「大人でもなく子供でもない。じゃあ私たちは何者なんだろう。」

人生の分岐点といわれる25歳その節目に何を感じているのだろうか?

写真家・三澤亮介が25人の25歳に「いまの答え」をインタビューし写真に記録する連載シリーズ。

第12回目となる今回登場するのは、岩渕 想太

25's view岩渕 想太

【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー

──自己紹介をお願いします。

パノラマパナマタウン、ヴォーカル&ギターの岩渕想太。福岡北九州商店街出身、神戸経由。もうすぐ25歳です。

──25歳の今どんなことを感じていますか?

いまは、落ち着けるようになりました。今回のアルバムを作ったのがちょうど25歳で、ずっとガムシャラにやってきました。今もそういう熱い気持ちはあるけど、ガムシャラな分、見落としていたこともありましたね。たとえば、バンドが成功するロールモデルみたいなものに、自分たちもはまっていかないといけないんじゃないのかな、とか。みんながやっていることをやらないといけないんじゃないのかな、とか。そこを頑張らないといけないんじゃないのかな、と思っていました。6年前からバンドを組んでいますが、年齢の低い時からフェスに出演したり、レーベルに入って揉まれていました。最初に全国流通盤をリリースしたのも20歳になるかならないかの頃くらいで……。

結構、早いタイミングで色んなことが決まっていったんです。これまで自分たちも変わっていく周りの環境に、飲まれてしまっていたけど、それが俯瞰で見れるようになってきました。情熱や熱い気持ちはコンパクトに。もっとやりたいことをやって良いんだ! と思うようになったんです。昔は熱い気持ちの使い方が、”バンドにならなきゃ!”とか、“ロックバンドのやり方に合わせなきゃ!”という方向に動いていたんですけど、いまはその気持ちを自分たちの夢とかやりたい音楽に注げるようになりました。いま必要なものはこれじゃなくない? とか、自分たちで選択できるようにもなってきた気がします。最初は遊びでバンドを始めて、それが楽しい! と思っている中、オーディションに受かって、レーベルに入って、遊びを忘れていきました……。”4人だけの楽しさ”みたいなものを忘れていった時もありました。だけど、いまのタイミングになって、その気持ちに立ち戻れる様になってきたんです。メンバーは全員同級生なんですけど、みんなすごくキャラが濃い(笑)。一生一緒になるとは思わなかったけど。いまは一緒になって良かったし、一生一緒にやっていきたいと思います。

【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー
【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー

──あなたがいま持っている、生きていく上での覚悟を教えて下さい。

『自分が傍から見て面白いと思えることをする』ですね。作曲にしても作詞にしても、活動にしても、昔から、自分の中にある”面白い”の基準はブレていません。けど、いざ活動するとなると色んな人からの意見がありますよね。特にメジャーという場でやる中では。メンバー4人で活動していると4人の意見があります。でも、そこでは自分が“面白い”と思うことをチョイスします。これまでもずっとそうでしたし、これからもそうでありたい。僕にとって生まれて初めて組んだバンドがこのバンドなんです。初めて音を合わせた瞬間の感動をすごく覚えていて、その衝撃を忘れたくありません。だからこそ惰性でやったりとか、なんとなく決まってきた型には絶対にはめたくないんです。自分が ”面白い!”と思うという、一番素直なエンジンを殺したくないです。

【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー

──座右の銘は?

『一石零鳥、積み重ねていつか百鳥』中学校の時に美術の授業で、座右の銘でタイルを作る時があったんですけど。全員が真面目な座右の銘を書いている中で、僕は「一石二鳥だ!」と思って、それを作って以来、座右の銘を「一石二鳥」にしています……。けど、案外うまく行かないことが多くて、「一石零鳥」みたいな人生になっていますね……。その零鳥を積み重ねていって、いつかは百鳥をGETするみたいな人生を狙っているけど……。というか、これいいですね!じゃあ、『一石零鳥、積み重ねていつか百鳥』で!零鳥をいくつ積み重ねてもずっと零になるんですけど、いつかいきなり百鳥が現れるみたいな。でも本当にそんな気がします。だって効率よく生きるって中々できなくて。うまく整理がつかないことばかり。でも、いつかそんな瞬間が来る気がするんですよね。

【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー
【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー

──最後に、5年後の自分へ一言お願いします。

30歳になってもワクワクできているか否か。ワクワクしていて欲しいし、ワクワクしないことをやって欲しくはない。

と、すごく思います。どんどん感動することは減っていくし、感動に慣れてもいくだろうけど、それに慣れてほしくないなと思います。あとは、新開地野外公園で野外ステージ作りたいです。この間、神戸にある「太陽と虎」というライブハウスの店長とも話したんですが、これは大学生の頃からの夢なので、絶対叶えたい、と思いました。神戸の新開地という街は、僕の出身の北九州と似ています。中心地から離れていて、商店街に人とかも少なくて、寂れた飲み屋ばかりの街ですけど。そこに1日だけ若い人たちが溢れて、野外ステージでライブする日を作りたいです。それが30歳までに叶えたい夢ですね。パチンコ打って、酔っ払っているおっさんしかいない。マジでヤバい街ですけど(笑)。

【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー
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パノラマパナマタウン

福岡、広島、大阪、神戸と、それぞれ出身の異なる4人が、神戸大学の軽音楽部で集まり、結成されたオルタナティヴロックバンド。バンド名に特に意味はない。

ロックとヒップホップ両方に影響を受けた、熱いライブパフォーマンスと独特なワードセンスを武器に奔走する4人組。高笑いしながらシーンのちゃぶ台をひっくり返すことを目論む。

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三澤 亮介

1992年生まれ。福井県出身。ストリートカルチャーへのアプローチと新たな表現を求めて、NYやLAでのスナップから、フォトグラファーとしてのキャリアを開始。帰国後は、アーティトや俳優のポートレート、ファッションフォトなどで活動中。写真家としても渋谷西武×HIDDEN CHAMPION主催の、"POP&STREET展 -AN ANNUAL- 2018”への選出や、来年1月には、”FILA”から「RyosukeMisawa×FILA」フォトコラボアイテムが発売されるなど、精力的に活動を行なっている。

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RELEASEINFORMATION

【25’s view】岩渕 想太|25人の25歳へインタビュー

New Mini Album

2019.11.13(水)パノラマパナマタウンAZCS-1087¥1,800(+tax) ストリーミング/ダウンロードはこちら

EVENTINFORMATION

パノラマパナマタウン『銀河探索TOUR 2019-2020』

2019.11.30(土)OPEN 17:30/START 18:00広島 CAVE-BEGUEST:MOSHIMO2019.12.01(日)OPEN 17:30/START 18:00福岡 DRUM SONGUEST:MOSHIMO2019.12.06(金)OPEN 18:30/START 19:00金沢vanvanV4GUEST:ニガミ17才2019.12.13(金)OPEN 18:30/START 19:00札幌SOUND CRUEGUEST:マイアミパーティ2019.12.15(日)OPEN 17:30/START 18:00仙台LIVE HOUSE enn 2 ndGUEST:ニガミ17才2020.01.13(月・祝)OPEN 17:15/START 18:00大阪BIGCATワンマン公演2020.01.19(日)OPEN 17:15/START 18:00恵比寿LIQUIDROOMワンマン公演TICKET ¥3,300(1ドリンク別)

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