マンションの価格が高騰し続けている韓国・ソウル。一部報道では、ソウルの住宅価格はアメリカ・ニューヨークに次いで世界2位(!!)とも伝えられています。


おまけに、ソウルでは近隣住民による騒音問題が深刻化しているのだそうです。今回ご紹介する物語の主人公も、どこからともなく聞こえてくる謎の騒音に悩まされているようで……?

毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。

今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、Netflix韓国映画『84m²』を観て、カウチポテトになっちゃお~!

【あらすじ】
ソウルで高層マンションを購入した主人公・ウソン。とはいえ、平凡なサラリーマンの給与だけでは全額払えるはずもなく、退職金にローンとありとあらゆる資金をかき集めて、ようやくマイホームを手に入れたのでした。

ところが、金利の上昇によりローン額が上がり、バイトしなければ生活できない状態に。あげく毎晩毎晩、謎の騒音に悩まされるようになります。

ウソンは上の階の住人・ジノが騒音の犯人だと推測しますが、ジノはこれを否定。それどころか、マンションの住人たちから「ウソンこそが真犯人」と疑われてしまうのです。

自らの潔白を証明するため、犯人捜しに奮闘するウソンでしたが、いつしか事態は予想だにしない方向へと転がり始めます。

【ココが見どころ!】

<その1:やっぱり人間がいちばん怖い>
私のように夏になるとゾクゾクするホラーが観たくなる人がいるはず。

本作はサスペンス・スリラーであり、見方によってはホラーでもあるのですが、おばけは一切登場しません。そのかわり、怪しい住人たちが次から次へと現れて、鑑賞者を恐怖のどん底へと突き落とします。


「おまえが騒音の犯人だろ」と毎日メモを貼りにくる下の階の住人。いちいち挙動が怪しい上の階の住人。なにかを知っていそうな、最上階ペントハウスに暮らす住民代表。

新たな登場人物がひとり、またひとりと出てくるたび、「コイツが真犯人か!?」と疑ってしまうことでしょう。そして、住人たちを見ていると「やっぱり人間がいちばん怖い」と実感しちゃうはず。

<その2:真の犯人は誰?その目的は?>
住人たちも怖いのですが、犯人の目的が一切わからないところも怖いんですよ。騒音問題はマンションの価格にも影響してしまうので、住人ならば避けたいところ。それなのに毎晩うるさくするだなんて……謎は深まるばかりです。

しかも、どうやら真犯人はウソンに罪をなすりつけようとしているようなんです。

ウソンを疑ってマンションの住人がやってくると、騒音がぴたりと止まる。だから住人の疑いは確信へと変わるーーー。一連の出来事の背後にいるのは、いったい誰?

<その3:カン・ハヌルの顔芸(?)も必見…実力派俳優たちの怪演>
主人公・ウソンを演じているのは、『イカゲーム』にも出演しているカン・ハヌルさん。
みんなに犯人と疑われ、疑心暗鬼になり、やがて狂気を秘めながら暴走していく姿は必見……!!

アパートの住人たちを演じる俳優陣もクセものぞろいです。

住民代表を演じるヨム・ヘランさん、ウソンの上の階に住むジノを演じるソ・ヒョヌさんと、いずれも「なにかある」と思わせてくれる人物ばかりだけれど、個人的にMVPをあげたいのは13階の住人を演じたチョン・ジノさん!

エレベーターのなかでウソンを震え上がらせるシーンが怖すぎるので、とにかく観てほしい。

【ラストシーンが話題です】
映画のタイトルになっている「84m²」は、韓国のアパートの一般的な間取りとされている32坪(=約84平方メートル)に基づいたもの。憧れのマイホームを持つという夢がいかにして悪夢に変わるのか、その一部始終を見届けてください。

ちなみにSNSでは「あのラストはどういうこと!?」と話題になっているようです。鑑賞し終えたら、あなたの考察を披露してみるといいかもよ。

■今回ご紹介した作品
『84m²』(原題:84제곱미터)
2025年7月18日からNetflixで独占配信中

※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。

執筆:田端あんじ (c)Pouch
Photo:Young-Uk Jeon/Netlix © 2025

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