総務省消防庁によれば、2020年8月の熱中症救急搬送者数は2019年の約1.2倍となり、8月としては2008年の調査開始以来、最多となりました。
体が暑さに慣れていないことは、熱中症の危険度を高めます。本プロジェクト調べでは、まだ体が暑さに慣れていなかったと考えられる2019年5月下旬に、東京・大阪で真夏日(日最高気温30度以上)を観測した前後の熱中症搬送者数を比較したところ、真夏日を観測した週は、観測する前の週と比べて、熱中症搬送者数が4.3倍~5.0倍に増加していました。(参考資料)
本プロジェクトでは、これまでも暑くなる前からの熱中症対策について呼びかけてきましたが、夏季だけでなくその前から体を暑さに慣れさせること(暑熱順化:しょねつじゅんか)の大切さについて広く知ってもらうことを目的に、本プロジェクト公式サイトにて、暑熱順化に関する解説やチェック項目のほか、印刷可能な「暑熱順化ポイントマニュアル」(https://www.netsuzero.jp/learning/le15)を、本日2021年4月1日(木)から公開します。
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今回公開したページでは、暑熱順化による体の変化や有効な対策、特に注意が必要なタイミングを解説しています。暑熱順化に有効な対策では、暑さに慣れるために日常生活に取り入れたい活動を紹介し、目安の時間や頻度も掲載しています。また、「暑熱順化チェック」として、入浴、運動、その他の汗をかく行動という3つの観点から、自分の暑熱順化がどの程度進んでいるかを確認することができます。
さらに、家庭などで印刷して暑熱順化の知識を深めることのできるツールとして、「暑熱順化ポイントマニュアル」も掲載しています。
【「熱中症ゼロへ」プロジェクト 暑熱順化】https://www.netsuzero.jp/learning/le15
<参考資料>
本プロジェクトにて、総務省消防庁の熱中症による救急搬送者数に関するデータを、2019年5月下旬に東京・大阪で真夏日(日最高気温30度以上)を観測した前後(※)の1週間で比較しました。
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その結果、真夏日を観測した2019年5月24日の直前の1週間(5月17日から5月23日)の熱中症搬送者数は東京都で53人、大阪府で32人であったのに対し、真夏日を観測した5月24日からの1週間(5月24日から5月30日)の熱中症搬送者数は東京都で263人となり前週比5.0倍、大阪府で138人となり前週比4.3倍と大きな差が見られました。これは急な気温上昇の中で、暑さに体がまだ慣れていなかったことが影響していると考えられます。
※2019年5月24日(金)に東京、大阪でその年初めての真夏日を観測。
今年も生活の中で暑さに慣れることが難しいことが考えられます。暑熱順化について知り、意識して体を暑さに慣れさせることで、熱中症になりにくい体を作りましょう。
「熱中症ゼロへ」プロジェクトでは、今後も新しい生活様式に沿った熱中症の予防啓発活動を進めていきます。
■「熱中症ゼロへ」プロジェクトとは
熱中症にかかる方を減らし、亡くなってしまう方をゼロにすることを目指して、一般財団法人 日本気象協会が推進するプロジェクトです。2013年夏のプロジェクト発足以来、熱中症の発生に大きな影響を与える気象情報の発信を核に、熱中症に関する正しい知識と対策をより多くの方に知ってもらう活動を展開してきました。活動9年目となる2021年は、「新しい生活様式下での熱中症の予防啓発」をテーマに活動を実践していきます。
■一般財団法人 日本気象協会について
1950年に誕生した日本気象協会は、天気予報に代表される気象予測事業に加え、再生可能エネルギー、環境アセスメント、大気解析事業、防災・減災・安全管理に関する事業など、気象に関するコンサルティング事業を通じ、公共に資する企業活動を展開しています。
・「熱中症ゼロへ」のロゴマークは日本気象協会の登録商標です。
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