2025年9月には、新商品「リステリン® プロケア 歯石・歯垢ケア」を発売。発売から堅調に売上も推移している。特に、「オーラルケア意識は高いが、歯医者に行く機会がない」という30~40代を中心に人気が高い。
(写真左からKenvue研究開発本部マネージャー水野紗耶香、
リステリン® ブランドマネジャー浅沼愛里)
「この商品は、日本唯一(※1)の【歯石×歯垢】予防ができるオーラルケアです。近年、オーラルケア市場では、従来のケアだけではなく、より高い効果や特定の予防機能を持つ商品を選ぶ人が増えています。予防のために歯科医院へ通う方もいる一方で、“おうちでできる予防歯科ケア”にこだわる層も拡大しています。そういった環境の中、このマウスウォッシュは薬用成分配合や独自技術によって差別化を実現したことで、これまで『リステリン®』を使ったことがない方にも手に取っていただけたのだと思います(リステリン® ブランドマネジャー ・浅沼愛里)
『リステリン®プロケア』に込めた想いや、ブランドが目指す未来とは。
歯石・歯垢ケアを実現 「おうちで予防歯科ケア」を目指す
近年、口腔の疾患と全身との関係性が研究され、口腔ケアは、全身の健康にとって欠かせないものとなっている。その一方で、開発の背景には、「忙しくてなかなか歯科医に行けない」という消費者の現状があった。
「Kenvue独自の調査(※3)の結果、定期歯科検診を年1回以上受診している人の割合は、全体の44%であることがわかりました。“予約が面倒” “時間がない” という理由で、過半数は定期的な通院をしていないという現状を知り、手間や時間をかけず、日常のオーラルケアで予防に取り組んでほしいと思いました」
そこで注目したのが、「予防歯科発想」というワードだ。
「調査では、歯医者に行く目的として最も多いのは【歯石・歯垢のケア】であることもわかりました。歯石は一度付着してしまうと歯磨きでは落とすことが出来ません。
【歯石ケア】として、リステリンが日本で初めて塩化亜鉛(ZnCl2)を有効成分とし、「歯石の沈着を防ぐ」効能を取得し、これを配合。【歯垢ケア】として、リステリンならではの速攻性で口内の悪玉菌(※4)を殺菌し、歯垢の沈着を予防する4種類のエッセンシャルオイル(※5)を配合した。
こうして「おうちで予防歯科ケア」をコンセプトに、健康・口腔ケア意識が高くても、定期的に歯医者に行く時間がないというニーズに応えた新商品が誕生したのだった。
歯石・歯垢ケアはオーラルケアの基本であり、最も重要なケア
「歯石や歯垢を放置すると、歯周病やむし歯のリスクが高まるだけでなく、全身の健康にも影響がおよぶ可能性があります。歯垢は細菌の塊で、柔らかいため日常のケアで取り除くことが可能ですが、放置すれば石灰化して歯石となり、自分では除去できなくなります」(Kenvue研究開発本部マネージャー・水野紗耶香)歯石が付着すると、さらに歯垢が溜まりやすくなり炎症が進行。歯ぐきの出血や腫れを引き起こし、歯周病を悪化させる原因となる。
「これらの細菌は、口腔内だけに留まらず、全身の健康にも影響を及ぼすことが知られています。また、日本では、オーラルケアの習慣が欧米に比べて遅れていると言われており、歯磨きは広く行われているものの、それだけでは不十分なのです。世界基準のオーラルケアは、複数のツールを使用が推奨されています」
「歯ブラシなどの物理的除去だけでは歯の表面しかケアできませんが、マウスウォッシュを併用することで、歯の間や舌など隅々まで成分を行き渡らせ、化学的に殺菌することができます」
歯間ブラシやデンタルフロスで物理的に歯垢を除去し、更にマウスウォッシュで口全体を化学的に殺菌することが重要だと語った。
出典: ※Kerr W.J.S.. Kelly J and Geddes D.A.M. The areas of various surfaces In the
human mouth from nine years to adulthood. J. Dent. Res. 1991, 70 (12)
乾燥による菌の増殖予防にマウスウォッシュが効果的
「冬は乾燥が気になる時期です。困ったことに口腔内が乾燥すると細菌が増殖しやすい環境になりますが、マウスウォッシュは口腔内の細菌の増殖を抑えてくれます。歯石や歯垢のケアは、口腔内の健康を守るだけでなく、全身の健康にもつながる重要な習慣です。
「一人でも多くの人を助けたい」 薬用リステリン®誕生の物語
『リステリン®』の歴史を振り返ると、そこには今と変わらず、一人ひとりの健康を想う気持ちがあった。
19世紀半ば。産業革命によって大躍進を遂げていたイギリスでは、その繁栄の一方で、作業中に多くの人が負傷する場面も。しかし、当時は消毒技術が確立されておらず、手術が成功しても傷口から細菌に感染し、多くの人が犠牲となっていた。外科医のジョゼフ・リスター博士は、この凄惨な光景を目の当たりにし、犠牲者を救うため、消毒薬の研究に取り組み、「一人でも多くの人を助けたい」という情熱で、画期的な消毒薬を生み出すことに成功。そして、1865年に世界で初めて消毒薬を使った外科手術を行い、重症の患者を救うことができるようになった。
その後、手術による死亡率は劇的に減少し、この功績により、リスター博士の名は世界中の医学界で知られるように。アメリカのローレンス博士と薬剤専門家のランバード氏が、リスター博士の手法に基づいて新たな消毒薬の研究を行い、1879年、安全性と保存性の高い製品の開発に成功。二人はリスター博士のもとに訪れ、博士に敬意を表し、博士の名前にあやかりこの琥珀色の消毒薬を『リステリン ®』と名づけた。
当初、『リステリン® 』は外科手術用の消毒薬として使用されていたが、その後、口内を殺菌する効果もあることが分かり、1895年、世界初の口内洗浄液として歯科医向けに販売を開始。このマウスウォッシュの誕生から、今年で130年を迎える。さらに、1914年には一般消費者向けにも販売されるようになった。
そこから、長きにわたりさまざまな研究者や専門家らによって基礎研究や臨床試験が行われた結果、独自処方の『リステリン®』が誕生。4つの有効成分を配合し、速攻殺菌を実現した口腔ケア商品として、世界50か国以上で愛用されている。
お口から全身の健康を目指して。マウスウォッシュで目指す未来
歯石・歯垢ケア以外にも、虫歯ケアやホワイトニング、歯科専用など、さまざまな用途に応じたラインナップを取りそろえる『リステリン®』。「一人でも多くの人を助けたい」という意思を受け継ぎ、人々のお口の中を守り続けたいという想いは、誕生から130年経った今も変わらない。「通常の歯磨きでケアする歯の表面積は、お口のわずか約25%(※6)と言われています。歯を磨いただけでは落とせない舌や歯ぐき、咽頭粘膜などお口全体の汚れをキレイにするために、ぜひ薬用マウスウォッシュを併用してほしいと考えています。お口を毎日清潔にして、口内悪玉菌(※4)を飲み込むことを防ぐことで、全身の健康を“お口から”育てていきましょう」(水野)
昨年からは、「お口から健康委員会」を発足。「いきるちから、おくちから。」をコンセプトに、口腔ケアが歯の健康だけでなく、全身の健康に繋がることを発信するなど、口腔ケアの重要性を伝えるための活動をはじめた。
また、昨今注目されている「プレゼンティーズム」(仕事を欠勤はしていないが、健康問題が理由で生産性が低下している状態)にも口腔内の不調が関係していると言われており、お口の不調による経済損失は、年間3200億円(※7)にも上る。しかし、これらの事実はまだまだ知られておらず、Kenvueの調査(※8)でも、お口の健康と全身の健康の関係については、3人中2人が「知らない」という回答だ。
「まずは、お口の健康が全身の健康やウェルビーイングにつながることを、多くの方に知っていただきたいです。
※1…歯石の沈着を防ぐ塩化亜鉛と、歯垢の沈着を予防するエッセンシャルオイル(チモール、ℓ-メントール、1,8-シネオー ル、サリチル酸メチル)の組み合わせがオーラルケアカテゴリーにおいて日本唯一(当社独自調査及びMintel GNPDに よる当社調べ 2025年6月)
※2…インテージSRI+ マウスウォッシュ市場 2024年1-12月 主要シリーズ別金額シェア
※3…マウスウォッシュに関する調査
2022年Kenvue調べ 人数:600
リステリンコミュニケーションコンセプト調査
2025年Kenvue調べ 人数:1224
※4…歯肉炎・虫歯・口臭の原因菌
※5…チモール、ℓ-メントール、1,8-シネオール、サリチル酸メチル
※6…Kerr W.J.S. and D.A.M. Geddes. The areas of various surfaces in the human mouth from nine years to adulthood.J. Dent. Res. 1991, 70 (12)
※7…産業医科大学・健康上の不調がもたらすプレゼンティーズムによる労働損失額(推計)2018年
※8…口内悪玉菌とオーラルケアに関する調査 2024年7月実施(n=1000)