株式会社ボーントゥはレヱル・ロマネスク製作委員会に所属し、シリーズ全般の企画・運営に携わっております。

「レヱル・ロマネスク」は、鉄道が滅びかけている世界を舞台に、鉄路復興への道のりを描いていく物語です。


TVアニメ「レヱル・ロマネスク」「レヱル・ロマネスク2」。Swith/PS4/PC版用ゲームソフト「レヱル・ロマネスクOrigin」そしてWEBTOON版「レヱル・ロマネスク」と、様々な媒体で展開されています。

シリーズ共通の舞台「御一夜市」のイメージモデルである人吉市が、2016年4月12日に発生したいわゆる熊本地震により大きな被害を受けてしまったことから始まった、「レヱル・ロマネスク」と人吉・球磨地域との聖地イベントを通じての交流の、今までとこれからについてお話します。

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


未曾有の大水害により傷ついた「聖地」



「復興を少しでもお手伝いできないか」――復興支援イベント開催のきっかけは、2016年4月12日に発生した熊本地震がもたらした、人吉市への大きな被害でした。

ご迷惑にならない支援の形を模索した本コンテンツの関係者が、人吉・球磨地域を走るくま川鉄道様に問い合わせを行った結果、復興支援のための貸切列車走行を中心としたイベントが開催されたのです。

2年後の2018年春、国宝青井阿蘇神社を中心に人吉駅周辺エリアを盛り上げることを目的とした一般社団法人『青井の杜外苑街づくり協会』が人吉市内に発足します。前記イベントの成功を受け、青井の杜外苑街づくり協会はコンテンツサイドの全面的な協力のもと、「聖地巡り」を中心とした、ファンと人吉・球磨地域とを結びつけるイベントを開催しました。同イベントは大成功を収め、継続開催となります。

しかしながら、2020年7月4日。人吉・球磨地域そのものが激変に襲われます。

後に令和2年7月豪雨と命名される、熊本県内だけで67名もの尊い命を奪った大災害は、人吉市の中心部を流れる球磨川を氾濫させました。人吉駅前は水没し、複数の橋梁が流出。鉄道路線は壊滅的な被害を受け、地域全体の被害もまた深刻で甚大なものとなりました。
「聖地」達もその類に漏れず、廃業・移転・改装等々を余儀なくされたところが殆どでした。

イベントの存続どころか、鉄路の存続さえ問われる窮地に、人吉・球磨地域は立たされてしまったのです。

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


防災ツーリズムとしての新イベント「レヱル・ロマネスクサミット」



イベント開催の検討もできない状況を一変させたのは、青井の杜外苑街づくり協会からの問い合わせでした。

「この時期だからこそ、防災ツーリズムとしての側面を有する聖地イベントを開催できるのではないか?」

問い合わせを受けたレヱル・ロマネスク制作委員会もすぐに全面協力を決定。『レヱル・ロマネスクサミット』という名の新しいイベントが実施されることとなりました。

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


災害の残した爪痕を間近に体感し、被災された方の声を直接にお伺いできる、被災聖地見学を中心とした各種の催しは、人吉・球磨地域の現状と魅力とを全国から参加下さった方々へとお伝えするかけがえの無い機会として機能し、大成功を収めました。

結果、『レヱル・ロマネスク サミット in人吉』も2022年、2023年と連続開催されるイベントへと育ちました。

困難に陥ったイベント資金、クラウドファンディング

「CAMPFIRE」でプロジェクト実施へ



しかし、復興道半ばの人吉市の団体である青井の杜外苑街づくり協会が主催となり、手弁当での開催を繰り返したことにより、資金面で困難な状況に陥ってしまったのです。

かかる状況を改善し、今年、2024年10月26日、27日に開催予定の「レヱル・ロマネスク・サミット2024」を、地域とコンテンツとの絆を更に深めるイベントへと育てていくべく、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて、「レヱル・ロマネスクの聖地、人吉を盛り上げたい!イベント開催応援プロジェクト!」が実施されることとなりました。

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


ミニSLの走行・試乗。鉄道の街、人吉の象徴である石造機関庫内部の見学。聖地巡りのバスツアー。人吉名物・くま川くだり船への乗船。イベント特製ヘッドマークの貸切列車への掲出。
人吉の特産品である花手箱へのキャラクター絵付け体験。人吉駅前、やまぐち駅弁様のくり飯の、立売り再現等々、「レヱル・ロマネスク」と人吉・球磨地域とは、コンテンツサイドだけでも地域だけでも実現できない独自のイベント内容を立案、実施してきました。

2022年の「レヱル・ロマネスクサミット」と、豪雨災害復興応援イベントとして併催された「人吉まちんなかのまるしぇ」においては、サミット参加者さんお手製のキャラクタードールを、まるしぇでお食事を楽しまれていた地元の皆様がかわいがってくださる――という、とても嬉しい出来事を目の当たりにすることもできました。

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


力強く災害からの復興の歩を進める人吉・球磨地域とともにあるイベントでありたい。

「レヱル・ロマネスクサミット」の理念を更に具体化していくべく、リターンアイテムにもいくつかの工夫を行いました。

リターングッズの一部を人吉・球磨地域から仕入れる。また、くま川鉄道の湯前線100周年ロゴをグッズの一部に使わせていただきそのロイヤリティをお支払いする。そういった形で、プロジェクトへのご支援を、人吉・球磨地域の、そしてその鉄路の利益と直結できる仕組みを整えたのです。

また「レヱル・ロマネスク」の中国でのパブリッシャーであるHIKARI FIELD様からもプロジェクト趣旨へのご賛同をいただき、中国でのみ展開していたグッズをリターンとして提供できることとなりました。

「レヱル・ロマネスクサミット」の理念は国境を、言葉の壁を超えて、人吉・球磨地域への応援の輪を、少しずつ広げ続けているのです。

「僅かな支援を誠実に磨き育てる」

――楽しみながらの復興支援という理念



「楽しみながらの復興支援」改めて言葉に直せば、不謹慎、と眉をひそめられてしまうかもしれない理念が、しかし、人吉・球磨地域と「レヱル・ロマネスクサミット」の間では、確かな現実として成立していると感じます。

人吉・球磨地域の復興のため、私達のプロジェクトが寄与できる部分はほんの僅かであることは疑いようもありません。


だからこそ、その僅かを誠実に磨き育てていきたいと、私達は願っています。

TVアニメ「レヱル・ロマネスク」の挑戦。聖地イベント開催を通じ人吉・球磨地域の復興とともに歩み続けたい


■レヱル・ロマネスクポータルサイト

URL:https://railromanesque.jp/

■クラウドファンディング「CAMPFIRER」

プロジェクト名:レヱル・ロマネスクの聖地、人吉を盛り上げたい!イベント開催応援プロジェクト!

URL:https://camp-fire.jp/projects/view/697984
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