カーボンクレジット市場に関わる「人」の想いと軌跡を紐解くコラム企画

カーボンクレジット・排出量取引制度オールインワンデータベースを提供する株式会社exroad(エクスロード、本社:東京都港区)は、新コラム企画「CARBON JUNCTION -私と炭素市場の交差点-」の連載第2回を配信しましたことをお知らせします。
本企画では、カーボンクレジットや排出量取引といった炭素市場に関わる方々に、どのようなきっかけでこの領域に足を踏み入れ、いまどのような想いやビジョンを持って業務に取り組まれているのかを、自らの言葉で語っていただきます。
読者がその方の人となりを感じ取れる内容を目指しており、経歴や実績だけでなく、その背景にある原体験などにも焦点を当てていきます。

本企画は、単なるコラム記事ではなく、業界内に新たな“かけはし”を築く契機になればと考えております。
「この前、CARBON JUNCTIONに出ていらっしゃいましたよね」
「拝読しました、共感しました」
そんな声が、業界内外の対話やつながりのきっかけとなることを願っています。

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CARBON JUNCTION Vol.2
住友商事株式会社
エネルギーイノベーション・イニシアチブSBU カーボンソリューション事業ユニット
ユニット長
木下裕介
【略歴】 住友商事入社以降、セメント、食料、投融資審査、木材・森林ビジネスに従事、2021年からカーボンクレジット関連ビジネスをリード、2024年7月から現職。


空港から出ると、鼻をつく独特なにおい、道行く牛、象は神として崇められている――混沌と活気が同居する魅力に、私は少しずつ取り憑かれていった。
国連で気候変動枠組条約が採択された1993年、小学校低学年だった私は父親の仕事の都合でムンバイ空港(当時ボンベイ空港)に降り立ち、インドで生活することになった。1ルピー(当時3円)を握りしめて買い物に出かけたらバナナが一房買えて経済感覚が狂い、普通にシャワーを浴びていたら家族全員の背中にカビが生え衛生感覚が狂い……。ネットもない環境下、祖母が日本から船便で送ってくれる録画ビデオの「笑っていいとも」と、「その間に流れるCM」で3か月遅れのトレンドを掴むことが数少ない娯楽。 琵琶湖畔の田舎で育ち、強がって真冬も半袖半ズボンで過ごすことくらいしか刺激がなかった少年にとっては強烈な経験であった。
帰国後の1997年、京都議定書が締結されたとき、私は「インドに住んでたから暑くなっても大丈夫やねん!」なんて言っていた。いま思えば、クラスに一人はいるようなお調子者の少年だったと思う。
「少年をいちはやく大人にし、大人にいつまでも少年の心を抱かせる」
――有名なラガーマンの言葉である。


学生時代は楕円球を追いかけ続け、激しいコンタクトプレーや男くさいチームプレーを通じ、肉体的にも精神的にも大きくなった。一方で、胸の奥には、少年のように方向性の定まらない情熱を抱え続けていた。そんな自分が次に選んだのが、総合商社というフィールドだった。
海外での仕事をイメージしていたが最初に配属されたのは、いわゆる"丸ドメ"、国内営業の「セメント部」であった。 楕円球に代わり、東京スカイツリーや羽田空港の国際線拡張といった地図に残る仕事を必死に追いかけていた当時は、京都議定書から主要経済国の離脱も目立ち、セメントがCO2を多く排出する産業だという声は微塵も聞こえてこなかった。(少なくとも私には)
「お前ラグビーやってて名前も木の下やから、ニュージーランドで森林事業や!」
いくつかの部署を経た後、「お前ラグビーやってて名前も木の下やから、ニュージーランドで森林事業や!」 とよくある無茶ぶりにて、NZ森林事業の立ち上げ要員としてアサインを受けた。ラグビー大国、自然王国のNZ生活は最高であった。当時任された役割はNZでの森林買収。日々地主との交渉で、「お宅の森林売ってください」と駆けずり回っていた。ある日、とある森林売買交渉がまとまり、最終契約交渉に入った際、よく見ると契約書の資産項目の中に、「10,000NZU ※」という記載が。 「なんやこれは!こんなん買うといった覚えないぞ」と戸惑ったが、当時NZ$4/NZUで、森林買収の金額に比して小さい金額だったのでそのまま購入した。これが私の初めてのカーボンクレジットとの出会いである。

※NZ ETS(ニュージーランドの排出量取引制度)におけるカーボンクレジット(New Zealand Unit, NZU)
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"2022年にはNZ$80/NZU超え。日本のGX-ETSでのカーボンプライシングがどう推移するかを妄想する日々"


その後、赴任中の2015年にパリ協定が締結され、なぜか森林事業者である私のところにエネルギーメジャーから面談依頼が多く舞い込むように。カーボンプライスも右肩上がりになり、自然とこの仕組みに興味を持つようになっていった。
それからは、混沌と活気が同居するカーボンクレジット業界の魅力に取り憑かれていった。
この業界もまだ第2章が始まったばかり。まずは皆で業界を盛り上げていくことからと思っている。そして2050年に業界みんなで同窓会でもして、答え合わせをしましょう。きっとエクスロードが幹事をしてくれるはず!
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“現在はマングローブ植林でのボランタリークレジットを開発。インドネシアでのマングローブ苗の植林の一枚。”


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今後も炭素市場の関わる皆様に順次ご出演いただきます!
乞うご期待ください!

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【過去アーカイブ】
- 第1回 株式会社exroad 木村圭佑


会社概要
会社名:株式会社exroad | エクスロード
所在地:東京都港区
代表者:代表取締役 木村圭佑
設立日:2022年3月
提供サービス:カーボンクレジット・排出量取引制度オールインワンデータベース
URL:https://www.exroad.jp/
- 経済産業省主管『GXリーグ』参画企業
- ガスエネルギー新聞にて2024年10月7日より当社代表取締役木村による連載記事を寄稿
- Verra・Gold Standard・ACRなどの海外レジストリを横断検索可能なカーボンクレジットデータベースを提供開始。パリ協定第6条2項・CORSIA適格クレジット・CCPs認証にも対応(リリース
- 2025年2月「カーボンプライシング領域専門生成AIアシスタント」機能をリリース日本経済新聞社2月14日掲載『排出枠取引の情報、AIがわかりやすく回答 エクスロード』
- 2025年5月「カーボンクレジット市場調査2025」を東京証券取引所カーボン・クレジット市場整備室と実施、結果レポートを公開日経GX5月21日掲載『GX-ETS義務化44社、30年目標「300万t未達」 東証調査』
- SNSアカウント:X(旧Twitter) ・ LinkedIn

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