“フライング・キス”で知られる伝説のデュエット
世界を魅了した官能の名作バレエ『ル・パルク』
舞踊評論家、森菜穂美氏の解説とともに見どころを一挙ご紹介!
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『ル・パルク』は現代バレエを代表する振付家の一人であるアンジュラン・プレルジョカージュが1994年にパリ・オペラ座のために創作した。クラシックとモダンが絶妙に融合した傑作で、恋の国フランスらしい華麗な恋愛術の世界が魅惑的に描かれている。
本作を象徴するのが、男女がキスをしたまま回転し、女性が空を飛ぶように舞い続ける「フライング・キス」で知られる「解放のパ・ド・ドゥ」。森氏は「モーツァルトの印象的な音楽と相まって、現代バレエ作品のパ・ド・ドゥの中でも、もっとも美しく忘れがたいデュエットの一つ」だと語っている。2011年には、振付家でもあるダンサーのバンジャマン・ミルピエがこの場面を踊ったエールフランスのCMが世界的な話題となり、バレエファン以外にも広く知られるようになった。さらにガラ公演ではロベルト・ボッレ、アレッサンドラ・フェリ、ディアナ・ヴィシニョーワらトップスターたちが好んで踊る人気演目となっている。
本作を手がけた振付家のアンジュラン・プレルジョカージュは、ジャン=ポール・ゴルチェと組んだ『白雪姫』や、トーマ・バンガルテルに音楽を委嘱した『ミソロジーズ』など、ジャンルを超えたアーティストとのコラボレーションでも知られる。『ル・パルク』は、彼がパリ・オペラ座バレエに初めて振り付けた記念すべき作品でもある。森氏は「オペラ座らしい洗練されたエレガンスがあり「モダン・クラシック」現代の古典作品という評価が確立されています」と解説している。
物語は、太陽王ルイ14世の時代を思わせるロココ様式の庭園を舞台に、貴族たちの恋の駆け引きを描く。
本作の主演は、2025年に惜しまれつつ引退したパリ・オペラ座のスター、マチュー・ガニオと、本作でエトワールに任命され、コンテンポラリー作品での表現力でも評価されたアリス・ルナヴァンが務めている。端正な容姿と気品あふれるエレガンスで日本でも圧倒的な人気を誇ったマチュー。その現役時代の麗しい舞台姿を大スクリーンで観られる貴重な機会となる。
クラシックの気品と現代的な官能が交差する『ル・パルク』。世界的スターダンサーによる優美でセンシュアルな舞台を、ぜひスクリーンで堪能してほしい。
森菜穂美(舞踊評論家)『ル・パルク』解説全文はコチラ
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<バレエ『ル・パルク』作品情報>
【STORY】
1幕
庭園で貴族たちは駆け引きと椅子取りゲームに興じている。「彼」は男装した女性たちを物色し、「彼女」は無関心を装う。だが「彼」は「彼女」に気づいている。
2幕
女性たちは服を少し脱いでコルセット姿となり、もっと愛される予感を感じている。「彼女」は赤いドレスを着ていて、好奇心を持ちながらもまだ不安な気持ちがある。男性たちが現れ、そのうちの一人は「彼」だった。「彼」は別の女性と戯れ、相手を見つけられなかった男性たちはフラストレーションを踊りで表現する。「抵抗のパ・ド・ドゥ」。庭師たちは目隠しされた「彼女」を庭園の木陰へと連れていく。「彼」は「彼女」の気を惹こうとするが「彼女」は拒絶する。
3幕
「彼女」は悪夢にとらわれていて、庭師たちに操られている。深夜に女性は失われた愛を嘆く。「彼」は欲望に燃え、他の男たちを煽る。男たちの何人かは、女性がどれほど彼らに依存しうるか、あるいは依存するかを悟る。誘惑が時に男性に「足枷」をもたらすこともあるが、女性にとってはあらゆる結果--出産やそれによる死までも--が身体に深い痕跡を残す。「解放のパ・ド・ドゥ」。「彼ら」が踊ると、それぞれが踏んでいたステップが一つへと癒合する。フライング・キスは愛についての最も見事な決意表明だ。でも愛が永遠に続くということを誰が信じようか。
エピローグ
空が暗くなって嵐が近づくと、庭師たちは最後のメッセージを伝える。
《ル・パルク》
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
舞台デザイン:ティエリー・ルプルースト
衣裳デザイン:エルヴェ・ピエール
照明デザイン:ジャック・シャトレ
演奏:パリ・オペラ座管弦楽団
指揮:ベンジャミン・シュワルツ
ピアノ:エレナ・ボネイ
映像監督:ルイーズ・ナルボニ
【出演】アリス・ルナヴァン マチュー・ガニオ ほか
<料金:一般3,000円/学生2,000円(税込)>
■公式サイト:https://tohotowa.co.jp/parisopera/
■公式X:https://x.com/CinemaOParisJp
■公式Instagram:https://www.instagram.com/cinemaoparisjp
■配給:東宝東和
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=Hfc1lMqSJVE ]
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