ペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム構造太陽電池で光電変換効率23.6%を達成

次世代太陽電池で世界に挑戦しているスタートアップ、株式会社PXP(本社:神奈川県相模原市以下PXP)は、この度、ペロブスカイトとカルコパイライトのフレキシブルな材料同士で構成されたタンデム太陽電池で、光電変換効率23.6%を達成しましたことをお知らせいたします。

ペロブスカイトを用いたタンデム太陽電池は、低コストと高い変換効率を両立する次世代型として、多くのグループで研究開発が進められています。
PXPは化合物半導体薄膜を用いた太陽電池の先進技術と量産技術を併せ持っており、この技術を応用することで世界に先駆け、量産に適した「すごいペロブスカイト」の第一歩となる、ペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム太陽電池を製作することに成功したものです。

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PXPは2020年の創業以来、「軽くて曲がる、割れないソーラーパネル」を開発してまいりました。

▽ペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム構造
タンデム構造に使用したペロブスカイト/カルコパイライトは共に、膜厚の制御性が高く、大面積化が容易なドライプロセスベースの新しい高量産性手法を用いて作製されました。

▽より発電、より軽く、より長持ち
従来型のカルコパイライトと比べ、より幅広い波長の光を吸収できるように改良。さらに極薄の金属箔を基材に用いる事で、軽量フレキシブル性や割れ耐性だけでなく、ガスバリア性を高め高耐久化を図りました。
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最高技術責任者:杉本広紀は以下の通り話しています。

「ペロブスカイトとカルコパイライトのタンデム構造は、現存する有望な太陽電池材料の中で最も理論変換効率が高い組み合わせです。また、どちらも軽量フレキシブルかつ低コストな薄膜材料を用いているため、これまでに無い幅広いアプリケーションで、ソーラーエネルギーが手軽に利用できるようになると期待されます。性能はまだスタートラインに立ったばかりですが、より量産性と耐久性を高めながら、着実に性能も向上させていきます。」

【株式会社PXPについて】
ソーラーパネルのデバイス研究と量産技術開発の豊富な経験を持つ技術者が集まり、2020年に相模原市に設立したグリーンテック開発のスタートアップです。
世界初の方法でペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム構造を用いた、軽くて曲がる、割れないソーラーパネルの研究開発を行っており、2023年内にも量産性検証用パイロットラインが完成します。

※用語解説
タンデム構造:分光感度の異なる複数の太陽電池を重ねて用いることで、幅広い波長の光を無駄なく電気に変換する構造
今回は紫外光から赤い光で良く発電するペロブスカイト太陽電池と赤い光から赤外光で良く発電するカルコパイライト太陽電池を重ねて用いています。

株式会社PXP
設立 2020年7月
代表 亀田 繁明
本社 神奈川県相模原市緑区
HP https://pxpco.jp/
SNS https://twitter.com/pxp_en

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