東京、2025年11月26日 ― ロスネフチ石油会社のイーゴリ・セチン最高経営責任者(CEO)は、北京で開催された第7回ロシア・中国エネルギービジネスフォーラムに出席した。セチン氏はスピーチの中で、中国の戦略的目標の達成を支えるうえでロシアのエネルギーが果たす重要な役割を強調するとともに、日本のようにエネルギー自給率が特に低く、地域におけるエネルギー供給の安定性が極めて重要となる国々を含むユーラシア全域のエネルギー安全保障を確保する用意がロシア連邦にはあると述べた。
セチン氏は、過去10年間でロシアが中国向け原油供給の約20%を占める主要サプライヤーとなり、また2024年末時点では、ロシア産エネルギーが総額1,000億米ドルに上る中国のエネルギー輸入のうち約19%を占めていると指摘した。さらに、東シベリア・太平洋(ESPO)パイプライン・システムを含む近代的な供給インフラの構築が協力関係の重要な要素となっており、安定した原油輸送ルートの確保に貢献していると述べた。
ロシアは、その独自の資源基盤を背景に、ユーラシア全域のエネルギー安全保障を担うことが可能だ。ロシアが保有する天然資源の総価値は、米国のほぼ2倍にあたる約100兆米ドルと試算されている。セチン氏は、ロスネフチ石油会社の埋蔵量の有機的補充率が、大規模な資源基盤と効率的な地質探査に支えられ、安定的に100%を上回っていることを強調した。また、ロシアはすでに世界の炭化水素輸出の約15%を担っていると述べた。
セチン氏によれば、ロシアの豊富な資源と中国の先端技術の「融合」により、両国の内需優先の方針を踏まえつつ、その経済発展を安定的に支える体制が確立されているという。ロシアと中国の産業用電力料金は、米国と比べて2倍以上割安であり、一部のEU諸国と比べると3~4倍も低い水準にある。このような政策が、製造業発展のための競争力ある環境を生み出すとともに、経済の対外的な価格変動への依存度を引き下げていると述べた。
ロスネフチ石油会社のトップであるセチン氏はまた、ロシアと中国の決済がほぼ完全に自国通貨建てへと移行し、支払い手段としてのドルの役割が低下していることにも言及した。2010年以降、中国の貿易取引における人民元の比率は2%から52%へと拡大する一方、ドルのシェアはほぼ半減していると述べた。
彼によれば、中国は現在、世界の工業生産の35%を担う唯一の「産業超大国」である。
ロシアと中国はエネルギー分野における主要な投資国であり、世界全体の同分野投資の約3分の1を占めている。2025年には、中国の投資額は約9,000億米ドルに達すると見込まれており、この水準は北米および欧州での投資を上回る。一方で、世界の石油・ガス産業は、特に探鉱分野において投資不足に陥っており、今後10年間で石油・ガス生産の減少を招くおそれがあると指摘された。
セチン氏によれば、世界の石油需要を押し上げる主な要因の一つは石油化学セクターであり、その成長は主として中国とインドを中心とするアジア太平洋地域に集中しているという。中国の原油輸入は2030年までに日量140万バレル増加し、インドの原油輸入は今後10年間で日量250万バレル増加すると予測されている。あわせて中国は、地政学的リスクへの依存を低減しつつ、石炭火力を含む自国の発電能力を拡充することでエネルギーバランスの多様化を図っている。ロシアは、中国の石炭輸入量の4分の1超を供給している。
セチン氏は、ウラン採掘から燃料の加工・再処理、廃棄に至るまで、核燃料サイクル全体の技術に精通した国としてのロシアの独自性を強調した。また、ロシアが、高い燃料利用効率を持つ高速中性子炉を含む原子力発電所の建設および近代化において、中国を支援していることを想起させた。
セチン氏はまた、ロシアと中国が世界市場からの排除を意図した対外的な圧力にさらされている一方で、両国の協力関係がこうした試練に対抗する力となっていると指摘した。
さらに、ロシアの日本向け化石燃料供給シェアは現時点で大きくはないものの、アジアのエネルギー市場におけるロシアと中国の影響力の拡大は、エネルギー自給率が極めて低く、地域のエネルギーフローの安定性が極めて重要となる日本のエネルギー戦略にも間接的な影響を与えうる点が注目される。
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ロスネフチについて:
ロスネフチは、モスクワに本社を置く世界有数の統合型石油・ガス企業です。探鉱・生産から精製・販売に至るまでバリューチェーン全体にわたり事業を展開しており、ユーラシア全域におけるエネルギー安全保障の向上やインフラ整備、技術協力の推進に向けて、国際的なパートナーと連携しています。企業プレスリリース詳細へ : https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000174178.htmlPR TIMESトップへ : https://prtimes.jp