1.背景
近年、従業員のメンタルヘルス問題に起因する生産性の低下や離職率の上昇が企業経営における重要課題となっています。
こうした社会的背景をふまえ、今般TdRは音声バイオマーカー技術に強みを持つPST社との協業を開始いたしました。同社が開発した「音声バイオマーカー技術」は、言葉になる前の非言語情報を解析することで、従来の方法では捉えにくかった微細な心身の健康状態や感情の変化を検出することができます。また、多くの知見やデータの集積等によって日々深化を続けるとともに、エビデンスならびに知財も蓄積されてきています。本技術の最大の利点は、非侵襲的かつ簡便に心身の健康状態や変調を客観的にチェックできる点であり、日常会話から心身の状態を把握できるため、ユーザーに負担をかけることなく継続的なモニタリングが可能になります。これにより、心身の変調を早期に発見するとともに、より効果的な健康管理が可能になり、データに基づいた個別化された健康ソリューションの提供が実現します。
<PST株式会社の概要>
[表: https://prtimes.jp/data/corp/128655/table/65_1_df6cbe063b5b161b07f84a06a34c7af5.jpg?v=202508301016 ]
2.協業の概要
TdRでは、これまで従業員の「働きがい」と「働きやすさ」を両立し、成長実感の向上、職場環境の整備、心身の健康増進、ワークライフバランス等を実現する「ウェルビーイング経営」と、経営戦略の遂行にとって基盤となる「人的資本経営」の支援、運輸事業者の点呼業務をサポートする「運行管理支援AIロボット」の提供を行ってまいりました。これらのビジネスで培った知見にPST社の音声バイオマーカー技術を組み合わせ、高い離職率に悩むコールセンターの離職率改善や従業員のストレス対策、変調・悪化・未病※※の早期発見、運輸事業者の事故防止等に向けた取組を一層進めてまいります。
※※未病とは、病気と健康の間の状態を指す言葉です。
3.PST社のこれまでの取り組み
PST社は音声バイオマーカー技術を用いることにより、これまでにコールセンターと物流の現場で次の成果を得ています。
- コールセンター分野
- - 退職したオペレーター複数名の通話データを解析
- - 解析の結果、離職直前に周期的に現れる共通の変調パターンを発見
- 物流分野
- - ドライバーの出退勤時の点呼音声と、デジタルタコメーターによる急発進・急ブレーキなどの運転記録、勤怠データ、事故履歴を統合分析
- - 心身の状態変化が事故発生リスクと高い相関を示す
そこで本協業では、これらの知見に基づき規模を拡大することにより、以下2つを目指します。
- コールセンター:オペレーターの変調を音声からリアルタイム検知、適切なラインケアを迅速に実行
- 物流現場:事故の予兆を音声指標から早期に捉えてドライバーと社会の安全を確保
4.今後について
TdRとPST社は、本協業で得たノウハウや知見を活用し新たなコンサルティングを開発することで、今後もより一層日本企業の健康経営促進に向けた離職率の低減をご支援するとともに、ストレス等の定量化、変調・悪化・未病の早期発見を推進することで社会課題の解決に寄与してまいります。
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