Qolyアンバサダーのコラムニスト、中坊コラムの中坊氏によるコラムをお届けします。
サッカー界ならではの素晴らしい制度、連帯貢献金
7月26日、日本代表FW町野修斗が、ドイツのボルシアMGに移籍することが発表された。
ドイツ誌『キッカー』での報道によれば、ホルシュタイン・キールからボルシアMGへ1,000万ユーロ(約17億円)の移籍金が支払われるという。
その際、国内サッカーファンとして気になる点は、連帯貢献金がいくら支払われるのか、というポイントだ。
連帯貢献金は、FIFAの規約に基づく国際ルールであり、満12歳から23歳までに所属した全てのクラブに対して移籍金に応じた金額を分配するもの。町野の場合、23歳まで在籍していた湘南ベルマーレ、ギラヴァンツ北九州、横浜F・マリノス、履正社高校等に連帯貢献金が支払われる。
FIFAの規程では、一度日本から海外へ移籍した選手の場合、ドイツ国内間での移籍だとしても、移籍金発生時は連帯貢献金が生じる仕組みとなっている。
実際にいくら受け取るのか、最大の金額は以下の通りである。※1ユーロ172円で計算
・FC中瀬SS(0.25%)430万円
・FCアヴェニーダソル(0.75%)1,290万円
・履正社高校(1.5%)2,580万円
・横浜F・マリノス(0.5%)860万円
・ギラヴァンツ北九州(1.0%)1,720万円
・湘南ベルマーレ(1.0%)1,720万円
《内訳》
2011年 FC中瀬SS 12歳 0.25% 430万
2012年 FCアヴェニーダソル 13歳 0.25% 430万
2013年 FCアヴェニーダソル 14歳 0.25% 430万
2014年 FCアヴェニーダソル 15歳 0.25% 430万
2015年 履正社高校 16歳 0.5% 860万
2016年 履正社高校 17歳 0.5% 860万
2017年 履正社高校 18歳 0.5% 860万
2018年 横浜F・マリノス 19歳 0.5% 860万
2019年 ギラヴァンツ北九州 20歳 0.5% 860万
2020年 ギラヴァンツ北九州 21歳 0.5% 860万
2021年 湘南ベルマーレ 22歳 0.5% 860万
2022年 湘南ベルマーレ 23歳 0.5% 860万
つまり、国内のクラブ、学校法人へトータル約8,600万円が支払われる(移籍金報道を元にした推定)。