大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会、Expo2025)へ取材に行ってきました! 今回の記事でお届けするのはフードがとにかくおいしいと話題、サウジアラビアパビリオンにあるIRTHレストランの様子です。

大きな魚やラム肉がご飯にドーン!と乗ったメニューをSNSでよく見かけるのですが、少人数で行くとなったら小皿メニューも気になる……。


というわけで1人~2人でも食べ切れそうな小皿メニューをいくつか実際に食べてきましたのでご紹介いたします!

【高級感溢れる店内が素敵!】
訪れたのは万博屈指の人気を誇る、サウジアラビアパビリオンのIRTHレストラン。
入口では、笑顔いっぱいの店員さんがサウジコーヒーのサービスでお出迎えしてくれました。もうこの時点でワックワクです。
店内は本国サウジアラビアから取り寄せたというクッションや装飾品で彩られていて、本当に街角にある高級レストランに足を踏み入れたみたい。スタッフさんの応対も気さくで親しみがあって、ものすごく居心地がいいです。
中には靴を脱いで直に座るお座敷のような席もありました。これは「マジュリス」といって、ここへ客人を迎えてサウジコーヒーとデーツでもてなすのがサウジアラビアの正式な社交スタイルなのだそう。
外にあるテラス席もめちゃくちゃステキ。これからの季節は厳しいかも知れませんが、涼しくなってきた夕方とか、めちゃくちゃ雰囲気あるだろうな~!

【小皿メニューを頼んでみた】
IRTHレストランといえば、そのおいしさはもちろん、フライした魚が丸ごとのった「サイヤディーヤ」(5500円)や煙の演出が映えるラム肉料理「ハニース」(7500円)などのインパクトあるメニューの写真がSNSでかなり話題。

ですが「少人数で大皿料理は食べ切れるかな…」と気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、少人数で楽しめそうな小皿メニューをいくつかチョイスしてきました!

・モバサル(1100円)
ターメリック風味の揚げ玉ねぎを軽くつぶし、デーツシロップで和えたおかずだそう。外はカリカリっとしていて中はモチッとした歯ごたえ。
玉ねぎの甘味は感じますが、普通におかずとして食べられる塩気です。というかこれ、めちゃくちゃ美味しい!
ほんのりスパイスの風味も感じますが、クセはまったく感じません。むしろどこかで食べたことがあるような、不思議な親しみを感じる味。

・マタフィ・フィッシュ(1200円)
真空調理した白身魚の上にルッコラと玉ねぎのサラダ、タマリンドとコリアンダーのソースがかかっています。ソースのほのかな酸味がさわやかでペロッと食べられちゃう。
タマリンドはあまり日本人になじみがある食材ではないと思うのですが、梅を思わせる風味があるからか、夏にぴったりのさっぱりとしたお味でこちらも美味しかった!

・パン3種(アラフマル・ブレッド、ミーファ、シュリーク・パン、各300円)
パンは3種すべて注文、2枚で300円というお手ごろ価格です。

アラフマル・ブレッドはデーツと全粒粉の生地のパンで、ホイップしたヤギのチーズを添えて。ミーファは地方によって呼び名が変わるそう。発酵させずに焼く伝統的な全粒粉パンとのことで、アルラディファ(ギー、溶かしバター)とハニカム入りの蜂蜜つき。
シュリーク・パンはゴマをトッピングしたひよこ豆粉のパンで、ヨーグルトがついてきます。パンそれぞれの個性があるのはもちろんですが、トッピングがどれも美味しい!

・ジャリーシュ(1700円)
こちらは大皿カテゴリ。割れた小麦など、砕いた全粒穀物をヨーグルトでじっくり煮込んだ食べ物で、玉ねぎとブラックライムのソース「ムサマナ」が添えられています。

見た目からイメージするこってりさはまったくなく、むしろソースの酸味もあいまってかなりさっぱりと食べられます。サウジアラビアではおもてなしと伝統の象徴として、人が集まるときに欠かせない国民食なんですって!

・サウジ・トリオ(1200円)
サウジアラビアのスイーツ欲張りセット! 温かいデーツのプリン「モハラ」、モチッとした生地にデーツシロップとブラックライムのソースをかけた「マクシュシュ」、サゴヤシの木から抽出した真珠のようなでんぷんにマンゴーソースをかけたプリン「サゴダナ」の3種。
いずれも甘すぎないのが特徴で、まったく違った食感・風味を楽しめます。特に「モハラ」はデーツのジャムのような食べ物で、プリンと思って食べるとかなり意外かも。

上記5品を2人で食べて、お腹い~っぱい!と食べ切れるくらいの量。大皿料理は注文してからかなり時間がかかるとのことでしたが、小皿料理は注文からあまり待たずに提供されました。ただ、これは混雑具合に左右されそうです。
いずれにせよ、少人数で訪れていろいろ食べてみたい人は、小皿でちょこちょこ頼むのは全然アリ! 個人的にはいろいろ食べられて楽しかったし、どのお料理も本当においしかったです。

ただ、もしまた次に来る機会があったとしたら、そのときは思い切って「パン2種・小皿4種・大皿1種・シェアプレート」と全部盛りで味わえるセットコース「サウジ エクスペリエンス メニュー」(1万5000円)を注文してみたい。そのぐらい、どれを食べても絶品でした。

【時間が許すならぜひ行ってみてほしい】
「IRTHレストラン」は、料理のおいしさやレストランとしての高級感、ホスピタリティがSNSで広がってかなりの人気。そのため、朝イチからものすごく並びます。
となりの席にいたグループの方は、タクシーで朝7時前に西ゲートにいらしていたとのこと。
入店してからも、混雑状況によって注文~提供までの時間が読めないので、後ろに予定が入っていると訪れるのは難しいかもしれません。

ですが、ここだけでも「サウジアラビアの食事」という文化が体験できるので、時間が許すならぜひとも訪れてみてほしい……! 内装や接客も含め、皆さんの絶賛も納得の素晴らしいレストランでした。

参考リンク:サウジアラビアパビリオン
執筆・撮影:森本マリ
Photo:(c)Pouch

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