食品は「買ってからじゃないと味がわからない」

試食専門店試食屋は、創業者の中村が“当たり前のように商品を事前に試すことができる世の中”で、唯一食品だけは種類が多く体に取り込まれるものにも関わらず、“買ってからでないと味などの価値がわからない”という状態に違和感を感じたことから始まりました。それと同時に素晴らしい商品が企業規模や流通構造の都合によって、日の目を見ないままでいることに対する違和感も感じていました。

試食専門店試食屋は、「お客様への本質的な体験価値の提供」と「事業者に対する本質的な事業拡大へのステップ機会の提供」を目指し、ありそうでなかった新しいビジネスによる新しいアタリマエを生み出しています。


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来店者は味を知ってから購入でき、事業者はデータ収集が可能に

試食専門店試食屋の店舗には、加工食品や飲料、お菓子や酒類などの食に特化した商品のみが陳列され、普段あまり見たことのない商品や、見たことはあるけれども食べたことがないような商品、オンラインでのみ販売している店舗を持たない企業の商品など、幅広いジャンルの商品が月毎に入れ替わりしながら並んでいます。

来店者は店舗に展示してある商品を「どれでも好きなだけ」試食することが可能で、試食だけで良いのはもちろんですが、気に入った商品があれば“ほぼ全ての商品をその場で購入”することができ、実際に体験した感動や購買意欲をそのままその場で持ち帰ることができます。

試食で開く未来の扉。買う前に試食できる体験型店舗「試食屋」の挑戦と、消費者と事業者を繋ぐ新しい形。


試食屋のビジョンは「売るための仕組みをつくる」つまり、消費者に評価されない商品を売るための支援をするのではなく、商品を気に入ってくれる消費者を探しながらも、何が評価されて、何が評価されないのかを可視化して、現状の理解を事業者にしていただくこと、そして事業拡大のためのネクストアクションを描いてもらうことを大切にしています。

試食屋に出展する企業の目的によって異なりますが、多くの事業者は商品を試食していただいた方に、簡易的なアンケート収集(定量)とスタッフの接客における会話データ(定性)を収集しています。これを事業者にフィードバックをすることで、売れる商品づくりやマーケティングのための商品開発や改良・戦略策定への重要な判断材料となります。

少しでもベストな状態で、商品を試食提供することに意味がある

試食専門店試食屋は、試食の方法を工夫しています。調味料などはそのまま食べることを想定してつくられていないため、実際にそのまま試食させられても魅力が伝わらないことが多いです。

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そこで試食専門店試食屋は、ご飯のお供は白米と一緒に試食提供をしたり、ドレッシングなどは葉物野菜や、もやしなどに和えて提供をしています。このような形で試食提供をすることで、消費者には“日常生活での活用イメージ”を与えることができるとともに、事業者の商品に対する想いやこだわりをより伝えることが可能になると考えています。

専属食品流通コンサルタントによるB2B事業アドバイス

私たちは、所謂『体験型ショールーミング店舗』という括りで表現されることが多いビジネスモデルですが、「場所と人を貸して、データを取って提供します」というだけのサービスではありません。これだけでは特に中小事業者の本質的な事業拡大には結果的に寄与しません。

私たちは専属の食品流通コンサルタントが、サービス導入前に各事業者の課題をヒアリングしたうえでB2Bでの事業アドバイスを行い、現状の客観的な課題や可能性をお伝えします。そして、自社で卸(中間流通)の機能を持っていることで、消費者にしっかり評価される魅力ある商品や、マーケットにフィットする商品の販売先拡大を直接的に支援しております。さらに商品の開発や改良におけるコーディネートの実績もあることで、事業者の新商品開発支援や各種コスト削減の流通アドバイスなど、全体の商流において各フェーズごとに適切なソリューションを提供することができます。

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商品のPRとリサーチをすることだけでは、多くの事業者はそこからのネクストアクションが結局わからないままで終わってしまうのが現状です。
PRからリサーチ、販路拡大や開発支援、流通におけるアドバイスまで一貫してできることで、本質的な事業拡大支援を目指しています。

商品認知と体験による売上アップと販売先拡大の実現(株式会社LogStyle / 必然のニラ醤油)

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株式会社LogStyle様は、大分でラーメンチェーンをフランチャイズで運営しており、店舗で使用するニラの大量に廃棄していた茎の食感や風味を生かして、価値あるものを廃棄するもったいなさを感じ、アップサイクルな商品開発をしました。積極的な営業展開により全国で販売店舗は増えていたものの、置いてもらうだけでは簡単には売れず「食べてもらわないと良さが伝わらない」ことを課題に感じていました。

調味料は特にそのまま食べてもらったとしても、そのまま食べることを想定して開発していないために良さが伝わりにくいこともあり、試食屋の強みである調理加工して提供することができることを生かして、ご飯にかけたり鶏肉のササミにかけたりなどしてお客様に提供しました。結果として、試食屋店舗だけでも月間で100個以上の販売(新規顧客)実績や、各種ECサイト経由での売上25%アップ、そして嘘をつかない消費者の評価をもとに、試食屋経由による取引先の増加(販路拡大)が実現しました。

冷凍の薬味!? 新たな概念を作る企業の商品クオリティーPRと根強いファンの獲得(金印物産株式会社/冷凍わさび)

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金印物産株式会社は「わさび製品のパイオニア」として、国内外へわさびをはじめとした商品の販売を行ってきました。素材や製法にこだわり本物のわさびをより多くの方にお届けしたいという思いから、すりおろした状態の美味しさそのままに、リーズナブルなわさびを提供する方法として、これまでなかった「冷凍薬味」に挑戦をしました。薬味が冷凍されているというこれまでになかった概念を、商品の質を実際に体感してもらったうえで消費者に浸透させていくことを目的に試食専門店試食屋サービスを導入しました。

試食屋では通常の商品PRに加え、土日などで特定の商品を積極的にPRするサービスなどを利用して、受け身ではなく積極的な消費者アプローチからの商品PRと、店舗での数多くの体験から購買の実現をしました。これまでに購入された消費者がこの冷凍薬味シリーズを求めてリピートしにくることも多く発生しており、新規顧客獲得とリピーター獲得(LTV向上)が実現しています。

正しいハチミツの知識と花や季節による違いを舌で確かめてもらいたい(株式会社Beemonte/蜂家のハチミツ)

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株式会社Beemonteは、「移動養蜂」と呼ばれる伝統の産業を守る数少ない養蜂家であり、加工なしの純国産はちみつを毎年届けています。外国産の純度が低いハチミツが溢れ、消費者がハチミツに関する正しい知識の浸透が薄いことや、ハチミツの美味しい活用方法などをもっと知ってもらいたいという想いから、試食専門店試食屋サービスを導入いただきました。

試食屋では多くの方が「ハチミツ」という日常的に使う頻度が高い商品に興味を示していただけており、スタッフが実際にハチミツに関する基礎知識を交えた説明をしながら、さまざまなハチミツの食べ比べ試食提供をすることにより、消費者の知識の醸成と「好きなハチミツ」を見つけていただく機会を創出しています。実際に「花によってハチミツの味が全然異なることを知り、ハチミツを選ぶことが楽しくなった」というお声や、「ハチミツの奥深さを知って興味が湧いた」というようなお声もいただき、会社と商品だけではなく「ハチミツ」という商品や「養蜂」という産業についての伝統を守るための消費者への情報周知や知識の醸成まで実現しています。

食品業界の成長を阻むビジネスの勘違いをなくし、良い競争を生み出す

私たちは、食品業界を未経験な状態で食に特化した試食専門店試食屋事業を開始しています。しかし多くの事業者とのお取引や、販路拡大や開発の支援などを最短で実現している理由は「ビジネスの構造」を理解して、適切なチャレンジを重ねているからだと考えています。
多くの中小規模の事業者と会話をするとよくこんな会話をされます。「こだわっているから値段が高くなっても仕方ない」、「催事出展すればいつも売れるから素晴らしい商品だ」、「食品展示会に出れば販路拡大において何か起きるかもしれない」など。

マーケットを理解しようとせずプロダクトアウトなモノづくり。ライブ感と販売者の半ば押し売りで得た成果からの主観的な商品自己評価。偶発的な可能性に期待した時間とお金の投資。これでは、例えうまくいったとしても再現性も持続性もないうえに、うまくいかない場合の「要因」を明確にできず、次なる事業アクションが見つからないまま、他社サービスにばかり期待して任せて、自分たちで成長することを止めてしまいます。

最近では、事業拡大の近道としてD2Cモデルにチャレンジする企業も増えましたが、ECサイトを作るだけでは全く意味がありません。手段が目的になっているからです。基礎的な知識が無く戦略もないままに立派なECサイトを持って口を開けて待っていても、誰もそこで買い物はしません。目的が明確でないからこそ、「何をやれば良いかわからない」の典型例です。

試食で開く未来の扉。買う前に試食できる体験型店舗「試食屋」の挑戦と、消費者と事業者を繋ぐ新しい形。


より多くの事業者が、ビジネスとしての商品販売のレベルを高めて、良い競争が生まれることで日本の食品業界はもっと市場規模を拡大できるのではないかと考えています。

場所とヒトの活用方法は無限大。
他社との共創で新たなアイデアを生み出していきたい

私たちが展開する事業の強みは、店舗(場所)を活用しながら、本質的に食品/飲料事業者の事業拡大に寄与する各種リソースがあることです。場所とヒトの価値を最大化して、顧客に新たな体験価値提供とそれによる施設価値向上、地方において食資源を持つ事業者の事業支援による地域経済活性や食からの地域観光PRによる経済メリット創出、アセットを持つ企業の自社での収益創出モデルの創出など、食を入口に展開できる幅は限りなく広いと考えています。

これまでにも、数十社との共創のためのアイデア検討などをしております。ぜひスピードと熱量だけは誰にも負けない私たちと新しい価値を生み出しましょう。

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代表メッセージ

私たちはデジタルが当たり前に普及している時代に生まれ、インターネットサービスやSNSなどが常に身近にありました。アナログの価値が希薄になっているような世の中で、私たちはアナログな「場所・ヒトの価値」を強く感じています。変わりゆくものと変わらないものの本質を見極め、人々の暮らしや社会が少しでもより良く前進できるように、20代のメンバーで事業を営む私たちの、唯一の強みである「突破力」で走り続けます。

挑戦するのはいつもイマ

挑戦なくして仕事の楽しさ無し

私たちはチャレンジし続けることで、日本に元気を与えていきます
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