投資信託比率平均93%、平均含み益は30%以上に。確定拠出年金制度による堅実な資産形成を実現

マネーフォワードホーム株式会社は、お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』の利用者の家計簿データから、確定拠出年金制度の活用状況に関する実態を分析しました。

本調査は、近年関心が高まる資産形成において、確定拠出年金制度が果たす役割とその活用状況の実態を把握することで、個人の資産形成や金融リテラシー向上に貢献したいという思いから、マネーフォワードグループとしてデータ集計を実施したものです。
なお、本調査は『マネーフォワード ME』新規登録時の「個人情報の取扱について」に関するユーザーの同意にもとづき、ユーザーデータを、個人を特定できないように集計した上で分析しています。
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■調査サマリ
・高い投資信託比率と積極的な投資傾向
『マネーフォワード ME』ユーザーは、20代~50代のおおむねどの年代においても、確定拠出年金口座における投資信託比率が90%を超えており、世の中の一般的なデータと比較しても投資に積極的な傾向。全体的な投資信託比率は高い中でも、比較的20~30代の若年層ほど投信比率が高い。年代が上がるにつれて安全資産の比率を高める「ライフサイクル投資」の観点からも、堅実な運用を行っていると考えられる。
・課税繰り延べ効果の有効活用、着実な資産形成
確定拠出年金の運用において、『マネーフォワード ME』ユーザーは平均30%以上の含み益を確保しており、課税の繰り延べ効果が最大限に活用されていることが明らかに。1ユーザーあたりの確定拠出年金口座の残高は年代が上がるほど増加し、50代の企業型では平均900万円以上を達成。長期にわたる積立投資が着実に資産形成に寄与していることを示していると考えられる。
・企業型の強みと今後の伸びしろ
1ユーザーあたりの確定拠出年金口座の残高は、個人型よりも企業型の方が大きく、企業拠出や給与天引きによる着実な積立効果が顕著に現れていると考えられる。一方で、個人型の方が投資信託比率が高い傾向も見られ、企業型における「見える化」を通じたさらなる投資促進の伸びしろも示唆された。
■調査概要
調査内容:「『マネーフォワード ME』ユーザーの確定拠出年金利用状況」
抽出期間:2025年1月1日以降に確定拠出年金口座の連携が成功している2025年7月23日時点の数値
調査対象:お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』利用者のうち、20歳以上60歳未満で、確定拠出型年金口座の連携が確認された160,098名の統計化したデータ
調査手法:『マネーフォワード ME』新規登録時の「個人情報の取扱について」に関するユーザーの同意にもとづき、個人を特定できない統計化したデータを分析しました。
※なお、データの分析は当社グループ内でのみ行っており、外部研究者および研究機関によるデータへのアクセスはありません。

■本調査に関するコメント
株式会社マネーフォワード 執行役員 グループCoPA Fintech研究所長 瀧 俊雄
少子高齢化とマクロ経済環境の変化の中、自助努力に基づく資産形成は老後資金の確保に向けていつになく重要なテーマとなりました。今回の調査では、『マネーフォワード ME』ユーザーの皆さまが、確定拠出年金制度の利便性を理解し、効果的に活用されている実態が明らかになりました。
9割を超える高い投資信託比率、そして平均30%以上の含み益は、ユーザーの皆さまが適切な運用商品を選択し、長期的な視点で資産形成に取り組まれているものと推察できます。運用対象のファンドも、海外株式のインデックスファンドが中心であり、NISAと同様に制度のメリットを生かした利用実態を見ることができます。特に企業型の場合、50代で平均900万円以上の資産を築いている結果は、積立投資のメリットが実を結んでいることを示唆しています。これらのインサイトが、国民一人ひとりの金融リテラシー向上と、より計画的で豊かな老後生活の実現に繋がる一助となれば幸いです。

【計算方法の概要とデータの特性について】
本分析における母集団は、主に20歳以上60歳未満のユーザーの確定拠出年金に関するデータに基づいています。分析対象とする口座は、2025年1月1日以降に連携が成功している「年金」カテゴリに分類される口座で、特に「企業型」「個人型」といった確定拠出年金関連の口座に限定しています。国民年金や厚生年金に関連する「ねんきんネット」のデータは除外しています。
なお、保有傾向として安全資産を対象に投資を行う投資信託の割合はごく一部となっています。また、当社の『マネーフォワード ME』ユーザーの母集団は、過去の分析から、平均所得が総務省家計調査と比較して相対的に高い水準にあり、資産形成において投資を積極的に行う傾向があるという特性が見られます。
■本調査によるインサイト【高い投資信託比率と積極的な投資傾向】
『マネーフォワード ME』ユーザーの確定拠出年金口座(企業型・個人型)における投資信託の割合は、おおむねどの年代でも9割を超えており、一般的な確定拠出年金制度利用者のデータと比較しても高い投資志向が見られます。

年代別の投資行動を見ると、企業型に加入する20代では97%、個人型に加入する20代では99%と、若年層ほど投資信託比率が高く、年齢が上がるにつれて徐々に安全資産の比率を高めている傾向が見られました。運用対象のファンドの多くは外国株式のインデックスファンドであり、近年の一般的な投資信託の保有動向とも重なる状況です。これは、リスク許容度に応じて資産配分を調整するなど、『マネーフォワード ME』ユーザーが堅実な資産形成行動を実現できていることを示唆していると考えられます。
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画像:(出典)日本銀行『資金循環統計』より当社作成。確定拠出年金の残高に占める定期性預金及び投資信託の割合

【課税繰り延べ効果の有効活用、着実な資産形成】
企業型もしくは個人型で投資信託を保有している『マネーフォワード ME』ユーザーは、運用を通して平均で30%を超える含み益を確保していることが分かりました。これにより、課税の繰り延べ効果が有効活用されていることが明らかになりました。
また、1ユーザーあたりの確定拠出年金口座の残高は、年代が上がるほど着実に増加しています。企業型においては、50代では平均で900万円以上の資産形成を実現していることが分かりました。これは、長期にわたる積立投資と複利効果が、老後資産形成においていかに重要であるかを明確に示しています。

<参考:企業型確定拠出年金活用時のシミュレーション>
30歳、年収500万円の会社員が、企業型確定拠出年金で3万円拠出し、35年間積み立てた場合を想定。また、同様に銀行の定期預金で毎月3万円、35年間貯蓄した場合を比較。過去30年程度にわたる日本株式市場(TOPIXや日経平均)の年率平均リターンがおおむね6%前後で推移してきたという実績に基づき、年利6%(複利)と設定。

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銀行の定期預金で毎月3万円を35年間積み立てた場合、積立総額は1,306万円(※1)。一方、企業型確定拠出年金で投資信託を運用した場合、毎月3万円を選択制確定拠出年金として積み立てると、35年間で総額1,260万円、運用益は約2,880万円となり、合計4,141万円。拠出元本に対して約237.5%の含み益が得られる試算です。確定拠出年金の枠内での運用であるため、この運用益には原則として税金がかかりませんが、受給時には所得税が課税されます。ただし、年金として受給する場合は受給時に公的年金控除、一時金として受給する場合は受給時に退職所得控除が適用されます(※2)。結果として、実質的な手取り金額は、3,798万円になる試算(※3)です。さらに、ご自身で拠出した年間36万円は所得税・住民税・社会保険料の算定対象外となります。年収500万円の方の場合、年間で約12.5万円、35年間で合計約444万円の所得税・住民税・社会保険料が軽減される計算となります(※4)。

※1:金利を0.256%と仮定し、利子所得への課税を考慮して算出。金利は日本銀行「預金種類別店頭表示金利(平均)」の2025年7月のデータを参考。
※2:厚生労働省「確定拠出年金制度の概要 (6)税制」より。
※3:国税庁 「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」を参考に計算の上、算出。

※4:年収条件に対し、所得税・住民税・社会保険料等を算出した合計値。
・本シミュレーションは、中小企業への企業型確定拠出年金制度導入を支援する、株式会社アーリークロスの協力のもと作成しています。株式会社アーリークロスとの業務提携についてはこちらのプレスリリースよりご確認いただけます。

【企業型確定拠出が牽引する資産形成と今後の伸びしろ】
ユーザーひとり当たりの確定拠出年金口座の残高は、個人型よりも企業型の方が大きい傾向が見られました。これは、企業拠出や給与天引きといった仕組みにより、従業員が無理なく継続的に積立を行えていることが大きく貢献していると推察されます。
個人型は企業型よりも自主的に加入する性質上、投資信託比率が若干高い傾向が見られました。これは、企業型において『マネーフォワード ME』のような「見える化」サービスを活用することで、加入する従業員がより積極的に投資へ関心を持ち、最適な運用商品を選択していく上での大きな伸びしろがあることを示唆しています。

<参考:ユーザーひとり当たりの確定拠出年金口座の平均残高>
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■ 本調査を受けて、企業型確定拠出年金制度の導入支援を行う専門家からのコメント
株式会社アーリークロス 代表取締役 花城 正也様
中小企業向けに企業型DC導入支援を行う現場で痛感するのは、「制度は良さそうだが運用が難しそう」という経営者の懸念と、「投資は怖い」という従業員の心理的ハードルです。しかし今回の調査が示す投資信託比率93%・平均含み益30%以上という実績は、少額の拠出でも長期で積み立てれば資産は着実に伸びることをデータで裏づけています。企業型DCは金融庁が提唱する長期積立分散の投資方針そのものを、DCは自動的かつ強制的に実現する仕組みです。その為、運用によって日々の変動があっても、60歳まで引き出し不可という仕組みにより、長期投資になることで年率平均リターンに収斂する可能性が高まります。
また『マネーフォワードME』など、ご自身の総資産の状況が分かるサービスを活用すれば、毎月の拠出額や残高推移をスマートフォンで確認できます。
資産形成プロセスが「見える化」されることで、モチベーションを高くキープし、拠出金額を増やそうというユーザーは年々増加するでしょう。さらに、預金残高とDC残高を同時に閲覧すると、貯蓄と投資の効果の違いを直感的に比較でき、貯蓄から投資へのマインドシフトが加速すると考えます。これは従業員一人ひとりの金融リテラシー向上と、経済的ウェルビーイング実現の一助となるでしょう。
■『マネーフォワード ME』を活用した確定拠出年金の管理について
『マネーフォワード ME』は、確定拠出年金の管理と、資産状況の把握に役立つ機能を提供しています。
【確定拠出年金の口座連携およびグラフ推移で資産成長を見える化】
『マネーフォワード ME』では、確定拠出年金口座を連携することで、資産の推移グラフで積立状況や残高の変動を確認できます。長期的な視点での資産成長を把握し、モチベーション維持にもお役立ていただけます。

<参考:『マネーフォワード ME』と連携可能な確定拠出年金口座(レコードキーパー)一覧>
・日本インベスター・ソリューション・アンドテクノロジー株式会社(JIS&T)
・日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社(NRK)
・SBIベネフィットシステムズ
・損保ジャパンDC証券

加入時に受け取った書類や、専用サイトより該当するレコードキーパーをご確認ください。また、『マネーフォワード ME』との具体的な連携方法は、サポートサイト「金融機関で運用している確定拠出年金(iDeCo、企業型DC)を連携したい」よりご確認いただけます。
【「グループ機能(※5)」活用で、日々の生活費と、将来の資産形成を分けて管理】
『マネーフォワード ME』では、連携している資産を目的ごとにグループ化し、状況を確認可能な機能があります。日々の家計管理、お金の流れを確認するためのグループと、確定拠出年金や新NISAなど、将来に向けた資産形成の状況を確認するためのグループを作成することで、アプリ上で簡単に目的に沿った管理を実現できます。なお、グループは無料会員は1つまで、プレミアム会員は複数の作成が可能です。
※5:グループ作成の詳細は、サポートサイト「グループを作成する方法」をご確認ください。

■確定拠出年金の積立状況を『マネーフォワード ME』上で確認しているユーザーの声
『マネーフォワード ME』ユーザーより、確定拠出年金の連携および管理で実現できたことについてコメントをいただきました。

「他の個別株/投資信託と同じように保有銘柄・評価額・増減推移を一元管理できる」
『マネーフォワード ME』ユーザー歴7年、Y.Tさん、30代男性より
確定拠出年金も、証券口座の株/投信と並べて表示することで「自分の資産の一部だ」と認識できました。リスク許容度や配分の見直しのためのアクションも、オンラインで確認できる状態に保っていることでハードルが下がり、取りやすくなったと感じます。
■お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』について
『マネーフォワード ME』は、誰でも簡単に続けられるお金の見える化サービスです。ご利用中の銀行や証券会社の口座・クレジットカードなどを自動でまとめ、家計簿を自動作成します。家計や資産を一元管理し、自分のお金の流れや資産の現状を把握することで、お金の不安をなくすための第一歩をサポートします。
・サービスURL:https://moneyforward.com/me
■マネーフォワードホーム株式会社について
名称  :マネーフォワードホーム株式会社
所在地 :東京都港区芝浦 3-1-21 msb Tamachi 田町ステーションタワーS 21F
代表者 :代表取締役社長 辻庸介
設立  :2024年8月
事業内容:PFMなどの個人ユーザー向けサービスの開発・提供
URL  :https://corp.hm.moneyforward.com/
主要サービス:
お金の見える化サービス『マネーフォワード ME』 https://moneyforward.com/me

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