日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長兼社長 CEO 佐藤雅之)は、海外EPC事業会社である日揮グローバル株式会社(代表取締役社長執行役員 山田昇司、以下「日揮グローバル」)が建設用3Dプリンタを用いて製造した複雑曲面の防音壁が採用され、国内プロジェクトの建設現場で設置されたことをお知らせいたします。

日揮グループでは、2018年12月に策定した「ITグランドプラン2030」において、「3Dプリンタ導入や建設自動化による建設工法最適化」を注力テーマの一つとして掲げています。
日揮グローバルではこれまで、国内のバイオマス専焼発電設備建設プロジェクトにおいてプラントの配管支持構造物(基礎型枠)、サウジアラビアの原油・ガス分離設備建設プロジェクトにおいて化学品保管庫外壁に3Dプリントを適用するなど、建設分野における3Dプリンタの技術開発を進めてきました。

今回設置した防音壁は、日揮グループの国内EPC事業会社である日揮株式会社が新潟県柏崎市で遂行するブルー水素・アンモニア製造実証試験地上設備の建設現場内の一角に、長さ3.0 mの壁を3スパン分接続した長さ計9.0 mのものです。防音壁は日揮グローバルが福島県に所有するCOBOD社製ガントリー型建設用3Dプリンタを用いて、2週間の造形期間中に33個の部材に分割して製造しました。建設現場においては一般的なプレキャスト製品と同様の据え付け方法で施工し、3日間ですべての設置作業を完了しています。
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建設現場敷地内に設置した防音壁


防音壁は敷地近隣の川や海をモチーフとした波型形状を意匠に取り入れ、下部から上部に向かって波型から直線に変化するような形状としました。加えて、対象物至近にある集水枡との干渉を避け、機能性と敷地内周囲の景観調和を両立しています。こうした複雑な曲面のデザインを自在に実現できるのも3Dプリンタの特長であり、3Dプリンタの適用可能性を広げるものと考えています。なお、防音壁の設計においては、独自の設計プログラムを用いて複数案を半自動で生成しました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/65135/288/65135-288-7342fe7b12da2719ab652e3180a7524a-514x246.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
プログラムにより生成した複数の検討案(一例)


引き続き、日揮グローバルは、グループ内のプラント建設プロジェクトへの3Dプリンタの本格的な導入を積極的に推進し、建設工事の効率化、ならびに建設技能者の人材不足という社会課題の解決に貢献してまいります。 企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000288.000065135.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp
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