前回2022年に続き、2大会連続でのグランプリ受賞は初の快挙

STUDY LLC.の代表 ゑ藤隆弘が手がけたポスター《Repetition and life: bud, P2424》が、フィンランド・ラハティで開催されている「ラハティ国際ポスタートリエンナーレ2025」にてグランプリを受賞しました。本コンペティションは1975年に創設された歴史ある国際ポスターコンペティションで、今回は50周年記念展として開催され、世界から約4,000点の応募がありました。
ゑ藤は2022年の大会でもグランプリを受賞しており、2014年にトリエンナーレ形式に移行して以降、初の2大会連続グランプリ受賞者となります。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/164672/2/164672-2-1682cb01d15f3ddfbff5f7abf4b36d29-3900x3900.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
《Repetition and life: bud, P2424》2024

受賞作品《Repetition and life: bud, P2424》
受賞作は、同じ絵柄のポスターを3回繰り返して構成するという単純な仕組みながら、二次元と三次元を行き来するような視覚言語の探究、さらには静的な構成を視覚的・身体的に体験させるインタラクティブな表現が高く評価され、グランプリに選出されました。
国際審査員団は本作について次のように評しています。「二次元と三次元の視覚言語を発明的に探求している点で際立っており、折りたたみや回転が可能なフォーマットにより、静的な構成がインタラクティブな体験へと変化し、観る者に身体的・視覚的な関与を促します。空間構成は精緻で、構造は動的でありながら、奥行きや多層的な意味の開示においては繊細な表情を見せます。ネガティブスペースと隠された距離感の相互作用がリズムと動きを生み出し、テーマである“DANCE”の本質を響かせています。このポスターは単なる視覚的な主張にとどまらず、テーマに内包された生命力や流動性を体現しながら、明確なメッセージを伝えています。」
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/164672/2/164672-2-79a19560d5e9642aee538fb564e82267-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
How a Poster Begins to Dance ポスターの構成と運動の生成


前回のグランプリ受賞作品《Between Symbols and Illustrations_Summer morning》では、抽象化の過程で失われる細部=髪の毛を部分的に細密に描写し、記号の明快さと細部の豊かさを対比させつつ同居させることで、情報伝達の道具としての記号を自律的な存在へと解放する試みでした。
この作品では、人の後ろ姿という具象的なモチーフでしたが、その後はあえて具象性のわかりやすさから離れ、抽象表現や構成法を中心に研究・制作に取り組んできました。今回の受賞作もその延長線上にある試作的作品であり、ポスターという形式そのものを問い直す試みでもあります。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/164672/2/164672-2-fa88894b041519a7fbb29b13cfecd490-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
前回グランプリ受賞作品《Between Symbols and Illustrations_Summer morning》2018


ポスター制作とクライアントワークの往還
ゑ藤はポスターを、グラフィックデザイン表現の探求・実験の場と捉えています。そこから得た造形的知見は、クライアントワークとしてのビジュアルアイデンティティ(VI)やサインシステムなどのデザインにも波及し、機能性を超えた独自なアプローチとして活かされています。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/164672/2/164672-2-f79a7f71d25e5fdddbcdab62e528b5c4-3900x2600.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
STUDY LLC.としての実績 【撮影】左上、右上:大谷宗平 右中央:太田拓実 左下:長谷川健太


ラハティ国際ポスタートリエンナーレ
1975年に隔年開催のビエンナーレとして創設された国際的なポスターコンペティション。
2014年からは3年ごとの開催に変更され、2025年は創設50周年の節目として、世界各国から約4,000点の応募が集まりました。グランプリを含む受賞作品は、ラハティ美術館(Malva)にて2025年9月7日まで展示されています。なお、ビエンナーレ時代には亀倉雄策、サイトウマコト、横尾忠則らがグランプリを受賞しており、世代や国境を超えたデザイナーが互いに刺激し合う国際的な実験と対話の場として、今日まで重要な役割を担い続けています。
https://www.malvamuseo.fi/en/lahti-international-poster-triennial/

STUDY LLC.
STUDY LLC.は、ゑ藤隆弘が設立した東京を拠点とするデザインスタジオ。グラフィックデザインを軸に、ビジュアルアイデンティティ、サイン計画、展示デザインなど、領域を横断しながら視覚表現の探求と実践を行っています。
会社名:STUDY LLC.(合同会社スタディー)
代表:ゑ藤隆弘
設立:2016年5月
ウェブサイト:https://studyllc.tokyo

ゑ藤隆弘 Takahiro Eto
Graphic Designer / Design Researcher
多摩美術大学大学院博士後期課程修了。博士(芸術)。佐藤晃一デザイン室、廣村デザイン事務所を経てSTUDY LLC.設立。グラフィックデザイン固有の思考や表現を多様な領域へ展開することを試みている。ラハティ国際ポスタートリエンナーレグランプリ、世界ポスタートリエンナーレトヤマ銅賞、A' Design Award & Competition 部門最高賞、日本サインデザイン賞 金賞・銀賞・銅賞、日本タイポグラフィ年鑑 ベストワークなど受賞。東京TDC会員。JAGDA会員。


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