ネットショップ構築ASP「MakeShop byGMO(以下、MakeShop)」を中核にEC支援事業を展開するGMOメイクショップ株式会社(以下、GMOメイクショップ)は、まだ日本国内で自社のECサイトを持つことのハードルが高く、モール出店が主流であった2004年に創業しました。以来16年間提供し続けている「MakeShop」は、全ネットショップにおける年間流通額が8年連続で業界No.1(※)を獲得し続けるサービスにまで成長しています。


 本ストーリーでは、GMOメイクショップが「MakeShop」の提供をスタートした経緯や、成長過程についてご紹介します。

(※)ネットショップASPサービス運営企業各社の発表数値より比較(自社調べ 2020年3月時点)

ネット産業の興隆を目の当たりにした大学・韓国留学時代からネット業界へ

 GMOメイクショップの創業は2004年9月22日、代表取締役社長の向畑が創業した会社です。創業からさかのぼること10年、創業者の向畑は大学へ進学。翌年、Windows95の誕生により、まさにインターネット革命に突入する躍動の時期を大学時代に過ごしました。そして、大学卒業後の進路として、当時、日本と比べブロードバンド化が進んでいた韓国へ留学。日本よりも進んだ韓国ネット企業の技術を目の当たりにした向畑は大きな刺激を受け、帰国後は大手IT企業に就職。そこで数多くのネットショップの構築経験を積みました。

「事業を起こすからには勝ちにこだわる」課題の多い日本のEC市場で起業を決意

 その頃の日本のEC市場は、モール型ECサイト(以下、モール)が牽引しており、自社ECサイトを構築するためのサービスはまだ少ない状況でした。しかし、当時はモールに出店するにも月5万円前後の出店料がかかり、さらに商品が売れれば手数料もかかります。また、モールは集客力に優れている反面、自社の会員を作ることができず顧客化が難しいというデメリットがあります。一方自社ECは、サイト構築や集客の際に時間とコスト(有料のネットショップ構築ASPを利用する場合)がかかる反面、自由度の高いデザインでサイトを制作することで自社のサービス・商品に適した販促が可能となり、顧客を育成することもできます。

 当時向畑は、多くのクライアントのネットショップ構築を手掛ける中で、「ネットでモノを売る」ことに対するハードルが韓国と比べて日本では非常に高いことに課題を感じていました。

 そして、いよいよ会社を設立するにあたり、向畑は「事業を起こすからには勝ちにこだわるべきだ」と考え、帰国してから携わってきたことで、課題も今後の成長性も自身がよく理解している「EC市場」に目を付けました。

 向畑は「販売側・購入側のリテラシーが上がっていけば、自社ECのメリットはより大きく作用してくるはず。
もっと簡単に、もっと安く自社ECを構築できるサービスがあれば、モールに出店している事業者の流入も見込める。自社ECこそ地の利がある」と考えたのです。

 そして2004年9月、株式会社メイクショップ(現:GMOメイクショップ)を設立。低価格で自社ECサイトを構築できる「MakeShop」の提供を開始しました。

No.1になるための戦略“情報戦“

 「MakeShop」が目指すのはNo.1になることです。GMOインターネットグループとして重要視しているランチェスター戦略では、1位が強者で2位以下はすべて弱者です。弱者である「MakeShop」が1位になるためにとったのは、“情報戦”でした。競合の情報収集は欠かさず行い、逆に自社の情報は外部に漏らさないよう、当時は調査会社などへの情報提供も控える。そして、得た情報をもとに自社のリソースをどこへ使うのかを判断し、集中投下する。これがNo.1になるためにとった戦略です。

 当時のネットサービスはまだ、訪問営業やテレマーケティングによる概要説明を受けて契約し、紙で郵送されてきたアカウントでサービスの利用を始め、そこでようやく機能の詳細を知るという流れが主流。その中で「MakeShop」は、申し込みからアカウント発行までをオンラインで完結できる仕組みにし、そのうえ無料体験も開始しました。営業から申込受付までにかける人材リソースが潤沢ではなかったということもありますが、機能には自信がありました。
そこで、実際に体験してもらえばわかると割り切って、プル型営業に主軸を置く営業スタイルを確立したのです。また、営業にリソースをかけない分、本気でECの売上を伸ばしたいと「MakeShop」を選んでくださったショップ様に対する徹底したサポート体制を作り上げていきました。

 このように、サービスの機能強化をはかるとともに、自社に合った営業スタイルを確立してきた背景には、“情報戦”の戦略の徹底があったのです。

業界No.1を獲得!“本気で売りたい人“を支援するサービスへ

 徹底した戦略が功を奏し、また、機能性を理解し、クライアントに薦めてくださるパートナー企業様の後押しもあり、ご利用店舗数は今や2万2,000超となっています。さらに、2012年に全ネットショップの売上の総和である年間総流通額がASP業界No.1となって以来、現在まで8年間No.1を獲得し続けています。

 昨今、フリマアプリの台頭や無料でネットショップを構築できるASPサービスの登場により、誰でも気軽にネット販売を始められる時代となりました。こうしたサービスと比べると、「MakeShop」の主軸プラン(プレミアムショッププラン)は初期費用1万円・月額1万円と、一見高く感じられることでしょう。ですが、圧倒的な機能数と、充実したサポート体制を備えることで、“本気で売りたい人“を支援しているからです。実際、低価格のプランを抑え、プレミアムショッププランをご利用いただくショップ様の数は年々右肩上がりに増加しています。

 ECサイトは作って終わりではありません。売上を上げることこそが重要です。「MakeShop」は、今もこれからも、本気で売りたいショップ様の売上拡大に貢献するべく、より安定したシステムの提供と売れるために必要な機能の拡充・サービスの強化を追求し続けています。

GMOメイクショップ創業ストーリー ~“本気で売りたい人”に向けた機能開発と戦略で、年間流通額が業界No.1を獲得~


市場の成長とともに会社も成長

 GMOメイクショップは、中核となる「MakeShop」がNo.1サービスとなったことで経営基盤が整い、またご利用いただく多くのショップ様のデータを活用することでチャレンジしやすい環境を得ることができ、EC市場の成長に合わせて様々なEC支援サービスを展開してきました。具体的には、集客やリピーター育成(顧客育成)により売上アップをはかるマーケティングツールや、大量の注文をさばくときのリソース不足を解消する運営代行サービスなどです。
また、ECサイトを作るにしても、売上規模の大きいショップや、自社独自の売り方をしたいといったニーズにお応えできるよう、「MakeShop」をベースに足りない機能をカスタマイズ開発できる「MakeShopエンタープライズ byGMO」や、クラウドECを中核に据え拡張性とアップデート性を兼ね備えたフルカスタマイズ型の「Axコマース byGMO」といった上位サービスも提供しています。

 さらに2020年8月には、ECサイト構築で多くのシステム開発実績を持つGMOシステムコンサルティング株式会社をグループ化しました。これまでECサイト構築サービスのシステム開発において協業してきた同社とより密接な関係となり、今後は、より一層ショップ様のニーズにお応えできるサービスをいち早く開発できる体制になったということです。

 日本のEC市場はまだまだ成長期。GMOメイクショップはこれからも、“本気で売りたい人”をサポートし続け、EC市場の発展に貢献してまいります。

関連URL>

・GMOメイクショップ株式会社 コーポレートサイト

 URL:https://www.makeshop.co.jp/

・ネットショップ構築ASP「MakeShop byGMO」

 URL:https://www.makeshop.jp/
編集部おすすめ