中心に語られるのはアメリカの社会情勢ですが、パンデミック下のメディア・コントロールやさらなる富の一極集中、社会福祉の脆弱さなどの問題は、日本人にとっても多くの示唆を得られる内容です。
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本書の特筆すべき特徴は、社会の病巣に分け入って危機を煽るだけでなく、社会に対する希望を失わず、萌芽しているムーヴメントへの考察に紙幅を割いていることにあります。アメリカで若年層から絶大な支持を集める左派のカリスマ議員、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスらの提出した、MMT(現代貨幣理論)をベースとした経済施策の法案や、2017 年に発足した気候変動に対する政治的運動を組織するサンライズ・ムーヴメントの最新の動きなど、アメリカの新しい社会変革のうねりに光を当てています。最後の章では、インタビュアーの問いに対してこう答えます。
――陰鬱な時代であるいま、多くの人々にとって明るい未来が待っているとは思えないものです。何があなたに希望を与えてくれるのでしょうか?
私に希望を与えてくれるのは、想像に絶するほどの厳しい環境の下でも、人々が権利を獲得しよう、正義を行なおうと奮闘しているという事実だ。彼らは希望を手放していない。インドの農民もそうだ。あるいは、ホンジュラスで貧困にあえいでいる人々も。彼らは決してあきらめない。だから、彼らよりはるかに恵まれているわれわれがあきらめることはできない。
もうひとつの理由は、希望を持ち続けるほかに選択肢がないからだ。
そうなると、選択の余地はない。だから、選ぶのは簡単だ。希望を持つしかないのだよ。
(「第7章 知性の悲観主義、意志の楽観主義」より抜粋)
著者
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ノーム・チョムスキー
1928年アメリカ・フィラデルフィア生まれ。マサチューセッツ工科大学インスティテュート・プロフェッサー、名誉教授。言語学の世界的権威として知られ、1950年代に提唱した「普遍文法」理論は現代言語学に革命をもたらした。
[聞き手] デヴィッド・バーサミアン
ジャーナリスト。ノーム・チョムスキーやエドワード・サイードらと長年タッグを組むインタビュワー。チョムスキーとの共著に『グローバリズムは世界を破壊する』など。
『壊れゆく世界の標』目次
第1章 命を守らない国家
第2章 アメリカを覆う「被害妄想」
第3章 スローガンを叫ぶだけでは何も変わらない
第4章 変革は足元で始まっている
第5章 可能なる平和を求めて
第6章 持続可能な社会への道標
第7章 知性の悲観主義、意志の楽観主義
商品情報
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NHK出版新書『壊れゆく世界の標』
著者:ノーム・チョムスキー デヴィッド・バーサミアン [聞き手] 富永晶子 [訳]
出版社:NHK出版
発売日:2022年11月10日
定価:1,078円(税込)
判型:新書判
ページ数:288ページ
ISBN:978-4-14-088687-0
URL:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886872022.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140886870/
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