いよいよフィナーレを迎える瀬戸内国際芸術祭2025。瀬戸内の島々がかなり注目を集めていますが、実は香川本土にも見応えのある建築やアートに関する見逃せないスポットがたくさんあるんです。
今回は、「香川アート探訪」として運行されているバスツアーをベースとしたプレスツアーに参加。「東コース」「西コース」の一部を体験してきました。
いずれも芸術を大切に育んできた「アート県かがわ」の底力を感じるスポットばかり。それぞれのコースの概要と、実際に訪れた場所についてご紹介していきます。
【香川を愛した名匠/東コース】
「東コース」の料金は1人1万5000円。訪れるスポットは「香川県庁東館」「イサム・ノグチ庭園美術館」「オーベルジュ・ドゥ・オオイシ」「ジョージ ナカシマ記念館」です。
・香川県庁東館
建築界のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を日本人で初めて受賞した建築家・丹下健三氏が設計。日本のモダニズム建築の代表作とも言われているそう。
打ちっぱなしのコンクリートには型枠に杉材が使用されていて、柱にも梁にも美しい木目模様が浮かび上がっているのも特徴。遠目で見ると、まるで神社や仏閣のような趣です。
「県民にひらかれた庁舎」がコンセプトで、入口に当たるピロティには段差がなくそのまま庭園まで通り抜けられる構造。ガラス張りのロビーもとっても開放的!
壁画には猪熊弦一郎氏の「和敬清寂」、県庁ホールには剣持勇氏のデザインが用いられるなどさまざまな芸術家の作品が一同に介しているのも魅力。
■香川県庁東館
〒760-8570 香川県高松市番町4-1-10
営業時間: 8:30~17:15
休業日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
・オーベルジュ・ドゥ・オオイシ
1998年にレストランとしてオープン、2005年にオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)に。食事だけの利用もできるので、今回はランチをいただきました。瀬戸内の食材を使ったお料理はどれも素材の味が感じられて香りや風味を楽しめます。
この日のメインは蝦夷鹿肉のソテーにりんごのピュレを添えて。お肉のあまりのやわらかさにびっくり! ジビエと聞いてイメージする味とはかなり違っていました。季節によっては、地元で穫れた猪肉などが提供されることもあるんですって。
客室は、中庭に足を踏み入れるとまるで別の国に迷い込んだよう……!
海岸沿いのお部屋で食事を楽しみながらただゆっくりと過ごされる方が多いというのも納得のお宿でした。
■オーベルジュ・ドゥ・オオイシ
〒761-0113 香川県高松市屋島西町65番地
電話:087-843-2235
・ジョージ ナカシマ記念館
世界的に評価されるデザイナーでありながら、自らを「木工職人」と称したジョージ・ナカシマ。彼の過去の作品が保存された記念館では、ジョージ・ナカシマの足跡と「木」に対する深い理解と愛を知ることができます。
代表作「コノイドチェア」や「コノイドベンチ」など貴重な実物を拝見できるほか、1階には実際に家具に触れながらコーヒーがいただけるカフェを併設。
天井の梁には無数の著名人のサインが。イサム・ノグチ氏や猪熊弦一郎氏、さらには芸能人のサインも!? ぜひじっくり探してみてください。
■ジョージ ナカシマ記念館
住所:〒761-0122 香川県高松市牟礼町大町1132-1
電話:087-870-1020
開館時間:10:00 – 17:00(入場 16:30 まで)
休館日:日曜・祝日・お盆・年末年始
【現代を生きるアート/西コース】
「西コース」の料金は1人1万2000円。訪れるスポットは、「香川県庁東館」「香川県文化会館」「ル ペイザン Le paysan」「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)」「香川県立東山魁夷せとうち美術館」「瀬戸内海歴史民俗資料館」です。
・丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)
同時代の新しい表現を紹介する場にしてほしいという猪熊弦一郎氏の強い意志のもと「現代美術館」として1991年に開館したMIMOCA。
丸亀駅前、全国でも類を見ないほど「エキチカ」にあるのは、猪熊氏の「美術や芸術は暮らしに近いところにあるべき」「日常の生活の中にあるべき」という思想からだそう。入口から3階カフェまでパブリックスペースとして誰でも気軽に立ち寄れるのも特徴。
ファサードは額に入った絵のように見えるデザインで視覚的に美術館とすぐ分かるほか、猪熊氏の原画を劣化しないよう象嵌(ぞうがん)で表現。床から壁まで一直線に伸びるタイルのラインなど、谷口吉生氏の緻密な設計が光ります。
猪熊弦一郎氏の作品が常時展示されているだけでなく「生きている芸術家」の作品を展示するというコンセプトから、訪れたときには愛媛・宇和島に移住した現代アーティスト・大竹伸朗氏の「網膜」展が開催されていました。
隅から隅まで「芸術を身近に」「回顧するものではなく新しい表現に触れる場に」という思想が行き届いていて、この美術館がある街で暮らせる人を心から羨ましく思います。
■丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
住所:〒763-0022 香川県丸亀市浜町80-1
電話:0877-24-7755
開館時間:10:00-18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合はその直後の平日)、年末12月25日から31日、および臨時休館日
・香川県立東山魁夷せとうち美術館
日本画家・東山魁夷氏の祖父と香川県の縁が深いことから東山家より作品の寄贈を受け、2005年開館。設計はMIMOCAと同じく谷口吉生氏で、玄関前のアプローチは東山氏の作品「道」を思わせます。
館内では、収蔵品の中から季節や画題、取材地などのテーマに基づいて作品を選び紹介する収蔵作品展を開催。折々に、異なる作品を楽しめます。
建物としては、2枚の大きな壁が東西に伸び、建物奥の海側と手前の公園側が隔絶されている点が最大の特徴。作品を鑑賞してから最後にテラス側へ抜けた瞬間、驚くほど開放的な風景が待っていました。
■香川県立東山魁夷せとうち美術館
住所〒762-0066 香川県坂出市沙弥島字南通224-13
電話:(0877)44-1333
休館日:開館カレンダーを参照
・瀬戸内海歴史民俗資料館
瀬戸内海に面する11府県の広域資料館で、瀬戸内に暮らした人々に実際に使われてきた船や漁具などを通して歴史と文化に触れることができます。
設計は、公務員でありながら建築家、丹下健三やイサム・ノグチとの交流が深かった山本忠司氏。1975年に建築学会賞を受賞した建物は五色台という立地を大切にした設計で、正方形の展示室が高低差を活かして配置されています。
屋上からは瀬戸内海を見渡すことができ、閉館間近の夕陽に照らされた島々は息を呑むほどの絶景。芸術作品の収蔵はないものの、立地と建築の素晴らしさが際立っていました。
■瀬戸内海歴史民俗資料館
住所:〒761-8001香川県高松市亀水町1412-2(五色台山上)
電話:087-881-4707
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(月曜日が休日の場合は、原則として翌火曜日)、年末年始(令和7年12月29日~令和8年1月3日)
なお、令和7年度は整理作業・展示替えのため、下記日程で臨時休館
・令和7年12月16日(火曜日)~12月28日(日曜日)
・令和8年2月25日(水曜日)~3月8日(日曜日)
【来年度以降も実施予定です】
「香川アート探訪」バスツアーは「東コース」「西コース」いずれも高松駅発着で日帰りで、ウェブサイトからのお申し込みは出発日4日前まで。
ツアーでは、ガイドによる解説や特別公開のエリアも鑑賞できます。今年度の実施は11月までですが、来年度以降の実施も予定されているとのことなので、興味がある方はぜひ。
今まで知らなかった香川、知っていたけれど出会っていなかった香川、そんな香川の魅力に触れられるとっておきの旅になること間違いなしの「アート探訪」でした。
参考リンク:香川アート探訪(東コース/西コース)
執筆・撮影:森本マリ
Photo:(c)Pouch
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