株式会社ロボライズは、『人と組織の可能性を開く』をビジョンに掲げ、次の世代を開く人財の豊かな育成という理念のもと、お子様向けのロボット・プログラミング教室の運営を始め、法人様向けの研修・コンサルティング事業を展開しています。人・組織が変わるきっかけとなるのは、五感を通じた体験であると考え、座学型の学習ではない体験型教育が弊社の商品づくりの基本にあります。


このストーリーでは、オンラインでは不可能だと思い込んでいた体験型のロボットプログラミング教育が、保護者満足度100%を達成できた理由から、オンラインで体験型教育を届けるためのポイントについて、教育カリキュラムの開発責任者を務めた藤保祐樹に話を聞きました。

将来の予測が難しいと言われる時代を生き抜く子ども達のために、プログラミング教室をオンラインで全国に届けたい

オンライン化で、イベント集客が想定の387%の結果に。不確実...の画像はこちら >>


2020年度の小学校でのプログラミング必修化から、全国的に民間のプログラミング教室は増え続けており、2022年には全国で1万教室を越えました。しかし、その内の7割は「関東」・「近畿」・「中部」を中心とする大都市圏に集中しています。こういった背景には、地方での少子化や、IT人材の不足など様々な要因があります。

近年ではAIの台頭など、将来の予測が難しいと言われる時代を生き抜く子ども達にとって、職種や性別に関係なくITリテラシーは求められます。だからこそ、幼少期にプログラミング教育に触れ、実際に課題解決や成功体験を積み重ねることが、大人になってから新しい技術や知識が出てきても柔軟に対応できる力になると思っています。こういったことから、生まれた場所などの外的環境に依らず、全国の子どもたちがどこからでも受講ができるように、これまで教室で行っていたロボットプログラミング教室の授業のオンライン化を決めました。

実際に動かすことを大事にするロボットプログラミングで、人生を創造する力を育てる

オンライン化で、イベント集客が想定の387%の結果に。不確実な世の中を生きる日本全国の子どもたちに届けるロボットプログラミング教室の開発秘話


多くのプログラミング教室が広がる中、弊社はロボットを実際にゼロから創り上げ、プログラミングで動かすことを大事にしています。これは、作り方の平面図から立体を組み上げる過程での空間把握能力や、ロボットを動かす過程で生じる問題を見つけ出す観察力、実際にリアルな課題を解決する問題解決力など、画面の中のプログラミングだけでは培えない能力があると考えているからです。

実際、弊社の教室に9年通い、現在社会人として働いている方と話をした中で、「小さい頃から、段ボール工作が好きで得意だったから、ロボットプログラミングに興味を持って入会した。でも、当時自分が思っていた好きとか得意というのは、今思うと、全然大したものではなかった。部品の取り付け方1つとっても、どう組み合わせるといいのか、なぜそうした方がよいのか、感覚的な話から論理的な話まで徹底して教室で教わることができたのは本当によかった。それがあった上で、自分は本当にものづくりが好きで得意だと思えた。高校の時点で、自分のやりたいことが決まり、それに向かって勉強も頑張れた。」と語ってくれました。


現在は、とある企業の開発部に所属し、製品開発に勤しんでいるそうです。このようなエピソードは、ロボットプログラミングがまさに人生を創造する力を育てることができたひとつの例であると考えています。

しかし、ロボットプログラミングは、一般的なプログラミング教室よりも、ロボットを扱う分、オンラインには不向きな部分があります。例えば、生徒が制作の途中で部品の位置をずらして取り付けていても、どこで失敗しているのかを画面越しに、それを判断することはとても難しいからです。

これらの課題を解決するため、ロボットの製作テキストをこれまでの教室よりも充実させ、誰が見てもわかりやすく、また製作の途中での間違いなどに気づけるよう、細かくチェックするフェーズを設けました。また、子どものテストプレイヤーを集めて、誰もがミスなく作れるのかどうか確認することも行い、オンライン化に向けて、製作テキストの改革を行いました。

チームとしてのゴールビジョンを創造(デザイン)できていなかったことが、オンライン化の障壁になってしまった

新しい製作テキストが完成し、いよいよ迎えた初めてのオンラインでのロボットプログラミング教室の授業では、保護者様の満足度が66%と大変厳しい結果となりました。

問題視していたロボットの製作面は、テキストの改良もあり、想定していた時間内に終わったのですが、十分な満足をいただけませんでした。

なぜこのようになったのか、緊急で社内で改善チームを結成し、議論しました。「画面よりも手元にあるロボットに注意がいってしまう」「2時間という授業設計がそもそも長過ぎた」「他の生徒の作品に気が散っていて話を聞けていなかった」などなど、様々な意見が出ましたが、そもそもオンライン化が無理なんだという思いが他のメンバーから伝わってきました。

恥ずかしい話ではありますが、”普段ロボライズ教室に来れないお子様にも、教室と変わらない楽しさや成長が育める授業をオンラインで届けたい”という社長の思いを私含めメンバー全員と共有できていなかったことに、この時、気づきました。

子どもたちの『人生を創造(デザイン)する力を育む』ことを目指すと言いながら、我々がチームとしてのゴールビジョンを創造(デザイン)できていなかったのです。そこで、1日時間をとり、全メンバーと一緒に、ロボットプログラミング教室のオンライン化が実現出来たらどんな可能性があるのか。
オンライン化ができれば、どんな世界が待っているのか。それは我々が目指したいと思えるものなのかについて、話し合いました。

そしてオンラインロボットプログラミング教室プロバードを“オンラインでもリアル以上の学びを届ける”ことをメンバーみんなで決め、授業の設計からすべて見直すことにしました。

2時間の講座でも、夢中になって、子どもが学び続ける講座を創り出すため、そして子どもたちの興味・関心を引き出すために、1講座当たりの問いかけをこれまでの20から100以上まで増やし、授業資料の動画については1つの動画の長さをできるだけ短く、5分以内の動画にしました。オンラインだからこそ、子どもの表情を1つの画面でいつでも見ることができるので、表情から読み取って、どのような声掛けができるのか、どういった声かけが効果的なのかを研修し、オンラインの利点を最大限活かす授業の形を模索しました。

オンライン化で、イベント集客が想定の387%の結果に。不確実な世の中を生きる日本全国の子どもたちに届けるロボットプログラミング教室の開発秘話


社内のメンバーと、オンライン化の「可能性」について話し合うことで保護者満足度は96%、集客結果は想定の3倍に

1回目のテスト授業から、気がつけば3か月が経っていました。そして迎えた2回目のテスト授業。1回目の授業では、飽きてしまう生徒が発生したのが、2回目の授業では生徒全員がイキイキと目を輝かせ取り組んでおり、終わってからも、保護者の方から、「いつから始まるんですか?」「先生たちの関わりが素晴らしかったです!」「こんなに集中して取り組んでいる姿を初めて見ました!」と、たくさんの嬉しいお言葉をいただき、チーム全員と、この世界を一緒に創り出していこうと確信を深めることができました。結果として、保護者様満足度96%と非常に高い評価をいただくことができました。

オンライン化で、イベント集客が想定の387%の結果に。不確実な世の中を生きる日本全国の子どもたちに届けるロボットプログラミング教室の開発秘話


最初はオンライン化について、社内のメンバーとの話し合いで、たくさんの“出来ない”が溢れていました。しかし、どうすればよりよい授業を届けることができるかという、“可能性”を話し合うことで、実現することができました。

また、オンラインには思いもよらぬ利点もありました。それは集客です。
これまでの教室のイベント集客では地域にチラシを巻いたり、情報誌に広告を出したり、ポスターを掲示したりすることが主流であり、10数人の生徒を集めるために、何十万円も広告費をかけることが当たり前でした。

それがオンラインになったことで、全国の子どもたちへPRすることができ、16名の応募を見込んでいたオンラインイベントへの参加者が、想定の3倍を越える62名集まり、想定の387%の集客結果を出すことができました。

それだけ全国には、ロボットプログラミング教育を求めておられる保護者・生徒様がいるということだと思っています。

Probirdを通じて、不確実な世の中でも自分に自信を持って進んでいける力を、子ども達に身につけてもらいたい

オンライン化で、イベント集客が想定の387%の結果に。不確実な世の中を生きる日本全国の子どもたちに届けるロボットプログラミング教室の開発秘話


ブランド名の『Probird(プロバード)』は、”Programming”と”Bird”の造語です。全ての子どもたちにとって、Probirdを通じて学んだことが翼となり、社会に出てから出会う様々な出来事が、向かい風や追い風であっても、翼いっぱいに受けて乗り越え、新しい世界へ羽ばたいていってほしいという願いを込めています。

IoTやDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、先の見えない時代と呼ばれるいまだからこそ、子ども時代からIT機器に触れ、プログラミング教育を通した試行錯誤の体験、そして課題解決の成功体験が自己肯定感を作り出すことが、不確実な世の中でも自分に自信を持って進んでいける力につながり、子どもたちの未来に役立つと信じています。

【オンラインロボットプログラミング教室Probird公式HP】

https://probird-online.roborise.com/
編集部おすすめ