製薬大手ノボノルディスクファーマ(東京都千代田区)の社長に1月1日付で就任した小谷啓輔氏が3月19日、都内で記者会見し、2025年の売上高は前年比5.4%増で、26年は「2桁成長を目指す」と述べた。また、美容医療で“やせ薬”として使われていると指摘される肥満症治療薬については「適応内の自費診療は保険診療の補完的な選択肢になる」として、適切な使用を推進するための情報提供活動を徹底する考えを示した。
25年の領域別の対前年成長率は、糖尿病領域では0.3%増と横ばいだったが、肥満症領域では1088%増という「爆発的な成長」(小谷氏)、成長ホルモンや血液凝固因子製剤などの稀少疾患領域は23.5%増だった。
26年の売り上げ目標は前年比で2桁成長。最優先事項として①一人でも多くの患者に治療を届ける②持続可能な社会に向けて進む③将来の革新的なパイプラインを構築する-ことを挙げ「25年は約115万人の患者に製品を届けた。30年までに3倍以上の患者に届ける」とした。
小谷社長は肥満症領域を「まだまだ開拓が進んでいない。これからの成長という観点で最も重要な領域」と位置付けた。BMI25以上の肥満者は2660万人、治療薬の適応となる肥満症患者は600万人に達する。ところが、治療を実際に受けている患者は1万4千人で「1%以下の患者しか、しっかり治療されていない」のが現状という。治療の妨げになっているのが「肥満は自己責任」「だらしない」といった社会的偏見・差別(スティグマ)と指摘し、肥満症の啓発に取り組む考えを語った。
厚労省の最適使用推進ガイドラインに準拠すると、保険診療で肥満症治療薬が使える医療機関は約1200施設に限られ「恐らく25%以下の患者しか保険診療が受けられない」と小谷社長。患者のアクセスを最大化する観点から「医療従事者と患者が適応内の自費診療の意思決定をする場合、われわれとしてはあえて止めるべきではない」と説明した。
その上で「不適切な美容目的の自費診療は、全くサポートしていない。
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