
各大陸で熱戦が繰り広げられている2026年ワールドカップ予選。
今回のワールドカップは、カナダ、メキシコ、そしてアメリカの北米3カ国で共同開催される。
その開催スタジアムの一つがアメリカ・テキサス州にあるNRGスタジアムだ。
NFLヒューストン・テキサンズのホームで、72,220人を収容。ワールドカップでは「ヒューストンスタジアム」の名称が用いられる。
そんなNRGスタジアムのワールドカップに向けた整備に、日本企業が携わることになった。
大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社は5月27日、アメリカ現地法人のバードエアー社を通じ、NRGスタジアムの膜屋根張替工事を受注したと発表している。
太陽工業は、経済性、施工性、透光性、デザイン性に優れた大型膜面構造物のリーディングカンパニー。『膜の無限の可能性を引き出し、お客さまに感動と快適な環境をお届けします。』の企業理念のもと、軽くて丈夫な素材の特性を活かし、巨大ドームの屋根に象徴される各種建築事業をはじめ、土木や物流、さらには環境分野などにも事業を展開し社会の安全・安心を支えている。
日本国内のスポーツ施設では、東京ドームやベルーナドーム(西武ドーム)、Jリーグ関連ではクラサスドーム大分や静岡のエコパスタジアムなど、大規模施設の屋根と言えば真っ先に名前が挙がる企業である。
NRGスタジアムは2002年の完成時もバードエアー社が膜屋根の施工を担当し、完成当初は世界初の開閉式屋根を備えたNFLスタジアムとして注目された施設。

今回、次世代に向けた改修により、建物の耐久性とパフォーマンスが向上するという。
既存の膜パネルを新たなPTFE膜に張替える形で、工事は今年2月から準備作業を実施中。
張替え工事は、2026年ワールドカップの開催までに完成する予定。真新しい屋根に覆われたNRGスタジアムでは7試合が開催予定となっている。
ちなみに、太陽工業は他にもワールドカップ開催予定のAT&Tスタジアム(2009年完成、酸化チタン光触媒膜使用の開閉式屋根)とメルセデスベンツスタジアム(2017年完成、開閉式ETFEフィルム屋根)の建設に携わっている。