2022年1月からスコットランドの強豪セルティックでプレーしてきた日本代表FW前田大然。

昨シーズンは公式戦33ゴールと得点を量産し、リーグ4連覇に大きく貢献した。

左ウィングを主戦場とする前田だが、今年1月にFW古橋亨梧が退団して以降はセンターフォワードでも起用されている。

ただ、前田は、今夏の移籍破談の影響もあってか、今シーズンのリーグ戦でここまでわずか1ゴール。

チームも得点力不足を露呈しているため、ブレンダン・ロジャーズ監督は、前田を右ウィングで起用する可能性を示唆していた。

そうしたなか、27日のハイバーニアン戦では、ケレチ・イヘアナチョがセンターフォワードに入り、前田は右ウィングとして起用された。

ただ、セルティックは格下相手にボール保持率77%、シュート26本と圧倒するも最後まで得点を奪えず、0-0のスコアレスドローに終わった。

『BBC』は、前田の右ウィング起用についてこう伝えている。

「27歳の前田は、今シーズンはこれまでのような活躍を見せていない。それは、彼が他クラブでプレーするだろうと考えていたことが一因であることは間違いない。

このことは明らかに前田自身、そしてセルティックの選手起用にも影響を与えた。2人の左サイド要員が加入したのは、前田の移籍を事前に想定していたことの表れと言えるだろう。

その一方、右サイドは選手層が薄い。さらにイヘアナチョの加入により前田がトップでプレーする必要性が減ったため、土曜日の試合では前田が右ウィングを任された。

前田を右サイドで起用したことは功を奏したのか?セルティックが得点を奪えなかったことを考えると、答えは明らかにノーだ。

ただ、セルティックはほとんどの試合でなら勝利を収めていたであろう脅威を見せた。

シュートがバーに嫌われる不運に見舞われるシーンもあったなか、前田は素晴らしいスピードとクロスを供給。もし別の日であれば、セルティックは少なくとも1点はゴールを奪っていただろう。ゴール期待値3という数値がそれを裏付けている。

元セルティックMFのジョン・コリンズは、前田が先月移籍を希望していることを明かして以来、まだ本来の力を発揮できていないと考えている。

『(移籍希望は)公にすべきではないと思う。それは危険な行為だ。

現実には、彼はセルティックにとって素晴らしい貢献者であり、素晴らしい補強にもなった。

昨シーズンは信じられないほどの活躍を見せたが、サッカーでは今日がすべてだ。それまでの活躍はまったく意味がなく、セルティックファンはピッチ上で100%の献身を要求する。

公平に言えば、彼は加入初日からそれをやってきたが、うんざりしているように見える』」

今後も前田の右ウィング起用が続くのか注目される。

なお、この夏に川崎フロンターレからセルティックに加わったFW山田新は、2試合連続でベンチ外だった。

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