2017年に誕生した敏感肌ブランドOSAJI(オサジ)は、2027年の10周年に向けて「存在意義」の再定義に踏み出しました。半年にわたる社員主体の対話から生まれた初のコーポレートメッセージは、社長・茂田の個人的な体験が起点です。
Index
1.10年目の手前で、OSAJIが立ち止まった理由
2.社長の原体験:群馬の小学生と、ひとりの娘が教えてくれたこと
3.言葉を“皆の言葉”にする:半年のワークショップ
4.言葉が体験になる夜:神田明神ホールの特別イベント
5.参加者と社員の声が示すもの
6.『人生をドラマティックに、世界をロマンティックに。』に込めた約束
7.これからOSAJIが投げる“次のボール”
1. 10年目の手前で、OSAJIが立ち止まった理由
敏感肌ブランドとして2017年にスタートしたOSAJIは、「健やかで美しい皮膚を保つためのスキンケアライフスタイル」を軸に歩んできました。やがて迎える10周年。その手前で、私たちは大切な問いに向き合うことにしました。
—OSAJIは、これから何者でありたいのか。
製品を磨くだけでは届かないものがある。スキンケアの先にいる“ひと”の人生にどう寄り添えるか。そんな思考から、私たちの再定義プロジェクトは始まりました。
直営店第1号:OSAJI谷中店 |店舗面積 約5坪 ※建物の老朽化のため昨年末閉店
2.社長の原体験:群馬の小学生と、葛藤を乗り越えた娘が教えてくれたこと
コーポレートメッセージの出発点には、代表・茂田の個人的な体験があります。
ひとつは、地元・群馬で続けている小学生向けの授業です。茂田の家業である、めっき加工の町工場からOSAJIが化粧品ブランドとして成長した過程を語りながら、「君たちが社長なら、作りたい商品はマーケットイン?それともプロダクトアウト?」と問いかけました。
今は生成AIやSNSで、最適解を最短でたどり着くことが可能な時代。
群馬県の小学校での「これからの工業生産とわたしたち」がテーマの社会科の授業
もうひとつは、自分自身の家族から。環境に合わず不調となり周囲への扉を閉じかけていた娘が“メイク”で再び歩き出した姿です。自分はどこに向かって、どう未来を歩んでいったらいいのか葛藤していた日々。ある日、「メイクを学びたい」と自ら望み、メイクの学校に通い始めました。
ありのままの自分を認めながらも、“ありたい自分”と“見られたい自分”を近づけていくための所作を重ねていきながら、鏡の前で娘の表情が少しずつ変わっていきました。人生の手応えを取り戻していくその様子に、茂田は“自己表現は人生を変える力だ”と確信したのです。
【OSAJIブランドディレクター兼代表取締役・茂田正和】
「若い世代に良いボールを投げ続けるのは、大人の責任だと強く感じました。娘の姿から、メイクやスキンケアの先には“新しい表情を発見し、自分の魅力に気づき、生きる力へとつながる”という価値があることに気づかされたのです。」
3.言葉を“皆の言葉”にする:半年のワークショップ
2025年、OSAJIは全拠点横断の社員主体ワークショップを約半年間にわたって実施しました。テーマは「OSAJIの役割。自分たちの未来。」
まず、ブランドとしての次のステージに歩みを進めるためにはMVV(Mission / Vision / Value)の策定以外に何が必要かを、自分たちで見つめ直すため部門を横断したメンバーで特別委員会を発足しました。
その後、MVVを経営陣からの押しつけではなく、OSAJIで働く一人ひとりが自分ゴト化するには何ができるかを委員会で話し合い、オリジナルでワークショップを提案。
ワークショップの始めは、会社を知ることの前にまずは自分が何者なのかを言語化。自分自身の個人理念を定めることで自分を知り、それを発表し合うことで他者理解を深めました。
物流拠点や地方店舗にも赴き、職位混合で同じ目線となり、「気楽にまじめな話をする場」を作ることで普段仕事中には難しかったようなコミュニケーションを生むことができました。
そうした取り組みを重ねていった結果、『人生をドラマティックに、世界をロマンティックに。』はMVVのミッションとして誕生したものの、OSAJIを通じて“私たちが叶えたいこと”としてコーポレートメッセージへと深化していきます。
これは単なるトップダウンのスローガンではなく、私たち皆の言葉になっていきました。
【社員の声】
「MVVのディスカッションを重ねて、ドラマティックとロマンティックの違いを体感的に理解できた。苦しい出来事も“ドラマティック”と捉え直すことで、前を向ける瞬間が増えた。」
「OSAJIは、お客様もスタッフも一人ひとりの個性が光る時間を増やすために動いていく。そんなメッセージとして感じられるようになった。」
4.言葉が体験になる夜:神田明神ホールの特別イベント
社内浸透を経て、いよいよ社外に向けてコーポレートメッセージの策定をお披露目するため、2026年2月10日、東京・神田明神ホールで招待制イベントを開催しました。
一般的にはメディアの方々をお呼びして、PRを兼ねることが多いですが、OSAJIはOSAJIの本質を知っている方からの、人から人に伝播していくことが強みであると判断。イベントはOSAJIで働く人を軸として、普段のお仕事で繋がりの深いメーカー・パートナー企業の方々が約300名が集い、ライブパフォーマンスと特別映像上映で、私たちの“いま”と“これから”を体感する夜にしました。
始まりは、最初のOSAJIブランドムービーにご登場いただいた歌手のChocolatさんがサプライズゲストとして登場。
続いてヴァイオリニスト・常田俊太郎さんの音が空間に余韻を描き、ダンサー・yurinasiaさんの身体が、静穏から躍動へ、人生のうねりをなぞりました。
ケータリングは、OSAJI 谷中店で提供をしていた甘酒を飲食事業のenso(エンソウ)藤井匠シェフが再現。会場である神田明神になぞらえて、ジェノベーゼソースとフランボワーズのガリを添えた、パルメザンチーズ出汁の稲荷ずしを用意。お土産には、この夜の記憶が特別な香りで余韻が続くようにと想いを込めて、茂田が調香したピローピストをお渡ししました。
言葉だったメッセージが、五感で触れる“体験”へと昇華された一夜となりました。
【参加者|パートナー企業さまの声】
「素敵なブランドが日本にあることを誇らしく思えた夜だった。」
「OSAJIに関われて、本当に運が良いと思った。」
「帰り道、同席者と未来を熱く語り合っていた。ビジョンが共鳴していると感じた。」
5.参加者と社員の声が示すもの
会場に立った店舗の店長は、受付に並ぶ来場者の方の列を見渡して言いました。
「こんなにも多くの方がOSAJIに関わってくださっているのですね。」
日常では見えにくい“つながり”の可視化。それは、私たちがこれから進む道の背中を押してくれる景色でした。
開場後、受付にお並びいただいたご来場の皆さま
ライブパフォーマンスに触発され、アーティスト3名それぞれの独自の魅力がにじみ出ていることに心を動かされた社員もいます。このイベントは、内側からブランドをつくるための“インナーブランディング×コミュニケーション”の実験でもありました。
イベント後に届いた社内外からの声に、手応えを感じ、これまでの歩みに確かな自信を持てた瞬間でした。
6.『人生をドラマティックに、世界をロマンティックに。』に込めた約束
ドラマティックとは、光だけの物語ではありません。迷い、葛藤し、それでも前へ進む力。ロマンティックとは、そういう人それぞれにドラマがあることを知り、多様な感性があることに寛容となること。そして、人と人が足りないものを補いあって、また新たな物語が動き始める瞬間。例えば、朝化粧水をつけることで、新しい色の口紅を塗ることで、その人が今日という日に少し前向きな気持ちになってもらえたら。昨日と違う今日に向かうことにそっと寄り添うことができたら。
OSAJIが掲げるこのメッセージはプロダクトの先にある叶えたい想いを込めています。
<OSAJI コーポレートメッセージ特別映像>
OSAJIのクリエイティブな感性を視覚的に伝えるため、特別映像を制作・公開しました。ブランドが描く“自己表現”への想いを描いた作品となっています。
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7.これからOSAJIが投げる“次のボール”
2027年に迎えるブランドの10年目は、ひとつの通過点に過ぎません。
私たちは、理念起点のものづくりとコミュニケーションをさらに磨き、現代の「お匙」となり得るよう活動を広げていきます。
若い世代へ。大切な人たちへ。
https://osaji.net/pages/corporate_message
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Artist Profile
ダンサー・コレオグラファー
yurinajia(ユリナジア)
福岡を拠点に活動するダンサー・振付師。ストリートダンスを基盤に、有機的で詩的な身体表現を得意とする。
公民館発の動画が国内外で反響を呼び、MVやCMなど多方面で活躍中。アート性と大衆性を両立させた振付で、ローカルから独自のクリエイションを発信している。
公式サイト
https://www.yurinasia.com/
常田俊太郎
1990年、長野県生まれ。東京大学工学部卒業。J-POPのストリングスセクションからポストクラシカル、アンビエントなど幅広い分野で音楽制作に携わる。自身が編曲家・ヴァイオリニストとして、millennium paradeでオーケストレーションを担当するほか、King Gnu、Vaundy、米津玄師などのアーティストの楽曲にレコーディングやライブ演奏で参加。
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