ、被災地の過去、現在、未来を自らの視点で掘り下げた記事にまとめた。

 ゼミ長の関口椋久(りく)さんが「現地の人の声を読者にまっすぐに届けることを目指した。今後も国内外への発信に取り組んでいきたい」とあいさつし、パネルにした日本語版、英語版それぞれの新聞と、学生が企画して福島県産バナナを原料に製造したクラフトビールを瀬戸副大臣に手渡した。

 英語版のリーダーを務めた長田紬さんは「(新聞作りを通じて)復興には人と人とのつながりが一番大事だと感じた。『つむぎ』という名前通りに、人と人をつなぎ、福島や被災地の復興の力になりたい。海外の人にとって福島のイメージは原発事故なので、4月から留学するカナダでは明るい話題も伝えたい」と話した。

 新聞は5000部印刷。1月に内堀雅雄福島県知事に手渡しし、2月にはインドネシアの大学に向けオンラインでプレゼンテーションを実施した。ほかにオーストラリアやオランダの福島県人会に贈ったり、大学のホームカミングデーで配布したりした。3月11日に開かれる福島県主催の追悼式でも配布する予定という。

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