【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が2025年にPouchで紹介した映画の中から、日本映画と外国映画、それぞれのベスト5を発表します!

2025年はヒット作が多いので悩みに悩んだ日本映画。「あの超大ヒット作が入ってない」と思われるかもしれませんが、あくまで映画ライターである私の好みで選んだのでご了承くださいねっ。
それでは、結果発表です!

【2025年日本映画のベストムービーはこれだ!】

■5位『兄を持ち運べるサイズに』(監督・脚本:中野量太)
亡くなった兄(オダギリジョーさん)のために兄の元妻(満島ひかりさん)とともに兄が暮らしていた家に向かう妹の理子(柴咲コウさん)。彼女は兄との思い出の日々を回想し、その憎めないダメさを慈しむのです。魅力的なダメ男役はオダギリジョーさんの真骨頂だとつくづく思いました。お兄ちゃんのダメさに笑いながら最後は思い切り泣いちゃいましたよ。

作品リンク:公式サイト

■4位『サンセット・サンライズ』(監督:岸善幸・脚本:宮藤官九郎)
コロナ禍でリモートワークになったことを機に、宮城県南三陸に引っ越した大企業勤務の晋作(菅田将暉さん)と南三陸の人々とのふれ合いをユーモアたっぷりに描く。主人公がお世話になる大家さんの家族(中村雅俊さん・井上真央さん)、みんなが集まる居酒屋の仲間たち(竹原ピストルさんなど)が、面白くて温かくて思わず笑顔に。三陸のごはんもおいしそうで飯テロ映画とも言っていいかも!

作品リンク:公式サイト、Netflix、U-NEXT

■3位『爆弾』(監督:永井聡・脚本:八津弘幸、山浦雅大)
酔って暴れて逮捕されたスズキタゴサク(佐藤二朗さん)が「霊感で事件を予知します。1時間後に爆破する」と語ると、その通りに爆破事件が起こります。爆弾のありかを知りたい警察とスズキの攻防はスリリングで、取調室のシーンは一瞬たりとも目が離せません。風変わりな刑事・類家(山田裕貴さん)との1対1の頭脳戦は特にしびれました。

作品リンク:公式サイト

■2位『ファーストキス 1ST KISS』(監督:塚原あゆ子・脚本:坂元裕二)
事故で夫の駈(松村北斗さん)を失った妻のカンナ(松たか子さん)は夫の死を回避するため、タイムリープして過去に戻り、駈と出会わない人生を歩もうとするけれど……というラブストーリー。前半は現代と過去を行ったり来たりするカンナがコミカルに描かれ、後半は駈と恋に落ちてはいけないと思いつつも惹かれあってしまう姿が繊細に描かれます。
松村北斗さんの愛溢れる演技が素晴らしすぎました~。

作品リンク:公式サイト、Amazon Prime Video、U-NEXT、hulu

■1位『8番出口』(監督:川村元気・脚本:川村元気、平瀬謙太郎)
オンラインゲーム「8番出口」の実写映画化。地下通路から脱出するために何度もループを繰り返す迷う男(二宮和也さん)が地下通路で体験したこととは……。ストーリーのない脱出ゲームが人生の迷路をめぐる男の物語に。オリジナルの世界観を大切にしながら、迷う男の人生に落とし込んでシュールに描き切ったところが良き。ホラーテイストも私の好みでした。

作品リンク:公式サイト

以下の作品もオススメです!

・岸井ゆきのさんと宮沢氷魚さんが離婚する夫婦を熱演『佐藤さんと佐藤さん』
・新型コロナの集団感染が発生した豪華客船の乗客を救った医療ボランティア組織「DMAT」の活躍を描く『フロントライン』
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・吉沢亮さん&横浜流星さんの渾身の演技が見応え大あり『国宝』

みなさんも2025年の日本映画の1位はなんでしたか? ぜひ、コメントで教えてくださいね!

執筆:斎藤 香(c)Pouch
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