分散型蓄電池を遠隔制御した需給調整への貢献および店舗群エネルギーマネジメント

 三菱HCキャピタル株式会社(代表取締役 社長執行役員:久井 大樹/以下、三菱HCキャピタル)、そのグループ会社であるMHCリニューアブルネットワークス株式会社(代表取締役:鶴見 仁嗣/以下、MHCリニューアブルネットワークス)、MCリテールエナジー株式会社(代表取締役社長:荒木 敬幸/以下、MCリテールエナジー)、株式会社ローソン(代表取締役 社長:竹増 貞信/以下、ローソン)は、このたび、ローソン店舗のCO2排出量削減および電力の需給バランス調整に貢献すべく、分散型蓄電池を活用したソリューションを展開します。本ソリューションは蓄電池をローソンの店舗に初期費用なしで設置し、運用費用も不要の先進的な取り組みとなります。

 本ソリューションの第一弾として、2026年3月をめどにローソンの約50店舗へ、蓄電池を設置し、遠隔制御による店舗群エネルギーマネジメントを行います。50店舗での検証結果を踏まえ、可能な範囲で設置店舗数を増やしていく予定です。

 2050年のカーボンニュートラルの達成に向けて、再生可能エネルギー(以下、再エネ)の普及が進むなか、電力の需要が少ない時期には供給が過剰になり、再エネ電力が余る状況が発生するなど、電力需給バランスの維持が社会的な課題となっています。2021年には、需給バランスの維持や安定的な電力供給に必要な「調整力」を取引する、需給調整市場*1が創設されるなど、需給バランスの調整に関する取り組みが広がっています。

 ローソンは、太陽光発電設備導入による再生可能エネルギーの活用によりCO2排出量削減を進めていますが、一方で、太陽光発電は夜間の消費電力を賄えないことや、太陽光発電設備を設置できない店舗も存在する中で、チェーン全体の脱炭素実現に向けたチャレンジを継続すると共に、マチの脱炭素化に寄与する取り組みを行ってまいります。ローソンは、2024年9月より三菱商事・KDDIによる新経営体制へ移行し、「Real×Tech Convenience」の拡大を推進するとともに、上述の課題等、さまざまな社会課題を解決していくコンビニをめざしています。

 本ソリューションでは、三菱HCキャピタルおよびMHCリニューアブルネットワークスは、所有する蓄電池をローソン店舗に設置のうえ保守・管理を行います。ローソンは、フランチャイズ店舗への蓄電池設置を推進し、蓄電池の活用により、既設の太陽光発電設備の発電電力量を最大限活用するエネルギーマネジメント体制を構築します。MCリテールエナジーは、蓄電池を遠隔制御することにより、店舗で発電された太陽光の電力を蓄電池に充電・放電を行い、再生可能エネルギーを最大限に活用しローソン店舗のCO2排出量を削減するとともに、太陽光発電設備の設置が困難な他店舗へ融通を行うなど店舗群全体のエネルギーを最適に制御します。また、需給調整市場、容量市場*2において市場取引を行う役割を担い、需給バランスの調整に貢献します。
 なお、需要家併設型で多数分散された蓄電池を遠隔で群制御し、需給調整市場で実取引することは、日本国内では極めて先進的な取り組みとなります。

■スキーム図 
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/165128/8/165128-8-f08004a211e8e9ec7783b77509496439-1325x970.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


 三菱HCキャピタルグループは、「2023~2025 年度中期経営計画」において、組織横断で取り組む重要テーマの一つに、「脱炭素ソリューション」を掲げており、太陽光発電の普及、企業の二酸化炭素排出量削減など、カーボンニュートラルに資するサービスの開発・提供を図っています。


 MCリテールエナジーは、わが国のエネルギーを取り巻く事業環境の変化を捉え、再生可能エネルギー、電気自動車、蓄電池の普及を見据えた新たなサービスの開発に取り組んでおります。

 ローソンは、脱炭素社会を2050年に実現し、青く豊かな地球環境を未来につなげるために、長期目標として環境ビジョン「Lawson Blue Challenge 2050 ! 」を策定しました。脱炭素の実現のため、2030年「1店舗当たりのCO2排出量2013年対比50%削減」、2050年「同100%削減」を設定し、省エネルギーと創エネルギー施策を組み合わせてさらなる取り組みを推進し、2030年および2050年の目標達成に向けてチャレンジを行ってまいります。

 各社は、蓄電池のマルチユースを通じて、電力需給バランスの調整に貢献するとともに、蓄電池のアセット価値を最大限に引き出し、社会価値の創出を図ります。


*1 詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.eprx.or.jp/outline/outline.html


*2 発電事業者がもつ発電能力を、小売電気事業者が将来的な電力需要に備えた供給力として購入できる市場
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/youryou.html


 ■三菱HCキャピタルグループについて
 三菱HCキャピタルグループは、“未踏の未来へ、ともに挑むイノベーター”を「10年後のありたい姿」に掲げ、その実現に向けて、祖業のリースはもとより、有形無形のアセットの潜在価値を最大限に活用した サービスや事業経営などに取り組んでいます。「カスタマーソリューション」「海外カスタマー」「環境エネルギー」「航空」「ロジスティクス」「不動産」「モビリティ」の7つのセグメントのもと、連結総資産は11兆円超、連結従業員は約8,400人を擁し、世界20カ国以上で事業を展開しています(2025年3月末時点)。
 わたしたちは、絶えず変化する社会や事業環境の変化を先取りし、お客さま・パートナーとともに新たな社会価値を創出することで、社会的課題の解決、ひいては持続可能で豊かな未来の実現に貢献していきます。
 詳しくは、三菱HCキャピタルのウェブサイトをご覧ください。
 https://www.mitsubishi-hc-capital.com/

■MCリテールエナジーについて
 三菱商事株式会社/中部電力ミライズ株式会社/株式会社ローソンを出資母体とし、3社の知見を持ち寄り「安心の中に新しい価値を」をミッションに、電力小売事業を中心に再エネ、EV関連サービスを幅広く展開しております。
 これまで、わが国のエネルギーを取り巻く事業環境の変化を捉え、需給調整事業などのサービス拡大や、EVを活用したダイナミックプライシング実証の主導、他社に先駆けたEV向けスマート充電プランのリリースなど先進的な取り組みを展開しております。また、東京都が推進する化石燃料からクリーンエネルギー中心の社会への転換を目指す「TOKYO GX ACTION」にて電力分野における東京都のGXパートナー企業に選定されております。

 詳しくは、MC リテールエナジーのウェブサイトをご覧ください。
  https://www.retailenergy.co.jp/

■ローソンについて
  ローソンは、日本国内に約14,000店舗、海外5か国にて約7,500店舗を展開する今年創業50周年をむかえたコンビニエンスストアチェーンです。テクノロジーを活用した「新しい便利」の実現や、地域に密着した温かみのある接客、そして健康にも配慮した安心しておいしく召し上がれる商品の提供にも力を入れています。グループ理念である「私たちは”みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」のもと、人口の減少や高齢化が進む中で買い場を提供する地方再創生も推進しています。企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000165128.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp
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