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本日2025年7月7日、株式会社TWOSTONE&Sons( 以下、当社 )は上場5周年を迎えました。



上場当時時価総額約27億円だった当社は、この5年間で500億円規模にまで成長しました。

これまで応援してくださった方々に心から感謝申し上げます。


これを節目とし今後の当社によりご期待いただけるよう、代表取締役COOである僕から、これまでの振り返りと今後の成長に向けた考えを述べたいと思います。

この5年間を振り返った率直な気持ちとしては、経営として見るべきポイントが増えたこともあり「 ただ事業を伸ばすことに集中し一身を注いだ 」という言葉に尽きます。

当社は時価総額1兆円クラスの企業になること、日本社会の不合理な常識をひとつひとつ壊し新しい合理的な常識に変えていくことを目指しています。その目標はいわゆる普通の戦い方では達成できないため、不要な常識やこだわり、価値観は捨てて、常に圧倒的成長を目指して歩んできたように思います。

1.創業のはじまり、共同創業という選択



実は5年前の今日、共同代表である代表取締役CEO河端によるPRTIMES STORYの記事が公開されました。

その記事には、このような内容が書かれていました。



共同創業者である、髙原との出会いから全ては始まりました。

新宿の某カフェにてお互いのビジネス的な話や自分たちの持っている能力に惹かれ気持ち悪いのですが、トイレに連れ立ったときに髙原に「一緒に死のう」と言われました。

こいついきなりやべえやつだなと思い、正直その場ではシカトしましたが笑

すぐに次の日から僕がある案件を持ってきて、その仕事を僕の大学の研究室などでやっていました。

お互い幼少期からエンジニア出身ということでも意気投合し、「死のう!勝負しよう!」と時間差で回答しました 笑



参考:https://prtimes.jp/story/detail/pb3D2RUJgBQ

これだけを見ると、僕がだいぶおかしい人のように思えるところですが(笑)、僕自身の視点からもこの出会い・共同創業のきっかけを振り返ります。

当時僕は1人で起業することを考えていて、自分の能力の中で唯一補完が必要だと感じていた「 営業 」ができる仲間を探していました。当時根拠のない自信から、自分自身に対する評価がとても高く、自分以上の能力を持つ尊敬できるような人にはなかなか出会えませんでした。

そんな時、僕がインターンをしていた企業の面接に来てその企業の代表を論破している河端を見て、“ 初めて尊敬できるビジネスパーソンに出会った! ” と衝撃を受けました。


その衝撃とその後河端と話して人間としての強さも感じたことから、( 仕事を )一緒にやるならこの人だ!という直感を持ち、自分でもこれまでに言ったことのない「 一緒に死のう!( 意訳:勝負しよう ) 」という言葉が出ました。

今振り返ると、その言葉、そして2人で選択した「 共同創業 」は間違いではなかったと思えます。

お互い飽き性な性格なので、常に変わり続けることや新しいことをやり続けることが合っていて、それが次第に大きな目標へと繋がっています。

僕1人だったら、小さい企業で保守的に納まっていたかも知れない経営者としての価値観が、河端と一緒にやってきたことで攻めていく・圧倒的成長を目指す方向に変わっていきました。

今の感覚としては、互いに背中を預けてそれぞれが見る景色や大きいフィールドを見据えて共に戦っているイメージです。

2024年開催の社員総会の場で河端にも伝えましたが、出会ったときの尊敬の気持ちはずっと変わらず、一緒にここまでやってこられたことに感謝しています。

相棒河端、ありがとう!

資本金10万円での起業・共同経営、上場からの5年間。そして未来への道。
資本金10万円での起業・共同経営、上場からの5年間。そして未来への道。




※共に2023年・2024年次の全社会( 社員総会 )の写真

左:河端が創業時の苦労話を披露している際に思わず笑ってしまった写真

右:日頃感謝を述べる機会がないので、この機会に河端へ感謝の手紙を贈り読み上げていた時の一コマ

2.経営において、経営者として、変わったこと・変わらないこと



この5年間で大きく組織も事業も成長しています。僕自身も常に役割が変わり続けていて、それがとても楽しい経験になっています。

例えば大きいプロジェクトや事業の立ち上げはまず僕が着手するものの、軌道に乗りはじめたら、基本的に僕自身がやり続ける選択肢は取りません。

全体イメージを描き、一番レバレッジがかかる選択肢をとった上で最適な人・メンバーに渡していくようにしています。

そのため僕自身は常に役割が変化していくのですが、そのたびに“ 役割変更のその先がなかったらどうしよう ”という不安・恐怖感がつきまといます。

ただ、その不安や恐怖感を抱いた時こそ会社と自分が一歩先へと進む時であり、僕にとっては最高に楽しい瞬間・感情なんです。

自分自身が変わったその先は見えないからこそ、怖い気持ちもありますが「 変わることを恐れないという意思 」が重要だと考えており、これは社内のメンバーたちと話すときにも伝えています。


このように僕自身の役割などは常に変わってきたのですが、上場からの5年間に限らず経営していく中で変わらずに持ち続ける価値観が3つあります。

①河端への信頼

②成長に繋がることを最優先する思考

③意思決定の仕方

まずは河端への信頼

これは最初に述べた尊敬の気持ちにも通ずるのですが、河端への信頼は共同経営する上で重要です。

共同代表体制は意思決定も物理スピードも2倍速ですが、ともすると社内に対しては2人の意見が割れるなどの混乱を招きかねません。

2人が関係することには全関係者とともに対話するようにしていますが、ベースとしては片方の意思決定を尊重して「 やってみる 」精神で進めています。

これは互いの信頼がないと成り立たないものであり、僕たちの強さであると考えています。

次に、成長に繋がることを最優先する思考

僕たち2人の間では、成長に向けて何が最善であるかを見据えることに重きを置くという共通の思考があります。

極論にはなりますが、会社が成長するためには僕たちが全力でパフォーマンスし続けますが、それでも自分たちより最適なCEO・COOがいたら任せる、という考えを常に持っています。

自分たちが会社の成長の阻害要因になるようなら身を引くべきである、これは周りにも宣言しています。

とはいえ、パフォーマンスし続けるために全力であり続けたいと思っています。

最後に、意思決定の仕方


事業でも施策でも何でも、個人でもやれることは会社では行いません。

小さくまとまることは意味がなくて、「 会社がやらなければ価値がない大きいことしか選ばない 」ようにしています。

あとは「 短期的に楽になるような意思決定はしない 」ようにしています。

事業を選択する際は、少なくとも10年以上を見据えて戦えるフィールドがある事業しか選ばないです。当社は様々な事業をやっているように見えるかもしれませんが、展開していく事業にも明確な意図があり、かつ選択基準は中長期で戦えることに一貫しています。

意図の部分は、後ほどお話ししたいと思います。

3.社会の中で、僕たちは何に貢献してきたのか



河端と僕は共にエンジニアとしての経験があり、「 エンジニアの価値向上 」を掲げて2013年に創業し、現在はフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスを中心に多角的に事業展開しています。

河端と僕それぞれが持つ、経営者として一貫する価値観を大切にしつつ、変化を恐れずにチャレンジを繰り返すことで12年目を迎えました。

振り返ると、創業当時から掲げているエンジニアの価値向上、給与や報酬の向上には貢献できているのではないかと考えています。

創業当時は日本において「 フリーランス 」というカルチャーがなかった( という体感な )のですが、現在はエンジニアの中でこのカルチャーが醸成されてきているように感じていて、当社はその変遷を第一人者として歩んでいると捉えています。

日本のIT企業は世界と比較すると遅れがちと言われますが、その要因には「 いいものを作るためにいい人材を入れる 」ことを怠っていた点にあるのではないかと思います。

企業がエンジニアをはじめとした人材の賃金向上に消極的なため、段々と優秀な人材はフリーランスを選ぶ流れが生まれ始め企業から離れていく。そこでようやく企業は焦るようになります。


そして、フリーランスを活用することで優秀なエンジニアが世の中にたくさん存在することに気付く。その結果、自社の開発組織形成により目を向けるようになっています。

今まさにそういった企業のエンジニア・ものづくりに対する意識変化、うねりのようなものを感じています。

この実感の証左として、様々な調査データでもエンジニアの昇給率は近年上がっています。

あわせてエンジニアの退職率も上がってきていますが、これは人材の流動化を物語っていて、こういったデータからもエンジニアのフリーランス人口が増えていると感じられます。

エンジニアを取り巻く環境が大きく変わってきていると感じますし、フリーランスになった優秀なエンジニアの活用で日本のIT企業がさらに強くなるのはここからだと思いますね。

資本金10万円での起業・共同経営、上場からの5年間。そして未来への道。


4.これからの5年、10年で果たすべき責任と挑戦



そのため当社が今向き合っているのは、「 日本企業の価値向上 」です。

これは、当社の果たすべき責任であると捉えています。

創業から掲げるエンジニアの価値向上というベースは変わらないものの、日本企業の価値向上はその根本でもあると思っています。

というのも、エンジニアが関わるITは企業の経営や売上に直結するものなので、IT領域に留まらず経営が伸びることを当社グループでサポートしていくことで、企業の価値向上に貢献していけると考えています。

そして当社のサポートによって企業が伸びれば、その分エンジニアの価値( 給与や報酬 )も更に向上していくはずだからです。

そのために必要不可欠な当社の戦略は、既存事業強化新規事業、そしてM&Aです。

既存事業強化 」について。


フリーランスという働き方・企業の活用は拡がってきたものの、まだまだ大手を中心にフリーランス活用に躊躇する企業は多いです。

そんな企業に対して、正社員とフリーランスを掛け合わせたチームの提案を行うことで、当社の成長に繋げるとともに、フリーランス活用をさらに普及させていきたいと思います。

新規事業 」について。

エンジニアが携わる「 開発 」という領域においても、ただ開発現場へのサポートだけでなくその「 開発 」そのものを支援するコンサルティング領域にも、当社は事業を展開し始めています。

当社が上流であるコンサルティングにも入ることで、そこから中流下流と一貫して企業を支援できるようになる。日本企業の価値向上に繋がるための手足となるようなことを全てやる、というのが当社の多角的事業展開の意図です。そしてそれがエンジニアの価値向上にも繋がると考えています。

もちろんやるからには、最終的には全ての領域で市場シェアを取っていくことを狙っていますし、それがIT業界において当社が圧倒的地位を築くことに繋がっていくと考えています。

最後に、この圧倒的地位を実現できる組織であるための成長戦略として大事な

M&A 」について。

当社は、既存事業の堅実な成長にM&Aの非連続的な成長要素も加えることで、圧倒的成長を今後も続けていく考えです。

的確なターゲット選定や確度の高いPMIなどといった戦略の元で、これまでに12社のM&Aを実現してきました。



グループインした企業にとっては、シンプルに会社売却してEXITするよりも、よい未来を共に築けているように感じます。
当社の顧客・エンジニアアセットを活用することで、1社では出来なかった規模の経済を働かせることができる。具体的には、顧客の質を高めることができ、社員エンジニアの報酬も上げることができる。そしてそれが会社の成長に繋がる。

圧倒的成長を目指す当社グループだからこそ、グループインした企業も今まで以上に攻めの姿勢を強めることができ、より角度の高い成長曲線を描けています。



当事者皆がハッピーになっているので、当社にとってもグループインした企業にとっても、M&A戦略は上手くいっていると考えていますし、これからもきっと上手くいくはずです。



さらにグループ企業の代表には、様々な選択肢を用意しており、当社の株式やその他インセンティブなど売却だけで終わらない大きなリターンも待っているので、ご興味のある方はぜひ一度お話できればと思いますね。



そして中長期的なチャレンジとしては、当社の企業理念そのものです。

資本金10万円での起業・共同経営、上場からの5年間。そして未来への道。


当社の企業理念は「 BREAK THE RULES( 不合理な常識をぶっ壊す ) 」を創業以来一貫して持ち続けており、この考えは社内に対しても伝え続けてきました。

しかしこの考え方は組織の在り方だけでなく、同時に業界に対して、日本に対して、宣言しているものでもあるんです。

ITが発達することで実現できたことは、すなわち「 日本企業の不合理な常識を覆すこと 」です。

フリーランスという働き方ひとつとっても、これまでの日本にあった常識「 終身雇用 」「 年功序列 」といったものを覆してきました。

こういった常識を覆すようなことを行い続けた先には、日本に残る「 成長を阻害する悪しき要素 」をなくしていけると思います。

当社は、この悪しき要素を壊し続けることで、日本企業の価値向上を推進できる企業でありたいと考えています。

常識を疑い、変化を恐れず変わり続けていくことが“ 世界で戦える日本 ”になる勝ち筋です。

常識を変えていく

これは10年以上かかるテーマではありますが、エンジニアの価値向上に向けこのテーマに挑み続けていきたいと思います。



5.最後に



僕は “ やるかやらないか ” という考え方のタイプなので、今ここまでに述べたことは「 言ったからにはやります 」という思いのみです。

必ず達成してみせます。

引き続き当社を応援していただけますと大変嬉しく思います。

資本金10万円での起業・共同経営、上場からの5年間。そして未来への道。


2025年7月7日 高原克弥
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