
現在の中国超級リーグには、かつてのようなスーパースターはあまり在籍していない。
しかし2025年の今も、ヨーロッパのトップレベルを経験したことがある選手が何人かプレーしている。
今回は『Planet Football』から、「中国でプレーしていることがあまり知られていない、6人の名プレーヤー」をご紹介する。
ウェズレイ
国籍:ブラジル
年齢:28歳
所属した主なクラブ:アストン・ヴィラ、レバンテ、ストーク・シティなど
現所属:深圳新鵬城
ベルギーリーグのクルブ・ブルッヘで2016年から2019年までプレーしたウェズレイ。2200万ポンドと伝えられた高額の移籍金でアストン・ヴィラへと移籍し、プレミアリーグに活躍の場を移した。
2019年11月に行われたアルゼンチン戦ではブラジル代表のメンバーとしても出場するなどブレイクの兆しを見せたものの、その後膝の靭帯を負傷したことによって1年以上の離脱を経験する。
それによって出場機会を失い、ローンでクルブ・ブルッヘやレバンテへと貸し出された後、ストーク・シティ、ファティ・カラギュムリュクでプレー。今年夏に中国の深圳新鵬城へと移籍し、加入から10試合で9ゴール1アシストの活躍を見せている。
ジョアン・カルロス・テイシェイラ

国籍:ポルトガル
年齢:32歳
所属した主なクラブ:リヴァプール、ブレントフォード、ブライトン、ポルト、フェイエノールトなど
現所属:上海申花
スポルティングCPの下部組織から2012年にリヴァプールへと移籍し、「新しいデコ」と呼ばれて期待されたジョアン・カルロス・テイシェイラ。
10代の彼を獲得するために83万ポンドを投じたリヴァプールは、彼を育成するためにブレントフォードとブライトンへのローン移籍を経験させたものの、2016年にはFCポルトへと放出されることになった。
それからはブラガ、ヴィトーリア・ギマランエス、フェイエノールト、ファマリカン、さらにカタールのウム・サラルを渡り歩き、2023年から中国の名門である上海申花でプレーしている。
ティアス・ブラウニング

国籍:中国(※イングランドから帰化)
年齢:31歳
所属した主なクラブ:エヴァートン、ウィガン・アスレティック、サンダーランドなど
現所属:上海海港
リヴァプールで生まれ、10歳からエヴァートンの下部組織で育成されたブラウニング。ユースやリザーブチームでは一定の実績を残したものの、トップチームではあまり出番が与えられず、複数クラブへのローン移籍を経験した。
イングランドU-21代表の経験もあった彼であるが、2019年に母方の祖父の出身地である中国へと移籍すると、国籍を中国に変更して代表入りすることも決断。「チャン・グァンタイ」という中国名に変わり、広州FCの中心的な存在となった。
2022年のシーズン途中には上海海港へと移籍し、2023年と2024年の中国超級リーグを制覇。30代になった現在も中国代表のメンバーとして国際舞台でプレーし続けている。
ウェリントン・シウヴァ

国籍:ブラジル
年齢:32歳
所属した主なクラブ:フルミネンセ、アーセナル、インテルナシオナウ、ガンバ大阪など
現所属:青島海牛
若くしてフルミネンセでデビューを果たし、10代の天才と言われたウェリントン・シウヴァ。2009年12月31日には16歳でアーセナルと契約を結んでおり、その際には移籍金350万ポンドが動いたと伝えられている。
2010年にイングランドへと渡ってからは労働ビザの問題で様々な国のクラブをローン移籍で渡り歩くことになり、期待ほどのブレイクはできず。2016年に古巣のフルミネンセへと復帰した。
2021年にはJリーグのガンバ大阪へと加入したものの7試合で0ゴールと目立った活躍をすることはできず、その後クイアバ、アル・ナジマーを経て中国の青島海牛へと加入している。
フランク・アチェンポン

国籍:ガーナ
年齢:31歳
所属した主なクラブ:ブリーラム・ユナイテッド、アンデルレヒトなど
現所属:河南FC
タイリーグの名門ブリーラム・ユナイテッドでデビューした異色のガーナ代表ストライカー。その後アンデルレヒトに4シーズン所属し、チャンピオンズリーグの舞台にも足を踏み入れた。
2013年には日本代表との親善試合でガーナ代表としての初ゴールを決めるなど期待を集めたものの、2017年には若くして中国への移籍を決断した。
天津泰達で3年半、深センFCで3年を過ごしてコンスタントに結果を残したが、クラブが解散してしまったため、2024年からは河南FCへと移籍している。
ニコ・イェナリス(李可)

国籍:中国(※イングランドから帰化)
年齢:32歳
所属した主なクラブ:アーセナル、ボーンマス、ブレントフォードなど
現所属:上海申花
2001年7月にアーセナルのアカデミーへと加入したニコ・イェナリス。ストライカーから守備的なポジションにコンバートされて成長を見せ、2009-10シーズンのプレミア・アカデミーリーグ優勝に大きく貢献した。
しかし怪我のためにトップチームではなかなか出番が訪れることなく、ノッツ・カウンティとボーンマスへの期限付き移籍を経て退団。2014年に加入したブレントフォードでようやくコンスタントに出場することに成功した。
母親が中国人であったことから、2019年に北京国安へと移籍するとともに中国の国籍を取得。
※選出基準は、各選手の実績に基づきながら筆者またはメディアの主観的判断も含んでおります。