前十字靭帯断裂から「完全復活できなかった」6名のスター選手

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マンチェスター・シティのスペイン代表MFロドリが前十字靭帯断裂の怪我から復帰し、しばしの時間が流れた。しかしながら、かつてバロンドールを獲得したほど傑出していた彼の姿は、まだ見ることができていない。



大怪我を経験したことで「前よりも強くなって戻ってきた」選手もたくさんいるが、その影では数多くの者が怪我によってハイレベルのパフォーマンスを失っている。



今回は『Planet Football』から「前十字靭帯断裂から完全復活できなかった6名の選手」をご紹介する。



ロナウド



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(C)Getty Images

ある意味では、サッカーの歴史上最高の「復活ストーリー」の主人公でもある。2002年のワールドカップで得点王に輝き、ブラジルを優勝へ導き、同年のバロンドールを受賞した姿は、まさにヒーローであった。



その夏にレアル・マドリーへ移籍してからも、初年度からリーグ優勝に貢献し、オールド・トラッフォードでハットトリックを決めるなど、輝かしいキャリアの後半戦を過ごしたといえる。



しかし、それでも怪我をする前の彼とは「別の選手」だったと言わざるを得ない。1996-97シーズンにバルセロナでプレーしていた20歳の彼以上に破壊力を持った選手は、後にも先にも存在していないのだから。



マイケル・オーウェン



若き日のオーウェンの最大の武器は、見るものを驚かせるほどの圧倒的な加速力だった。1998年フランスW杯のアルゼンチン戦で決めた伝説のゴールは、まさにその爆発的なスピードの賜物だった。



リヴァプールでも2001年のカップ・トレブル達成に貢献してバロンドールも獲得。しかしながら、その武器はある意味諸刃の剣だった。



若くして筋肉系のトラブルに悩まされ続け、2006年のドイツW杯ではACLを損傷。これはそれまでの怪我とは比較にならないほど深刻であり、それ以降の彼は全く異なる選手になってしまった。



オーウェン自身も「最後の6年間は、今やれることに適応しようと必死だった。

もう裏へ走るのが怖かったんだ。また筋肉がちぎれるのが分かっていたからね」と語っている。



ラダメル・ファルカオ



マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーで過ごしたプレミアリーグでの2年間は、全盛期の「エル・ティグレ(虎)」を知る者にとってはもどかしいものだった。



彼もロナウドと同じように、一度は復活を遂げて批判を黙らせている。2016-17シーズン、古巣のモナコでリーグ戦21ゴールを決め、絶対王者PSGの牙城を崩しての優勝に貢献した。



しかし、そのシーズンの活躍が素晴らしかったとはいえ、ポルトやアトレティコ・マドリー時代に見せていた絶対的な高みには届かなかった。



もしあの怪我がなければ、ファルカオはルイス・スアレスやロベルト・レヴァンドフスキと並び、21世紀を代表するストライカーとして語り継がれていただろう。



アレッサンドロ・デル・ピエロ



このリストの中で、最も長くトップレベルに君臨し続けたのがイタリアのレジェンドであるデル・ピエロだ。



彼のキャリアの頂点は2006年のワールドカップ優勝であろうし、2008年は自身2回目のセリエA最優秀選手賞に輝いているが、それでもかつてのデル・ピエロとは違った選手だったといえる。



1998年の絶頂期に負った前十字靭帯の損傷は、彼から爆発的なスピードや身体能力を奪ってしまった。それはキャリアが再建されても戻ってくることはなかった。



2000年代のデル・ピエロは、ゲームを読むことに長け、そしてスペースを突くという知性派のプレーヤーに変貌していた。



アブ・ディアビ



前十字靭帯断裂から「完全復活できなかった」6名のスター選手
画像2: (C)Getty Images
(C)Getty Images

ディアビが経験した負傷の連鎖はあまりにも過酷なものであり、どれか一つを定義することも難しい。10代の頃に負った足首の骨折が、アーセナルでの数々の離脱の引き金となり、その巨大なポテンシャルを完全に開花させることを阻んだ。



しかし、その中でも2013年の前十字靭帯損傷はあまりに重いものだった。

6年間に及ぶ苦しいリハビリを経て復帰を目指した執念は素晴らしかったものの、事実上これが彼のキャリアを終わらせたといえる。



当時26歳だった彼は、1年以上の戦線離脱を余儀なくされてしまい、復帰後のアーセナルではわずか2試合しかプレーしていない。さらにマルセイユへの移籍後も6試合で出場できたのみだ。



もし怪我さえなければ、彼はヤヤ・トゥーレを超えるオールラウンドプレーヤーとして名を馳せることになったはずだ。



アレックス・オックスレイド=チェンバレン



ユルゲン・クロップ率いる新生リヴァプールは、低迷するアーセン・ヴェンゲル時代のアーセナルを抑えてCL出場権を獲得。さらに、そのアーセナルからアレックス・オックスレイド=チェンバレンを引き抜いた。



リヴァプールに来た当初、彼は目覚ましい活躍を見せ、スターへの階段を駆け上がるかに見えた。しかし、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝のASローマ戦で、悪夢のような靭帯断裂に見舞われてしまった。



1年以上の離脱を経験したあと、2019-20シーズンのプレミアリーグ制覇時には30試合(先発17試合)に出場して貢献したものの、かつて期待されていたほどの力を取り戻すまでには至らなかった。



「靭帯損傷から世界最高レベルに復活した9選手」



※選出基準は、各選手の実績に基づきながら筆者またはメディアの主観的判断も含んでおります。



筆者:石井彰(編集部)

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