2025年7月29日、長崎原爆から80年を迎える今年、日本の中学生が制作した「平和教材」が、かつて過激派組織ISに占拠され壊滅的被害を受けたシリア・デリゾール県の公立学校、デリゾール県庁会議、アレッポ大学日本語センターで使用されるという歴史的な出来事が起きた。
教材を届けたのは、教育支援NGO「なかよし学園プロジェクト」(代表:中村雄一)。
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対馬西部中学校の生徒が作成したカルタがアレッポ大学の学生に届く(シリア・アレッポにて)
■ 長崎原爆資料館 × 対馬西部中学校 × シリアの廃墟の教室
今回、現地で行われた授業では、2つの長崎発の教材が使われた。
1つは、長崎原爆資料館が提供する紙芝居『瞳の中の子どもたち』。原爆で生徒を失った先生の視点で描かれたこの作品が、アラビア語に翻訳され朗読された瞬間、教室の空気が変わった。多くの人は「ナガサキヒロシマ」と言う言葉は知っていても、その内容を知らず、今回長崎原爆資料館の協力によってその内容を伝えることができた。
もう1つは、長崎県対馬市立西部中学校の生徒たちが制作した「平和カルタ」。生徒一人ひとりが考える“平和のかたち”を札にしたもので、戦争を知らない日本の若者が、戦争の只中を生きてきたシリアの若者と“言葉”でつながった初の試みとなった。
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7月2日に開催された対馬西部中でのワークショップ
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デリゾールAl-Furat大学での講演で長崎原爆を紹介
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平和カルタは長崎県対馬西部中学校の生徒達が「平和」をテーマに一人一枚の読み札取り札を作成。現地で使いやすいように英語日本語を併記した。
なかよし学園は現地でカルタ遊びを紹介し、かつこれが被爆地長崎の生徒達が作成したことを伝得ると多くの教育関係者は驚いた。日本の戦後教育の1つ「平和教育」がシリアの復興を支援する。
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平和のカルタは授業後アレッポ大学の学生達にプレゼントした
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■ 「シリアをナガサキのように」──行政知事が語った復興の希望
現地を訪れたなかよし学園の中村代表に対し、モフセン アルハシーン/デリゾール県教育部門副知事はこう語った。
「ナガサキとヒロシマの凄惨な状況を初めて知り驚いた。これほどの状況から日本は復興した。この風景は今の私たちと同じだ。だから私たちもできる。ナガサキは希望だ。」
驚くべきことに、講演後多くの行政関係者が「ナガサキアマル(Nagasaki Amal)」という言葉を何度も口にした。彼らは長崎を単なる被爆地ではなく、“復興の象徴”として捉えていた。
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シリア・デリゾール議会で講演するなかよし学園代表中村雄一
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なかよし学園の訪問がシリアでニュースに今回の訪問についてシリアデリゾール県が公式Facebookに記事としてなかよし学園中村雄一代表の訪問を紹介している。
今後なかよし学園はデリゾール県と日本の連携によって平和構築を行っていく。
■ 「行動する平和」こそが希望の種
なかよし学園では、「願う平和から、行動する平和へ」をテーマに活動を続けている。
今回の取り組みでは、長崎の中学生が「自分たちの言葉で世界に平和を伝えたい」と願い、実際に教材制作という形でアクションを起こした。その行動が8,000km離れた戦地で、子どもたちに“生きる力”を与えた。いまだ外務省危険レベル4のこの国・地域は日本人が訪れることが難しい。
戦後直後のシリアで日本のナガサキ・ヒロシマの経験が平和構築に光を与えた。この事実は、日本の教育が国境を超えて平和構築に貢献できることを、まさに証明した。
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ホムス出身のハーリットさんは荒廃した故郷の学校で想いを語った。
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避難していた人々が少しずつ戻ってきているという
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14年にわたる戦争の爪痕が大きく残る
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荒廃したデリゾールの街並み
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瓦礫の中でなかよし学園の教育支援活動は行われた
■ 代表コメント(中村雄一)
「長崎の中学生が作ったカルタや、原爆の記憶が刻まれた紙芝居が、廃墟の教室で静かに語られたとき、国も言語も宗教も関係なく、子どもたちの目が変わりました。
長崎は“過去の悲劇”ではなく、“未来の希望”を世界に届ける存在になっている――そのことを、現地で確信しました。」
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平和カルタを楽しむデリゾール県教育行政執行部のメンバー
【報道用補足資料・画像・動画のご提供も可能です】
・現地授業写真/使用教材(紙芝居・カルタ)/行政関係者との面会記録
・中学生の制作風景(長崎県対馬市立西部中学校)
・代表インタビュー素材(必要に応じて手配可能)
【本件に関するお問い合わせ】
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト
Email:nakayoshigakuen.office@gmail.com
担当:中村 里英
関連リンク
なかよし学園公式HP:http://www.nakayoshigakuen.net/npo/index.html
世界とつながる学びプロジェクト:
https://nakayoshigakuen.hp.peraichi.com/hojokin/
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