今夏、J1東京ヴェルディからベルギー1部のアントワープへ移籍した日本代表DF綱島悠斗。

彼は身長188cmを誇る25歳のセンターバックだ。

守備的MFからコンバートされてブレイクすると、今年7月の東アジアE-1選手権で代表デビューを果たした。

ただ、新天地では足の痙攣で途中交代を余儀なくされる試合が相次いでいる。

アントワープのステフ・ウィルス監督は、「彼は最も過酷なトレーニングにも耐えられるので、これはフィジカルな問題ではない。精神的な要因が影響している可能性は確かにあるが、現時点では明確な答えは出ていない。本人にとってもフラストレーションが溜まっているだろう。なぜなら、彼は日本でこのような症状を一度も経験したことがなかったからだ」とコメント。

そうしたなか、綱島は27日に行われたズルテ=ワレヘム戦で移籍後初のフル出場を果たした(アントワープは0-2で敗戦)。

『VP』によれば、綱島は血液検査でも問題は見つからず、痙攣をめぐる謎にメディカルスタッフたちは頭を悩ませているという。

ドイツで最も著名なスポーツドクターのひとりであるクリス・グーセンスもその症状に困惑しており、『Het Nieuwsblad』でこう語っていたそう。

「私も原因が本当に気になる。自転車競技の選手が250キロ走った後にその症状が出ることは理解できるが、サッカー選手の場合、運動量ははるかに少ない。

(綱島は練習では問題が起きないが)練習は試合で実際に起きることの80%に過ぎない。

45分間のセッションを2回、休憩を挟んで行ってリズムを再現するのは難しい。

(日本から移籍したことも影響している可能性も)彼のような若い選手が能力以上のパフォーマンスをした場合、調整期間が必要になる。その点では精神面が非常に重要になる」

同医師によると、同じような症状に苦しんでいたというベルギー人選手クルト・ファンドーレンは、コンパートメント症候群の手術を受けたことで治ったそう。

そのうえで、グーセンス医師は「綱島の場合は原因がまだ解明されていない。いずれにせよ、彼を助けるために取り組みたい事例だ」とも語っていたとのこと。

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