唯一無二の耽美な世界観によって、いまなお世界中で愛されているグスタフ・クリムトの名画。

クリムトが活躍したのは19世紀末ですが、ながい時間が経過しても色あせない魅力があるってスゴくない……?

なんと今夏、クリムトの世界へダイブできる没入型展覧会「クリムト・アライブ」が世界初開催されることになりました。
実は、お部屋にレプリカを飾っているほどクリムトの大ファンの私。ひと足先に内覧会におよばれしたので、会場内の様子をレポしますっ!

【どんな展覧会?】
画家グスタフ・クリムトの黄金の世界を旅する「クリムト・アライブ」。

さっそく会場内に足を踏み入れてみると……高さ7mにおよぶ大空間が広がっています!

そしてしばらくすると、会場内に設置された巨大スクリーンにクリムトの名画が映し出されたではありませんか。『接吻』『ユディト』『死と生』といった代表作が、光・色・音の演出と共に次々と押し寄せてくる……!!

なお、展示室はすべて写真・動画の撮影が可能です。鑑賞体験に身をゆだねつつ、撮影タイムも楽しんじゃってください。

【ココが見どころ+注意点】
さて、ここからは実際に体験してみて感じた「見どころ」をご紹介していきますね。

■その1:とにかく没入感がすごい!
ひとつの空間のなかでテーマごとに作品が切り替わり、音楽や演出も変化していく体験型展覧会。映像と音が一体となり、会場そして観客をあっというまに飲みこんでいきます。

その没入感たるや、あまりにも幸せで筆舌に尽くしがたいほど。

つつまれるというよりも「飲みこまれる」という表現を選びたくなるほどの、圧倒的な吸引力。問答無用で絵画のなかへ引きずり込まれてしまったかのような、ひとときの非日常感。もしかして私、白昼夢を見ていたのかな?

■その2:いろんな視点から鑑賞すると◎
会場内には、巨大スクリーンがいくつも設置されています。
空間をぐるりと取り囲むよう、四方八方に絵が映し出されるうえに、中央にも6つのスクリーンがありました。

この空間演出、見る角度によって全くちがう景色を楽しめたんですよ。

右、左、前と後ろ。位置を移動するだけで作品に対する印象が変化していくし、立っているか座っているか、視点の高さを変えるだけでも没入感が変わります。だからこそ、定位置にじっとしているだけではもったいない!

■その3:フォトスポットのこだわり
巨大空間の入り口付近には、2つのフォトスポットが設置されているのでぜひ立ち寄ってみてほしい。

1つめは、クリムト黄金時代の傑作とよばれる『生命の樹』のフォトスポット。暗闇と柔らかな光で構成された厳かな空間のなか、壁いっぱいに枝が張り巡らされています。この神聖なかんじ、まるで教会みたいです。

2つ目は、かの有名な『接吻』のフォトスポットです。色鮮やかな花々と黄金色のコントラストが、あまりにもまぶしく、あまりにも美しいわ……!!

クリムトといえば官能と光。これを象徴するかのように、官能的な作品群がまばゆい光に包まれていき、時間を忘れてうっとりしちゃいました。

ちなみに……映像演出においては床の絵が動くことも。


これにより、ますます没入感が高まるいっぽう、三半規管が弱めな人、普段から車酔いしやすい人ご注意を。これは私独自の対策ですが、あまり床の絵に集中しすぎないようにすると気にならなくなりました。ぜひお試しあれ。

【グッズもかわいい! クリムトさんが現れるQRコードでも遊んじゃお】
クリムト好きにとっては至福の時間でしかなかった「クリムト・アライブ」。エンタメ性があるので、クリムトって名前は知っているけど作品はよく知らない、なんて人でも楽しめるんじゃないかと思います。

そ・し・て……会場を訪れたらぜひグッズもチェックしてほしい~っ!

名古屋発の人気パティスリー「カフェタナカ」とコラボしたクッキー缶をはじめ、猫をモチーフにした「ネコ缶 SOAP」や、イベントオリジナルキャラクター「クリムトさん」のグッズなどをラインナップ。

クリムトらしい華やかな装飾をほどこしたアクセサリーや雑貨もあり、ついつい財布のひもがゆるんじゃうことでしょう。

さらにさらに、会場内には猫と遊ぶクリムトさんをARで再現できちゃう「クリムトさんでAR」もあるんです。

クリムトといえば「無類の猫好き」としても有名。ネコとたわむれるクリムトさんがかわいすぎて、思わず顔がほころんじゃうはずですよ。

■開催スケジュール
期間:2025年7月18日~10月5日
会場:東京・日本橋三井ホール(COREDO室町1・4F)
料金:一般3000円、高校生・大学生2000円、小・中学生1500円 / 未就学児は無料
※土日・お盆期間は日時指定。会場の混雑状況により、入場制限の可能性があります。

※学生券購入時は学生証の提示が必要です(小学生を除く)。

参考リンク:クリムト・アライブ 東京展
執筆・撮影:田端あんじ
Photo:(c)Pouch

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