2020AW=「Romantic」
今回のテーマ「Romantic」はロマン主義の意味合いを含む。ロマン主義の詩人、画家、版画家であるウィリアム・ブレイクを裏テーマとしてスポットを当て、彼の版画から椅子に林檎を乗せた刺繍生地を作成。ロマン主義は,18世紀末から19世紀前半にかけてイギリス,ドイツ,フランスを中心にヨーロッパ各地で展開された文学・芸術・思想上の自由解放を信奉する革新的思潮であり,合理主義の普遍的理性に対抗して個々人の感性と想像力の優越を主張し,古典主義の表現形式の規制を打破して自我の自由な表現を追求しようとした文芸運動である。
引用元:出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版
他に、1882年から1925年の間に作成したantiqueのyellow race(黄色人種)用ミリタリーシャツや、本来は薬莢入れの用途として使われていたジョージア(旧グルジア)の古い民族衣装のポケットの仕様をアップデートしたアイテム、昭和日本のスキーニットを解体して製作した六芒星ニット、19世紀のヴィクトリア調ロンドンで始まったパーリーキング&クイーンのジャケットをより日常的に、それでも約100個の貝ボタンが縫い付けられたジャケットや、十文字絞り(チベットでは「ティクマ」と言われ、僧侶の衣服や、僧侶が使う座布団などで目にする事がある。)を用いたtibetan dress、chihiroによる大変希少な2000年前のラピスラズリや、ハンドメイドシルバー・ロー引き手編みした紐で構成された"御守り"となるアクセサリーなど浪漫ある美しいラインナップとなっている。

イメージモデルには山川冬樹、shimizu mash、elena midoriを起用
モデルには、自らの声や身体をプラットフォームに、音楽、美術、舞台芸術の分野でパフォーマンスを展開する山川冬樹のほか。椎名林檎×宇多田ヒカル“浪漫と算盤”など国内外のアーティストのMV出演や、Dolce&Gabbanaのランウェイモデルなど世界的に活躍するダンサー/表現者shimizu mash、東京のアーティストコレクティブ「Dosing」のメンバーで、東京のクラブシーンだけではなく、Red Bull Music FestivalのPLUG24やEDCなどのフェスにも出演しているDJで、NYLONやカルチャー誌でのモデルとしても知られるelena midoriの、狂気と正気を併せ持つ美しい三人が選出。国籍や年齢、性別を超えた見事な化学反応を起こした。Lehを長年担当するkunio kohzakiによる鳥をモチーフとしたHAIRも素晴らしい。今回のコレクションの撮影を担当したのは、ファッション誌をはじめトム・ヨークや米津玄師などコマーシャルフォトやアーティストのポートレイトなどを中心に活躍する水谷太郎。アナログカメラを駆使したランドスケープ写真や情景のある写真作品を独自に探求している。Lehのコレクション写真は2013年より度々撮影しているが、今回の"ROMANTIC"(ロマン主義)を表す非常に美しい世界観となっている。


LEH2020-21Autumn and Winter Romantic
世界中がCOVID-19により一変し、開催予定だった2020AW展示会も断念。全サンプルをバイヤーに配送し、ZOOM等を駆使して乗り切ったが、空気感を伝えたいとのデザイナーの強い希望により急遽SPECIAL MOVIEが作成された。


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