年々、世界の舞台で著しい成長を見せ続けている日本サッカー。選手以外でも日本人が海外で高い評価を受けている。
インドネシアサッカー協会(PSSI)は、日本人審判の山本雄大氏を同国スーパーリーグの常勤(フルタイム)審判として正式に任命した。インドネシアメディア『CNN Indonesia』が報じている。
山本氏は2026年1月1日、インドネシア1部の2025-26シーズン後半戦から職務に就き、今後は少なくとも2026-27シーズン前半まで同国トップリーグを担当する予定だ。
この決定を発表したのは、PSSI審判委員会の小川佳実委員長。小川氏は山本氏について、2008年に日本でトップカテゴリーの審判に昇格し、2011年にFIFAライセンスを取得した実績を評価。山本氏は2017年のインドネシア1部の試合を2試合、2025-26シーズンの同リーグの試合を6試合裁いている。
注目すべきは、日本人審判が事実上“インドネシアへ移籍”する形で、現地リーグに専念する点だ。
小川佳実委員長は、山本氏の常勤任命は客観的な評価に基づくものだと強調。今季のインドネシア1部は、山本氏の他にもシンガポール、ウズベキスタン、マレーシア出身の審判が試合を担当したが、FIFAやAFC、さらには自国リーグの試合を裁かなければならなかったという。
そのため、小川佳実委員長によると山本氏は「FIFAバッジを手放す必要があると理解した上で、山本氏に常勤審判として要請しました」と説明した。
山本氏自身も「試合の秩序を守るため、インドネシア語の習得が不可欠」と語っており、言語面を含めた現地適応にも意欲を示している。
日本人審判が海外リーグの中枢に深く関わる今回の決断は、日本サッカー界にとっても新たな挑戦として注目されそうだ。
筆者:江島耕太郎(編集部)

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