鹿島建設、カジマメカトロエンジニアリングと共同で風量測定ロボット「Air-vo(TM)」を開発

株式会社イクシス（本社：神奈川県川崎市、代表取締役Co-CEO：山崎文敬、狩野高志、以下「イクシス」）は、鹿島建設株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：天野 裕正、以下「鹿島建設」）、カジマメカトロエンジニアリング株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長 池田 邦彦、以下「カジマメカトロエンジニアリング」）と共同で、i-Con Walker(R)技術を活用した風量測定ロボット「Air-vo(TM)」（エアボ）を開発しました。 Air-voは現場での風量測定箇所や壁位置等の登録が不要なことに加え、測定ルートの設定、風量の測定、その結果を記録した帳票の打ち出しまでを自動で行うことができます。このたび鹿島建設が施工中の5現場でAir-voを実証した結果、風量測定業務を約6割削減できることを確認しました。[画像1: https://prtimes.jp/i/44685/50/resize/d44685-50-583f01077898b6e8389a-0.png ]風量測定ロボット「Air-vo」【本取組みの背景】 建物の空調設備の性能を担保するための風量測定検査では、全ての空調設備の吹き出し口（制気口）を個別に測定し、規定風量が吹き出ていることを確認のうえ、帳票に記録する必要があります。これらの検査は主に建物竣工前の繁忙期に実施することに加えて測定箇所が非常に多いことから、検査を担当する技能者の大きな負担となっていました。昨今は技能者不足が深刻化していることもあり、風量測定業務の省力化・省人化が喫緊の課題となっています。【Air-voの特長】(1)現場での測定箇所登録が不要現場への搬入前に、BIM※1データを基に測定箇所の地図を作成することで測定対象となる制気口とフロア壁面の位置をAir-voにあらかじめ登録できるため、現場での測定箇所や壁面の登録作業が不要。(2)高精度な位置合わせ機能登録されている地図データを基に、自機と壁面との距離をセンシングしながら自動で制気口位置まで移動し風量を測定。制気口を画像認識して自機位置を微調整できる※2ため、レタン一体型制気口※3など高精度な位置合わせが必要な箇所も正確な測定が可能。(3)全自動／半自動測定に対応動作開始を指示するのみで、事務所専有部の大半に設置してあるアネモ型制気口※4を一括自動測定が可能。また、手動で機器を移動させた後に詳細な位置合わせ以降の作業を自動で行う半自動測定にも対応可能。(4)測定箇所のBIMデータに紐づいた帳票を自動で出力測定結果を記録した帳票が自動で出力されることに加え、帳票には制気口のBIMデータIDが記載されているため、測定箇所と風量データの照合が容易。(5)運搬容易なサイズ付属品を含め4つの専用キャリーケースに分割して格納できるため、宅配便で全国各地の現場に輸送可能。また、組立後の大きさも一般的なドアを通過できるサイズであり、本設エレベーターにも積載できるため、現場内での運搬も容易。［Air-vo基本情報］・主な適用対象 ： システム天井・測定可能天井高 ： 3.8m・組立後の大きさ ： 650×850×1,850mm・重量 ： 梱包後 100kg【現場での実証結果】 Air-voを鹿島建設が施工中の5つの建築現場で実証しました。その結果、風量測定業務1回に要する技能者を従来の3人から1.25人※5に削減できることを確認しました。これは、延床面積30,000平方メートル の中規模オフィスビルで風量を測定すると仮定した場合、従来は約240時間要していた業務時間が100時間まで削減できることに相当します。【今後の展開】 イクシス、鹿島建設、カジマメカトロエンジニアリングは今後もAir-voの現場普及と更なる機能の改善を進め、建設業界全体の生産性向上および働き方改革の実現に貢献してまいります。[画像2: https://prtimes.jp/i/44685/50/resize/d44685-50-74da79223ba6a523a1a2-1.png ]レタン一体型制気口の風量測定の様子（照明部分は吸い込み口を兼ねるため塞がれている）※1 BIM/CIM：Building Information Modeling/ Construction Information Modeling(Management) 計画、調査、設計段階から3 次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階において3 次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図る取り組み※2 特許出願済※3 システム天井用照明器具に取り付けられる制気口。照明器具に空気の吸い込み口があるため、正確に吹き出し風量を測るには中央部の吹き出し部のみを測定する必要がある※4 天井に設置される空調の吹き出し口。複数の羽を重ねたような断面が特徴で、商業施設やビルなど幅広い建物に設置される※5 ロボットの運用準備に0.25人、測定業務に1人【商標】・「Air-vo(TM)」は、鹿島建設の商標です。・「i-Con Walker(R)」は、イクシスの登録商標です。【関連情報】鹿島建設プレスリリースhttps://www.kajima.co.jp/news/press/202404/4a1-j.htmi-Con Walker特設ページhttps://www.ixs.co.jp/i-con-walker/建設RXコンソーシアムhttps://rxconso-com.dw365-ssl.jp/index.html建設RXコンソーシアムの風量測定ロボット分科会https://rxconso-com.dw365-ssl.jp/custom/custom_10.html■株式会社イクシスの概要イクシスは「ロボット×テクノロジーで社会を守る」をミッションとし、ロボットを利用したデータ取得・AI解析・3次元データ連携等、インフラ関連業界におけるDXを支援、そして社会課題の解決への貢献を目指しています。企業プレスリリース詳細へPR TIMESトップへ