先日開催されたエミー賞において大旋風を巻き起こしたドラマ『アドレセンス』。

そのいっぽうで、もうひとつ賞レースを席巻した作品がありました。
緊迫した時間と人間ドラマが交錯する、救急医療のリアルな現場を描いた大傑作を紹介させて。

毎週金曜は各配信サイトで観られるオススメ作品を紹介する日。

今週もよく頑張った……週末はおうちでゴロゴロしながら、U-NEXTで独占配信中『ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室』を観て、カウチポテトになっちゃお~!

【あらすじ】
アメリカ・ピッツバーグにある病院の救急医療室(通称:ピット)に勤務するロビー。指導医として現場を指揮する立場でしたが、実はあるトラウマに苦しめられていました。

しかしロビーのトラウマなどおかまいなしに、患者はひっきりなしにやってきます。そして彼らの多くは重大な命の危機にさらされているのです。

患者の処置だけでなく、新人研修医の育成、医師たちが抱える問題、経営効率化を図る経営陣や病院内政治との戦いまで、あらゆる業務を並行してこなしていくロビー。やがて勤務開始から10時間が過ぎたころ、とんでもない出来事が起きてしまい……?

【ココが見どころ!】

<その1:全15時間の医療現場を1時間=1話で描く>
人気ドラマ『ER 緊急救命室』チームが再集結している本作。「医療もの」ってもはや定番だけど、本作は他作品とはひと味違うんですよ。

なんと医療現場の1時間を1話で描くノンストップ構成となっておりまして、毎分毎秒がスリリング。ストーリーこそまったく違いますが、いうなればこれは……医療版『24 -TWENTY FOUR-』なのです!!

また、救急医療室ということで、あちらでもこちらでも同時進行で処置がおこなわれており息つく暇もありません。こんなにも濃厚で忙しない日々を過ごしている医師たちに、心からの敬意を送りたくなります。


<その2:12話の衝撃>
1話あたり41分~61分×全15話で構成されている本作。

劇中では本当にいろんなことが起こります。さまざまな症例の患者が来るし、大なり小なり事件も起こる。個々の内容については、ぜひあなたの目でたしかめていただきたいのですが……。

特に衝撃的なのは12話。圧巻すぎて息をするのも忘れてしまう41分間です。

<その3:なにもかもがリアル…それでも日々は続いていく>
医療ドラマに登場する “リアルな手術シーン” 。この点に関していえば、本作は頭ひとつ抜きん出ています。

すべての処置がリアルすぎて息を飲みますし、出産シーンにおいては「赤ちゃんが出てくる瞬間」を映しているんですよ。ここまでする医療ドラマ、ほかにあったでしょうか……!!

それにね、人間ドラマも実にリアル。

研修中の新人も、百戦錬磨のベテラン医師や看護師も、みんなそれぞれ不安やストレスを抱えている。だけど問題はちっとも解決しないし、悶々としたまま日々は続いていく。
そんなところが、ものすごく「現実」とリンクするのです。悩んで泣いて、苦しんで、それでも私たちは生きていかなきゃならない。

【どんどんおもしろくなる驚異的なストーリー】
エミー賞のドラマ・シリーズ部門において、作品賞、主演男優賞(ノア・ワイリーさん)、助演女優賞(キャサリン・ラ・ナサさん)を含む5部門を受賞している本作。

ちょこっとぶっちゃけますが、実は私、1話を観始めたときはさほど物語に引き込まれなかったんですよ。でもね、ストーリーがすすむごと、どんどんおもしろくなって止められなくなってしまったんです。

最終的には「傑作すぎる…エミー賞も納得!!!!!」と大拍手。というわけで、序盤で食いつけなかった人もどうか離脱しないでください。ちょうど連休ですしイッキ見するのも超おすすめ!

■今回ご紹介した作品
『ザ・ピット / ピッツバーグ救急医療室』(英題:The Pitt)
U-NEXTで独占配信中

※カウチポテトとは:ソファや寝椅子でくつろいでポテトチップをかじりながらテレビやビデオを見て過ごすようなライフスタイルのこと。

執筆:田端あんじ (c)Pouch
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