今回は新代表理事の佐藤が、これまでの開催の振り返りと今後の展望までをお伝えします。
誰かの犠牲で成り立つ育児を終わらせる
一般社団法人産前産後ファミリーケア協会は、2022年12月に「誰かの犠牲で成り立つ育児を終わらせ、社会全体で子育てを楽しむ文化をつくる」というミッションのもと設立しました。子育てファミリーに楽しみや正しい情報、繋がりを提供することを目的とし、子育てイベント「こども赤ちゃんEXPO」の運営を中心に行ってまいりました。これまで開催したイベントは全8回。イベントの主催なんてしたことのないスタッフたちが、0から全て自分たちの手で作り上げてきました。イベントの企画から開催までは、平均で約4ヶ月。その間に現地スタッフとの打ち合わせを重ね、会場や出展者を探して交渉し、チラシを作って入場予約を取り・・・。毎回、開催当日まで怒涛のような日々です。終了後の来場者様アンケートでは「次回も参加したいですか?」という設問に対して、毎回90%以上の方が「はい」とご回答くださっており、満足度の高いイベントを開催できていることを嬉しく思っています。
1通のDMから実現した1000名規模のイベント
過去8回の開催で一番衝撃的だったのは、やはり第3回の山形県酒田市での開催ですね。当協会のInstagramにママさんから「酒田でも開催したい」とメッセージをいただいたことがきっかけとなり酒田での開催が決定し、地元の運営メンバーとして3名の方々にご協力いただきました。この時は初めて企業協賛型として、地元の企業様にご協力いただきながら開催したのですが、酒田のメンバーが育児や仕事の合間を縫って、30社を超える協賛企業様と多数の出展者様を集めてくださったんです。もちろんこれにも驚きましたが、当日までに8,000枚以上のチラシを配布して、当日も1,000名を超える方々にご来場いただきました。また、行政関係者や新聞記者様もお越しくださり、新聞にも掲載されて話題になりました。
真冬の酒田に、子育てファミリーがこんなにも集まるということには正直驚きを隠せませんでした。この開催をきっかけに、地元の企業様や出展者の方々との間で様々な連携がされているようで、2024年にも酒田での2回目を開催しましたが、地域の輪がより広がっているように感じましたね。

2023年12月「こども赤ちゃんEXPO2023 in酒田」会場の様子
また、2024年に静岡県富士市で開催した際には、初めてパパ向けの講座を開催しました。私自身が講師となり「ママに喜ばれるパパ育児の教科書」というテーマで、パパが楽しみながら家庭での役割を担うための具体的な方法やアイデアをシェアさせていただきました。参加してくださったパパからは、積極的に家事や育児に参加したいという熱意や、ママを思いやる発言も多く聞かれまして、パパがもっと気軽に育児に参加できるように応援していきたいという想いが強まりました。

2024年9月「こども赤ちゃんEXPO2024 in富士」パパ講座の様子
大盛況の裏で後悔も
開催後のアンケートには、ありがたいことに毎回たくさんの来場者様から温かいお声を頂戴しており、「子どもも大人も楽しめた」「また開催してほしい」というコメントを多くいただいたことで第2回目の開催に至った地域もあります。しかし、非営利での開催であり、限られた人員で運営していることもあって「並び方がわかりにくかった」「会場が狭く感じた」「予約完了の連絡がなかった」などのご意見もいくつか頂戴しております。毎回いただいたアンケートにはスタッフが目を通して対策を練ることで、回を重ねるごとに改善してきているのではないかと感じています。一方で、支援してくださった多くの協賛企業様に対し、もっと私たちからできることがあったのではないか、と考えています。これまでのお土産としての協賛品やパンフレット等の配布、懇親会の開催等もお喜びいただいておりましたが、今後は多種多様な事業を展開しているグループに所属する当協会の強みをさらに活かして、地元企業の持続可能な成長と地域での雇用創出を目指していきたいと考えております。
子どもたちが地元企業で活躍する未来を
これからの当協会の活動方針は、①企業成長の支援と地域経済の活性化、②スポンサーシップによる新たな価値創造、③パパリテラシーの推進と家族支援の深化の3つです。グループに所属する当協会だからこそ、地元企業の健康経営や人材採用と育成、企業ブランド向上のための支援が可能です。これらを通じて地域の持続可能な成長と雇用創出を目指すと共に、企業と地域が一体となって、地域の子どもたちが将来地元の企業で活躍する未来像を描くことができたらと考えております。
また、イベントに協賛していただくスポンサー企業様には、地域貢献型PRとしてインタビュー動画制作やSNS発信を行うことで、単なる広告ではなく「地域に寄り添う企業ブランド」を共に育成してまいります。
さらに、過去に当協会やグループ会社で実施していた産後ケア事業の経験を活かし、これまで以上に父親の育児参加を応援する「パパ講座」や「タイムマシン育児」のイベントを拡充することで、家族の笑顔を増やしたいと思っておりますので、引き続き当協会の活動へのご理解、ご協力をいただけますと幸いです。