13日、テレビ東京のサッカー番組『FOOT×BRAIN +』に元日本代表FWの平山相太と柿谷曜一朗が出演した。
今回の放送では「ユースか?大学か?日本独自の2つの選択肢を考える」というテーマのもと、育成年代における進路の多様性が議論された。
番組内では、日本代表選手の出身カテゴリーに変化が見られることが指摘された。
2010年と2025年の代表メンバーを比較したデータによれば、ユース出身選手は4名から16名に、大学出身選手は3名から8名に増加。一方、高校から直接プロ入りした選手は16名から3名に大幅に減少しており、育成ルートの傾向が大きく変わってきていることが浮き彫りとなった。
番組で示された2025年3月時点のデータにおいては、ユース出身選手が最も多い割合を占めており、その存在感が一段と強まっている。
こうした背景のもと、ユース育成の実態とその魅力について語ったのが、セレッソ大阪のユースから16歳でトップチームデビューを果たした“天才”柿谷曜一朗である。
柿谷は、ユース出身者ならではの利点として、「トップチームの選手と日常的に触れ合えること」を挙げた。
試合や練習においてプレーを見ることができるのはもちろん、使用しているスパイクや乗っている車など、プロの“キラキラした部分”を間近で体感できる環境が、大きなモチベーションにつながるという。
またトップチームの選手が使用していたバスなどの“おさがり”をもらえる環境にあり、施設面での充実も指摘した。
番組では、鹿島アントラーズの柳沢敦や小笠原満男らの例をあげ、Jクラブのユースに所属することで、クラブOBの著名な元選手から直接指導を受けられる機会もあると紹介されている。
トップレベルの技術や姿勢に日々触れながら育つことで、プロへの意識や、チームのイズムが身に付くようだ。
このように、ユースの最大の魅力は「身近にプロの存在がある」環境にある。
ピッチ内外で理想とする先輩たちの背中を見ながら、自らの将来像を具体的に描けるという点で、ユースはプロを目指す若者にとって極めて有利な選択肢の一つである。